2011年12月16日金曜日

キタグニカラキタ・スパイ氏、大失態!?(後編)

キタグニカラキタ・スパイ氏、大失態!?(前編)の続きである)


「キタグニカラキタ・スパイが、札幌で靴にバンドエイドを貼っていたのは事実だ」

エヴァンジェリスト氏は、札幌特派員からの情報をあっさり事実だと認めた。

「しかし、あのずる賢い程頭のいいキタグニカラキタ・スパイが、ただただ靴にバンドエイドを貼る訳がなかろう」
「そうすでよね。やはり、何か裏があるんですね?」
「まさか、スパイらしからず奥さんにべた惚れのキタグニカラキタ・スパイが、前夜、奥さんが愛を込めて磨いてくれた靴を壊す訳がなかろう」
「はぁ?」
「まさか、お客様訪問にあたっても常に完璧を目指すキタグニカラキタ・スパイが、お客様訪問の直前に靴を壊す訳がなかろう」
「はぁ?」
「まさか、恥を知る男であるキタグニカラキタ・スパイが、踵だけでなく後ろ半分が崩壊した靴にバンドエイドを貼ってお客様の会社に入る訳がなかろう」
「はぁ?」
「そう、ご推察通り、キタグニカラキタ・スパイにバンドエイドを渡したのはワシだ。2枚渡した」
「いえ、何も推察はしていませんが.....」
「その2枚のバンドエイドをキタグニカラキタ・スパイが自身の靴に貼ったことは否定はしない」

「じゃあ、本当に靴が壊れてバンドエイドを貼って凌いだのですか?バンドエイドを貼った靴でお客様の会社を訪問したのですか、あのキタグニカラキタ・スパイ氏が。恥知らずですね」
「君は相変らず何も分かっていない。だから云っただろう、あのキタグニカラキタ・スパイが、ただただ靴にバンドエイドを貼る訳がない、と」
「じゃあ、何なんですか、あのバンドエイドは?」
「客先からホテルのある狸小路に戻ったキタグニカラキタ・スパイは、横断歩道を靴をパッカパッカいわせながら渡り、AB●-MARTに向った。ワシが把握しているのはそれだけだ」
「AB●-MARTって、あの靴屋の?....って云うことは、キタグニカラキタ・スパイ氏はやはり大失態だったのですね?」
「いや、あのAB●-MARTはきっと、何か一種の秘密連絡基地なのであろう。ワシも一緒に行くと云ったら、『いえいえ、私一人で参ります』と拒まれた。バンドエイドを貼った靴をパッカパッカいわせながら札幌の街を歩くことに何の意味があるのかは分らない。しかし、スパイである奴のこと、きっと何か、我々一般人には把握し難い意味があったのだと、ワシは確信する」

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