2012年9月30日日曜日

【疑惑の旅】八坂神社は縁結びの神(シーン5)





八坂神社に着き、正面の階段を登ろうとして、エヴァンジェリスト氏の連れの若い女性が吐き棄てるように云った。

「ウルセエなあ」

余り上品な女性ではないようだが、確かに、八坂神社の正面階段は中国人観光客に占拠され、彼ら、彼女たちの声は喧しいものではあった。


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「八坂神社って、縁結びで有名なスポットですからね」

という京都の特派員の言葉は,決していい加減なものではない。






実際に、そこで(八坂神社で)良縁を祈願し、それが成就した青年(当時)がいたのだ。「うぬぼれ営業」氏である。




当時(2006年)、「うぬぼれ営業」氏は既婚ではあったが、夫人と「調停」に入ろうかという時期であったのだ。

既に、その婚姻生活は破綻し、新たな良縁を八坂神社で祈願したのだ。



そして、その甲斐があって、今の夫人(カンサイデモナイ・トーカイデモナイ・チュラデスさん)とその後、結ばれることになったのである(参照:ひと味違う私の指…….沖縄の光景(後編)【呉市音戸町波多見】どちらかといえばキリスト教。どちらかとえいば平家。(中編))。

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「あの二人が(エヴァンジェリスト氏と連れの脇女性が)八坂神社に行ったのも、まあ、そういうこと(縁結び)なんでしょうねえ、ヒヒヒ」



京都の特派員は、どうにも二人を怪しい関係と位置付けたいようである。

「アタシゃ、『京ばあむ』を買わなくちゃいけないんだよ」



八坂神社を出、正面のお土産を見ながら、若い女性は、親子程、歳の離れたエヴァンジェリスト氏に命令口調で云った。

しかし、「京ばあむ」(「株式会社おたべ」の京都宇治抹茶と豆乳のバームクーヘンである)は、京都ならどこにでもあり、東京に帰る日に買った方が良かろう、とエヴァンジェリスト氏は、若い女性を連れ、四条大橋方面に向っていった。

「今度は、どこにしけ込むんだ」

どこまでもお下劣な特派員である。




(続く)







2012年9月29日土曜日

【疑惑の旅】南座から八坂神社へ(シーン4)






四条大橋から鴨川を眺めていたエヴァンジェリスト氏が深呼吸をし、おもむろに首を回し、「それ」を見てため息をついた。

「ふうぅ…….」

「それ」は、京都四條南座であった。

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「やはり二部構成がいいなあ」

エヴァンジェリスト氏は、名古屋は伏見の御園座の横を通る時にもため息をついたり、「うぅむ」と唸る等する。そして云うのであった。

「第一部はお芝居、第二部は歌謡ショーだ」

憧れの杉さん(杉良太郎)のように御園座等の舞台に立ちたいのだ。

杉良太郎のように歌も唄える役者であれば、この二部構成の舞台公演ができるのだ。

エヴァンジェリスト氏は、カラオケは好きではないが、仕方なくカラオケをする時の十八番(おはこ)は、「明日の詩」である。勿論、杉良太郎の持ち歌である。

これが結構上手く、二部構成の舞台に上がる自信はあるのであろう。

「健ちゃんもいいよなあ」

同世代の健ちゃん(松平健)も、第一部はお芝居、第二部は歌謡ショーという舞台に上がっているのだ。

「マツケンサンバ」がヒットする少し前にその存在を知ったエヴァンジェリスト氏は、「エヴァちゃんサンバ」を考案したくらいである(幸か不幸か、「エヴァちゃんサンバ」を聞いたことはないが)。

杉さんや健ちゃんのように、二部構成の舞台公演をし、歌謡ショーでは、舞台を降り,客席の間の通路を唄いながら歩くのだ。

そうすると、ご夫人たちが「キャーッ」と云いながら,お札の束を衣装の隙間に差し込んでくるのだ…

どうやら、そんな妄想をしているらしい。時に、アソコを少々触られるかもしれないが、そのくらいは辛抱だ。

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「しかしなあ、調布の会社はそういう方向性ではないからなあ」

