(【モヤさまに衝撃】大江降板、後任はアナタですか?の続編である)
【プロの旅人 VS プロの旅人】
「アド街(アド街ック天国)までは無理だが、まあ、『モヤさま』なら一種の旅番組だから、プロの旅人のワシに相応しいと云えば相応しいからな。なあ、キミ」
油断していたら、こちらに振ってきた。
私も一緒に出張していたが、キタグニカラキタ・カミは元々はスパイなので迂闊なことを云うまいと、できるでるだけ口をつぐんでいたのだ。
エヴァンジェリスト氏はエヴァンジェリスト氏で、話に巻込まれると面倒臭い人間なので、かかわらないよう、私は独りコーラを飲んでいたのだ。
しかし、キタグニカラキタ・カミに相手してもらえないとなり、エヴァンジェリスト氏は私に目を付けて来たのだ。
「アド街だって、各地の街の紹介なんですから、一種の旅番組ではないですか?」
「まあ、理屈ではそうなんだが、アレにはアイツが出ているからな」
「アイツ?」
「ミネじゃよ」
「あぁ、峰竜太ですか?」
「ミネと共演する訳にはいくまい」
「意味が分りません」
「勘の鈍い奴だ。ミネは以前、裕さんのところにいたんだ」
「裕さん?」
「三平師匠の縁だ」
「ああ、林家三平ですね。先代の。峰竜太は林家三平の娘婿ですね。裕さんは、石原裕次郎のことですか。でも、林家三平と石原裕次郎の関係って?」
「そんなことも知らんのか。二人はとても親しかったんだ。だから、ミネは石原プロに入れてもらったんだ。しかし、ミネは……..」
「しかし?」
「独立の.......いや、それ以上、云わせるな。調べれば分る。アド街の方は、君に任せる」
「はああ?」
「君だってプロの旅人だろ。だったら、アド街のパネラーをやれるだろう」
とんだオハチが回ってきてしまった。
「まあ、やれと云えばやりますけどぉ」
(終り)
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