2010年10月5日火曜日

店の戦略......あなたは何色派?(その4)

緑色(メロン・グリーン)は、クリームソーダだとすぐ分りました。「でも、クリームソーダは2つ注文したのになあ?」と訝しく思いました。「別のテーブルの注文かなあ?……にしても、もう一つの青いのってなんなんだ?

と、まだギリギリお姉さんの店の人は、エヴァンジェリスト氏たちのテーブルまで来、緑色(メロン・グリーン)のクリームソーダエヴァンジェリスト氏の前に置こうとします。「あ、いや、あの、クリームソーダは2つ注文したんですけど」と云おうとする間もなく、青色(ブルー・スカイ)の方をラゾク・ダイスケの前に置くとさっさと去っていってしまいました

ラゾク・ダイスケとエヴァンジェリスト氏とは、青色(ブルー・スカイ)のものを見て、共に首をひねりながら云いました、「これ(それ)、クリームソーダ?」

青色(ブルー・スカイ)のクリームソーダって、聞いたことも見たこともありません。しかし、クリームはのっているし、多分、それもクリームソーダです。

「ま、いいんですけど」ラゾク・ダイスケは云います。「でも、僕って、こんな冷たいイメージじゃないと思うんですけど」

エヴァンジェリスト氏は言葉に詰りました。でも云いました、「か、か、変えようか、アタシのと?」

「いえ、いいです」と、ラゾク・ダイスケはストローでその青色の液体を啜り始めました。やはりクリームソーダはクリームソーダだったようです。

それにしても「ギリギリお姉さん」は、品物を持ってきた時に、説明してくれてもよさそうなものです。「色は違いますけど、両方ともクリームソーダです」って。いや、そもそも色の違うクリームソーダがあるのなら、メニューに色を記載するとか、注文をとる時に「何色になさいます?」と訊いてくれてもよいのに、と思いました。皆さんもそう思いますよね

その時は、そう思いました、しかし、後でエヴァンジェリスト氏は気付きました。これは、あの店の戦略なのです。

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