京都四條南座を遠目に見ながら、エヴァンジェリスト氏は呟いた。

「調布の会社?そういう方向性???」

京都の特派員には何のことか分らなかったようだが、私にはピントと来た。石原プロのことである。

確かに、石原プロは主に、映画やドラマの仕事をして来た会社である。第一部はお芝居、第二部は歌謡ショーの舞台公演のイメージはない。

が、それがどうしたというのだ。エヴァンジェリスト氏には未だ、まき子夫人から「そろそろウチにいらっしゃい」という電話はかかってきていないではないか(参照:【緊急特報】尊(ミッチー)が結婚!「いよいよ貴方の出番ですか?」石原プロ】たかがお年玉、されどお年玉?【新社長?】『幸子プロ』か『石原プロ』か?


-------南座の舞台に立つ自身の姿に思いを馳せるエヴァンジェリスト氏に置いてきぼり状態の連れの若い女性が、しびれを切らした。

「チッ、次はどこだ?」

その言葉にエヴァンジェリスト氏は我に返った。

「ああ、八坂神社だな」




「やはり『疑惑』です。八坂神社って、縁結びで有名なスポットですからね」

特派員の「疑惑」は晴れないようだ。




(続く)







【疑惑の旅】河原町三条から四条大橋へ(シーン3)






「あの二人、またまた怪しい処に向いました」

お下劣な京都の特派員は、性懲りもなく、疑いの目をその二人に(エヴァンジェリスト氏と連れの若い女性に)向けていた。

河原町三条の「そこ」を出た二人は、高瀬川沿いの木屋町通を南下していったらしい。


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河原町三条の「ミカヅキモモコ」の入ったビルの正面から見て右の通路をを抜けたそこは……….そう、別天地であった。

中庭があり、瀟洒な「ちん(亭)」があったのだ(参照:疑惑の旅】みすや針にしけ込んだ?(シーン2)

特派員は、木陰に隠れるようにして中庭を進んだ

お宿かと思った「ちん(亭)」は、狭い店であった。とてつもなく狭い店であった。

最初は、何の店か分らなかった。小物屋さんかと思えた。

店の中には、50歳代と20歳代かと思える母娘連れと例の二人(エヴァンジェリスト氏と連れの若い女性)がおり、それでもう店に他の人が入る余地はなかった。

特派員は、入口のガラス扉越に店の中を覗き込んだ。

何やら針で店は埋め尽くされていた。よく見ると、ガラス扉に「みすや針」と書いてあった。

そこは針屋さんであったのだ。

お下劣な特派員は、その「ちん(亭)」を、アベックが(今風な言い方だとカップルが)しけ込む、隠れ家的な宿と勘違いしたようであったが、そこは有名な針屋の「みすや針」(三條本家みすや針)であったのである。

「みすや針」も知らないで、よく京都の特派員をしていられるものかと思うが、特派員の心の中では「疑惑」の方が勝っていたのであろう。

「みすや針」で、エヴァンジェリスト氏は、どうやら待ち針を買い求めたようであった。連れの若い女性へのプレゼントかと思いきや、エヴァンジェリスト氏は買った待ち針を自身のズボンのポケットにねじ込んだ。待ち針の入った箱は小さく、ズボンのポケットに入るのだ。

「そうか、マダム・エヴァンジェリストへのお土産だな。自分の疾しさを隠す為にお土産を夫人に買ったのだな」

みすや針を怪しいお宿と勘違いしたお下劣な特派員の「疑惑」は止らない。

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「疑惑」に満ちた特派員の心は、新たな「疑惑」に向った。

「木屋町通を歩くなんて怪しいったら、ありゃしませんよ」

木屋町通は風俗街なのである。

しかし、特派員は分っていなかった。木屋町通は風俗街であり、エヴァンジェリスト氏が一人で夜、そこを歩いているのであれば確かに怪しいと云えるが、まだ午後4時頃であり、しかも女性を連れてその通りに入ったのだ。

