2012年8月23日木曜日

【人間ドック】「いやああん、そこだけは止めて!」(その5 - 最終回)





2012年8月13日、人間ドックを行う健診センターを出て来たエヴァンジェリスト氏の妄言、いや、暴言である。

「(内科検診の)女医さんに大変な目に遭わされるところだったんだ」
「お●りの穴に指以外のものを入れられたんですか?」
「君は変態か!?」
「誘惑でもされましたか?」
「その気配を感じなかったというと嘘になるかもしれんな」

いやはや目出度い人である。

「要するに、何があったんですか?」
「ニューボウだ」
「ニューボウ?」
「そうだ、ニューボウだ」
「ああ、乳房ですね?」
「そうだ、乳房だ」
「乳房がどうしたんですか?」
「乳房を触られようとしたんだ」
「はあ?」
「ベッドに仰向けに寝かされ、『乳房を触診します』と云われた」

困ったような、嬉しいようなエバンジェリスト氏の表情であった。

「女性の受診者に云うのを間違えて云ってしまったんでしょ?」
「まあ、そういうことにしておこう」
「それに、乳房を触られたからといって、何なんですか?」
「そりゃ、感じ………いや、いや、云わすでない!」

あああ、それが『いやああん、そこだけは止めて!』事件の真相っていうことですか。ホント呆れますね。



(終り)



2012年8月22日水曜日

【人間ドック】「いやああん、そこだけは止めて!」(その4)





「いやああ、危ないところだったあ」

2012年8月13日、人間ドックを行う健診センターを出て来たエヴァンジェリスト氏の第一声である。

「お●りの穴に指を入れられそうにでもなったのですか?」
「君は相変らず何も分っちゃいないな」
「は?」
「人間ドックで、お●りの穴に指を入れたりするもんか」
「いや、それは元々、アナタが……」
「それは、女医さんであった」
「内科検診ですね」
「梅ちゃん先生ではなかった」
「残念でしたね」
「いや、ワシは別に堀北真希好きということではない」
「あっちゃん(前田敦子)の方が親しいんでしょ?」
「変な噂を立てるのではない!」
「あっちゃんより奇麗な女医さんだったんですか?」
「当たり前だ」
「当り前?......って、つまり......」
「その女医さんに大変な目に遭わされるところだったんだ」


(続く)


2012年8月21日火曜日

【人間ドック】「いやああん、そこだけは止めて!」(その3)





54歳以降、毎年、人間ドックを受診はするものの、エヴァンジェリスト氏はやはり人間ドック嫌いではあるようであった。

検便も嫌なのだ。

「臭いから嫌だ」
「自分のモノではないですか」
「違う!ワシから出て行ったものはもう、ワシのものではない」
「屁理屈を云わないで下さい」
「だったら、君がワシの便を取れ!」

便は2日分採る。この2回が辛い(臭くてたまらない)らしい。しかし、健康の為ではないか。

今年も、エヴァンジェリスト氏は、自身の便を、気絶しそうになりながら採取し、8月13日、健診センターに向った。


(続く)


2012年8月20日月曜日

【人間ドック】「いやああん、そこだけは止めて!」(その2)





「お●りの穴には、指は勿論、それ以外のものも入れられたこともはない。恐怖である」

54歳にしてついに、人間ドックを受診することになったエヴァンジェリスト氏の叫びであった。

お下劣である。指以外のナニをお●りの穴に入れるというのだ!

しかし、会社の決りである。また、マダム・エヴァンジェリストからも受診をするよう云われ(叱られ)、ついに、2008年8月26日、人間ドックを行う健診センターの敷居を跨いだのである。


周りが云ったように、お●りの穴に指を入れられることはなかった。バリウムも思った程、辛いものではなかったようだ。

ただ、バリウムを飲んで、検査台の上で色々なポーズをとらされている様は、

「セイウチのダンスのようであったがな」

と思わず、自身の体型を認める発言をしてしまっていた。

尤も、翌年以降、そのバリウムのせいで、検査後、幾度もトイレに行くことになり(多くの人たちがそうであるようだが)、やはり人間ドック嫌いにはなったようであった。

しかし、本当に人間ドックが嫌いになった理由は、「バリウム→トイレ」に似てはいるが別の理由に依るのであった。



(続く)




2012年8月19日日曜日

【人間ドック】「いやああん、そこだけは止めて!」(その1)


2012年8月13日、事件は起きた。

「いやああ、危ないところだったあ」

人間ドックを行う健診センターを出て来たエヴァンジェリスト氏の第一声である。

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4年前(2008年)の8月、エヴァンジェリスト氏は、人生初めての人間ドックを受診した。

54歳にして初とは、遅い人間ドック・デビューである。

「お●りの穴に指を入れられたことはない。恐怖である」と、それまで人間ドックを毛嫌いして、受診することはなかったのだ。

5年前までは、人間ドックは、氏の属する会社では希望者のみが受診するものであったのだ。

人間ドックでは、お●りの穴に指を入れられるものと信じ込んだエヴァンジェリスト氏が、受診を希望する訳がなかった。

それまでバリウムも飲んだことがなく、これも嫌であったようだ。

「ゲップをしてはいけないそうではないか。まあ、ワシは経常収支好きだから、いつも現金一括払いで月賦にしたことはないが、ゲップは一種の自然現象だ。それをしてはいかん、と強制されるのは好かん」

