(【疑惑の旅】南座から八坂神社へ(シーン4)の続きである)
八坂神社に着き、正面の階段を登ろうとして、エヴァンジェリスト氏の連れの若い女性が吐き棄てるように云った。
「ウルセエなあ」
余り上品な女性ではないようだが、確かに、八坂神社の正面階段は中国人観光客に占拠され、彼ら、彼女たちの声は喧しいものではあった。
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「八坂神社って、縁結びで有名なスポットですからね」
という京都の特派員の言葉は,決していい加減なものではない。
実際に、そこで(八坂神社で)良縁を祈願し、それが成就した青年(当時)がいたのだ。「うぬぼれ営業」氏である。
当時(2006年)、「うぬぼれ営業」氏は既婚ではあったが、夫人と「調停」に入ろうかという時期であったのだ。
既に、その婚姻生活は破綻し、新たな良縁を八坂神社で祈願したのだ。
そして、その甲斐があって、今の夫人(カンサイデモナイ・トーカイデモナイ・チュラデスさん)とその後、結ばれることになったのである(参照:ひと味違う私の指…….沖縄の光景(後編)、【呉市音戸町波多見】どちらかといえばキリスト教。どちらかとえいば平家。(中編))。
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「あの二人が(エヴァンジェリスト氏と連れの脇女性が)八坂神社に行ったのも、まあ、そういうこと(縁結び)なんでしょうねえ、ヒヒヒ」
京都の特派員は、どうにも二人を怪しい関係と位置付けたいようである。
「アタシゃ、『京ばあむ』を買わなくちゃいけないんだよ」
八坂神社を出、正面のお土産を見ながら、若い女性は、親子程、歳の離れたエヴァンジェリスト氏に命令口調で云った。
しかし、「京ばあむ」(「株式会社おたべ」の京都宇治抹茶と豆乳のバームクーヘンである)は、京都ならどこにでもあり、東京に帰る日に買った方が良かろう、とエヴァンジェリスト氏は、若い女性を連れ、四条大橋方面に向っていった。
「今度は、どこにしけ込むんだ」
どこまでもお下劣な特派員である。
(続く)