木屋町通の歩道は狭く、エヴァンジェリスト氏と若い女性とは横に並ぶこともなく、縦列になって、もくもくと木屋町通を南下して行き、四条通に出ると左折し、四条大橋に出た。



四条大橋から鴨川を見て、エヴァンジェリスト氏は深呼吸をした。

そして、おもむろに首を回し、「それ」をみてため息をついた。

「ふうぅ…….」




(続く)







2012年9月25日火曜日

【疑惑の旅】みすや針にしけ込んだ?(シーン2)






「いやあ、みすや針には苦労しましたあ」

京都の特派員からの続報である。

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「砂糖とミルクの分量が絶妙である」

と満足げにイノダコーヒを出たエヴァンジェリスト氏と若い女性の後を付けて行ったのだ。

因に、イノダコーヒでは(くどいが、「イノダコーヒ」であって「イノダコーヒー」ではない)、原則として、コーヒーには砂糖とミルクを入れ、混ぜた形で供される。

コーヒーに対する砂糖の量、ミルクの量、そして、その結果としての砂糖とミルクの量の比率が絶妙(美味い!)ということである。

決して安くはないが、そのレトロな店の佇まいが醸し出す格式と、伝統を持つ「コーヒ」そのものの味をエヴァンジェリスト氏は連れの若い女性に味合せたっかのかもしれない。

イノダコーヒの従業員の客への対応振りにもエヴァンジェリスト氏は感心していたようだ。

氏の後に、老夫婦が店に入ってきた。満席ではなかったが、かなり席は埋っていた。4人掛けの席も少し空いていたが、7-8人掛けの席が幾つか空いていた。

店の人は、老夫婦に声を掛けた。

「どちらの席でもいいですよ。どうぞ、ご遠慮なく広い席にどうぞ」

なかなかできることではない。今時の店は、店側の都合だけ考え、1人の客には、カウンターがあればそこに、二人の客には二人掛けの席がそこに通そうとし、多人数の席は多人数の客が来た時の為にととっておきたがるものである。

「店に1人で入ると、カウンター等、狭い席に通されることが常である。大いに不満である」

と云っているエヴァンジェリスト氏である。イノダコーヒの接客に満悦であったのは当然であろう。

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イノダコーヒを出たエヴァンジェリスト氏と若い女性は、三条通を東に向った。

河原町三条の交差点近くで特派員は二人の姿を見失った。

「あの二人、一体、どこにしけ込みやがったんだ。まだ4時前なのに…..」

焦った。

「ここを入って行ったようにも見えたんだが….」

それは、あるビルの隣接したビルとの間の路地と云うか、通路のようなところであった。「ミカヅキモモコ」の入ったビルの正面から見て右の通路である。

「まさかなあ。こんなところに、しけ込めるような処があるかなあ?」

お下劣な特派員である。

「まさかなあ」とは思いながら、その通路のようなところを恐る恐る入っていった。

そして、通路を抜けたそこは……….





別天地であった。



(続く)


2012年9月24日月曜日

【疑惑の旅】イノダコーヒで発見!(シーン1)




「イノダコーヒで発見しました。若い女性と一緒でした!」




京都の特派員からの報告である。2012年9月12日である。

エヴァンジェリスト氏が、京都の老舗コーヒ店であるイノダコーヒ(「イノダコーヒ」であって、「イノダコーヒー」ではないらしい。語尾は長音ではないのだ)、20歳くらいの若い女性と居たというのだ。

エヴァンジェリスト氏は、ウインナーセット(1200円)を食していたと云う。



若い女性はアイスカフェオレ(560円)とハムサンド(1050円)であったそうだ。



イノダコーヒの従業員と客たちは、二人を好奇の眼で見ていたと云う。

還暦近いながらもエヴァンジェリスト氏のスター然とした佇まいと、モデルか女優かという美貌の20歳そこそこの若い女性の組合せは、イノダコーヒの店内で異彩を放っていたのだ。

石原プロ関係のイベントでも京都であったのであろうか?