と、妄言を吐いていた。

が、4年前、ついに35歳以上の者は強制的に人間ドックを受診しなくてはならくなったのである。

「お●りの穴に指を入れられることはない。安心して」と多くの方々から励ましの言葉を頂いたが、

「お●りの穴には、指は勿論、それ以外のものも入れられたことはない。恐怖である」

と引かない。


(続く)



2012年8月16日木曜日

さようなら、その子 



8月16日である。あのエヴァンジェリスト氏が沈んでいる。


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8月16日。その日、その子が死んだ………….。


12年前の(2000年の)8/12から8/16迄、マダム・エヴァンジェリストとマドモワゼル・エヴァンジェリストは、帰省した。来年(2013年)、「あまちゃん」(NHKの朝ドラである。宮藤官九郎・脚本だ)の舞台となる北三陸地方のある村である。マダム・エヴァンジェリストの故郷である。

その子の面倒はエヴァンジェリスト氏がみることになっていたのであったが、8/16の朝、その子はその中で死んでいたのだ。連合いの太郎も一緒に死んでいた。

前日、エヴァンジェリスト氏が食べさせ過ぎたのかもしれない。気温が高すぎたのかもしれない。何がいけなかったのか分らないが、とにかくエヴァンジェリスト氏の責任である。


その子と太郎は、ペットボトルの中で死んでいた。

ペットボトルの胴の部分をくり抜き水槽にし、その中に入れていた。その子と太郎は、めだかである。マドモワゼル・エヴァンジェリストが学校からもらって帰ってきたものであった。

エヴァンジェリスト氏の机の横に置かれた水槽ペットボトルの中で、2匹仲良く、まさにスイスイと泳いでいた。最初、名前は知らなかった。名前が付けられていることさえ知らなかった。

ある時、ふと見ると、水槽ペットボトルの横に置かれた紙に、「オスは太郎、メスはその子」と記されていた。

感激した。さすが、ネーミングの帝王の異名をとる自分(エヴァンジェリスト氏)の娘である、と。

めだかに普通、「その子」なんて名前付けない。めだかでなくとも、他のペットにも、「その子」なんて名前付けないであろう。

猪木さんがいう、「非常識」を実践しているのだ(参照:美しくなければいけない(後編)【スパイの告白】「本当は、日刊スポーツを…..」(その6))。

感激したエヴァンジェリスト氏は、「その子」をクイズにすることに決めた。


反省した。その子の冥福を祈った。


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毎年、8/16になると、エヴァンジェリスト氏は、その子のことを思い出し、沈む。


「えっ?そのその子も美白だったのか、ですって?」



2012年8月1日水曜日

【落選?】「あっちゃんも一緒だったんですか?」(蛇足)



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の蛇足である。

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「あっちゃんではなかったんですね?」

エヴァンジェリスト氏に糾してみた。来春(2013年4月から)の朝ドラ「あまちゃん」のヒロインが能年玲奈に決ったのだ。噂されていた前田敦子ではなかったのだ。

「だから云っておいたはずだ。『ヒロインは、まだ決った訳ではないぞ、敦子に』とな」
「要は、あっちゃんは、ヒロインに落選したんですね?アナタは、7月上旬にはもう、そのことを知っていたんですね?」
「ノーコメントだ。これ以上の取材は、事務所を通してくれ」
「アナタがしばらく姿を消していたのは、このあっちゃんの『落選』と関係あるんですか?」
「しつこい!事務所を通してくれ」
「失意のあっちゃんを慰める為、しばらく姿を消していたのですか?」
「一体、どう慰めるんだ!?ワシと敦子はそんな関係では…..いや、事務所を通してくれ」
「あっちゃんが落選したのは、やはり『顔』ですか?」
「なぬ!?そんなことを云って、知らんぞ。あっちゃんファンを怒らせると怖いぞ」
「『海女さんの話だから、海に入ると化粧は落ちてしまうというか、元々、化粧なんかしちゃあいけないんだろうし、そうなると素顔を….』と仰ったのはアナタじゃあないですか」
「ノーコメントだ」
「アナタは実は、ハナからあっちゃんには『あまちゃん』のヒロインは無理だと分っていらしたのではないですか?」
「ノーコメントだ。事務所を通してくれ」
「5次元空間に入ると、顔がいい具合に変形したりはしないんですか?」
「はあ?」
「それで、あっちゃんと5次元空間に入ったんですか?」
「ノーコメントだ」
「5次元空間の先の異次元では、美醜が逆転するのですか?」

今日は、私の勝ちだ、と思った瞬間、エヴァンジェリスト氏に切返えされてしまった。

「迷わず行けよ!行けば分るさ」

猪木流、風車の理論とでも云おうか。