2010年6月6日日曜日

赤いタオル

過日、久しぶりに猪木さんにお会いした時、猪木さんは赤いマフラーをしていらっしゃらなかったが、猪木さんといえば、赤いマフラーだ。それは、現役時代の赤いタオルの延長なのだろう。

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コーナー・ポストに向いて両手をロープに置き、アントニオ猪木(現役時代の猪木さん)は、リングアナウンサーのコールを待ちます。リングアナウンサーが、「ア・ン・ト・ニ・オ、いのーきー」とコールすると、ガウンの紐をほどきながらリング中央に振り向き、両手を上げます。勿論、アゴは誇らし気に反り返っています。

そして、ガウンを脱ぎ捨てると、首に巻いた赤いタオルを両手で持ち、そのままその赤いタオルで首を2度、3度としごきます。そうしてから、右手で赤いタオルを首からさっと取り去ると、観客席に投げ込みます

これが、現役時代のアントニオ猪木の登場シーンです。

この所作は、アントニオ猪木の癖、習慣とお思いですか。いえ、違います。これは猪木さんが考えつくしたコールの受け方なのです。計算しつくした結果なのです。

アントニオ猪木は、自宅で何度も練習したのです。どんな仕草が格好いいか、どんなポーズが観客に力強く見えるか、色々と考え、考えた仕草を鏡に向って何度も何度も練習したのです。猪木さん自身がかつて、そう明かしていました。

これがプロです。貴方は、お客様のところに訪問する際に、ただ何気なくお客様の会社の中に、入っていっていませんか。

ガウンを着、赤いタイルを首に巻いた自分をイメージしましょう。ガウンを脱ぎ捨て、そして赤いタオルで首をしごき、さっとその赤いタオルを遠くに脱ぎ捨てる自分をイメージしながら、お客様の前に出ていきましょう。

そもそもリングに上がる前に(お客様を訪問する前に)、今日の客層を考え、イメージングします。エンド・ユーザーなのか、システム部門なのか、営業推進部門なら「恋するXXシステムを提案しよう」とか、といった風にイメージします。

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私は出張前夜、自宅の鏡に向って、翌日出張先で話す天気の話題を30分間、ブチブチブチと練習している、かどうか知りたい方はその旨、コメントに書き込んで下さい。

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