「君ももうお終いだな」
しばらくぶりに会ったと思ったら、いきなりビエール・トンミー氏は挑戦的な物言いをしてきた。
「君の時代は終ったのだ。1ヶ月も更新しないブログなんて誰が読むものか」
それを云われるとグーの音も出ない。
「アイツがボクにコンタクトをしてきた」
「アイツ?」
「そう、アイツだ。あの色男だ」
「色男?」
「会社の美人先輩社員をオトシて、結婚した奴だ」
「ああ、カレだな」
「そう、『うぬぼれ営業』だ」
「知らなかった」
「実は、アイツの家とワシの家は割と近い。ある日、いきなり奴がワシの家に来た」
「抗議か?」
「ああ、ワシも最初は抗議かと思った。アイツの眼を使って整形したからな」
「特徴的な眼だったな」
「しかし、アイツの要件は違った。協力要請であった」
「協力?」
「そう、新しくブログを始めるというのだ」
「ええ、『うぬぼれ営業』が、ブログを?」
「ついては、ワシに『プロの旅人』からの移籍を申し出てきた」
「いや、それは困る」
「困りはしないだろう。ブログを書かないのだから、君は」
「いや、これから…」
「アイツは、ただ移籍を申し出たのではない。奥さんを差し出してきたのだ」
「ええ、あの恋女房を!?」
「そうだ、ワシをよく見ろ」
「はあん?.....おっ!」
「そうだ、分ったか。アイツは、自分の女房の眼を自由にしていいと申し出てきたのだ」
『うぬぼれ営業』氏も思い切った行動に出たものだ。
「そこで、ワシがアイツのブログに名前を付けてやった」
「ネーミングまで!」
「その名は、『プロの嘘つき』だ。参ったか、ハハハハハ!」
参った……いや、『プロの嘘つき』になんか、負けていられない。もっと更新するぞ!
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