エヴァンジェリスト氏はついに石原プロ入りし、太秦で撮影でもあったのか?

或は、この10月から(2012年10月から)始るNHKの朝ドラ「純と愛」に出演する舘さん(舘ひろしさん)の激励に大阪(NHK大阪のT-1スタジオ)まで激励に来たついでに京都まで足をのばしたのであろうか(参考:【石原プロ】舘さん、申し訳ない!)?

それにしても、誰なのだ、その若い女性は?.....「疑惑の旅」である。




(続く)





2012年9月10日月曜日

アナタは妖精を見たことがあるか?!


アナタは妖精を見たことがあるか?

ロンドン・オリンピックの女子柔道で金メダルをとった松本薫は妖精をよく見るらしい。緑の妖精だそうだ。

私は妖精なんて見たことはない。しかし、エヴァンジェリスト氏は、妖精を見たことがると云う。

ただ見たことがあるだけではなく、妖精と一緒に仕事をしたことさえあると云う。


「いや、君だっていつも見ていたではないか?!」

エヴァンジェリスト氏は、私に対して、お前も妖精を見ていたと、訳の分らぬことを仰る。まあ、妖精を見たということだけで既に訳は分らぬのであるが。

「はああ?」
「ミスター・シューベルトは、知っているだろう」
「ええ、勿論。存じ上げていました。お世話になりました」

存じ上げていた、お世話になりました、と過去形で云わなくてはならぬことが辛い。しかし、ミスター・シューベルトと聞いて合点がいった。

ミスター・シューベルト(旧名:クソーコーノ氏)は、そう、ご自身のことを「妖精」だと仰っていたのだ。(参照もう一つの正解........「真心を売る」店とは?


【「妖精」の証拠写真:「妖精」は飛ぶ!】



「そういうことですか。確かに、ミスター・シューベルトはご自身のことを『妖精』だと戯けたことをのたまっていらっしゃいました」
「『妖精』の前には、自分のことを『天使』だとも云っていた。チクショー!コンチクショーだ!」

コンチクショーと叫ぶエヴァンジェリスト氏の様子は尋常ではない。

しかし、それは確かにそうなのだ。まさにコンチクショーなのだ。ミスター・シューベルトは、本当に「天使」になられたのだ。

2012年8月30日、であった。ミスター・シューベルトは、「天使」になり、エヴァンジェリスト氏の許を、そして私の許を離れていかれたのだ。

60歳。今年(2012年)2月22日、還暦を迎えられたばかりであった。「天使」になるには早過ぎるではないか!

「『妖精』は『夭逝』するのか……….」

エヴァンジェリスト氏が天空に呟いた。

「アナタは、私のことをウラナイ営業だと仰った。それに匹敵する駄洒落でしょう。参りましたか?」

ミスター・シューベルトは、エヴァンジェリスト氏のことを「占い」営業だと云っていた。エヴァンジェリスト氏は、自社の商品を「売らない」からであった。

「売らない」が「買って頂ける」ようにする営業方針を持っているからであった。だからと云っても、「占い」営業とはシャレになっていない。

ミスター・シューベルトは、天才的な、いや売れるシステムを開発できる「天災」エンジニアであったが、駄洒落のつまらなさも「天災」であった。

「本当に『妖精』であったかは知らない。しかし、『妖精』でも『天使』でも何でもいいから、また私の前に現れて欲しい」

『妖精』が『夭逝』する一週間前、ミスター・シューベルトが「天使」になる7日前に、エヴァンジェリスト氏は、「妖精」と6時間半ミーティングをした。

長時間ミーティングが、「妖精」を「天使」にしてしまったのではないか、とエヴァンジェリスト氏は悔やむ。

酷であると承知しながら云う。その通りだ。エヴァンジェリスト氏のせいだ。長時間ミーティングがミスター・シューベルトの体調を崩したのだ。長時間、ミスター・シューベルトを付合わせておいて、自分はその翌日、休みをとっているのだ。

「コンチクショー!」

そうだ、コンチクショーだ。