「『炊き出しカレー』発売だなんて、やりますね。石原軍団」
と云うと、エヴァンジェリスト氏は不機嫌になった。石原プロ系とも噂される氏が喜ぶであろうと思っていった言葉であったのだが......
「君は本当にいいと思うのか?石原プロのそのやり方を」
「売上の一部を被災地への寄付にあてるらしいじゃあないですか。素晴らしいではないですか」
高島屋がこの(2011年)11月中旬から「石原軍団炊き出しカレー」、「石原軍団炊き出しとん汁」を発売し、その後に「石原軍団炊き出しおでん」、「石原軍団炊き出しぜんざい」も発売するらしい。
「小林専務がいたら、あり得ないことだ」
「震災に便乗した商売と見られているのですか?」
「石原プロはそんな会社、集団ではない。高島屋も同じだ。純粋に被災者支援を考えてのことだろう」
「では、いいではないですか」
「いや、それでもよくはないのだ。『炊き出しカレー』は本当に『炊き出しカレー』だと思うかい?」
「思いますけど......」
「味は石原プロが作る『炊き出しカレー』のそれを再現するのかもしれない。しかし、『炊き出しカレー』は『炊き出し』をするから『炊き出しカレー』なんだ。味を再現したからといってそれは『炊き出しカレー』にはならない。渡さん、舘さんが、スタッフを含め石原プロの面々が、現地に行って、そこでカレーを作り、現地の皆さんに一人一人手渡しするから『炊き出しカレー』なんだ」
「ま、いいじゃないですが(ヒトサシユビK風に)」
「小林専務がいたら、炊き出さない『炊き出しカレー』なんて決して認めなかったはずだ。これは被災者支援であってビジネスではないであろうが。まあ、小林専務がいなくなって(石原プロが新体制になって)、社員が自由な発想をするようになった一つの成果ではあるのかもしれない」
「だったらいいじゃあないですか。五月蝿い人だなあ」
「自由な発想をするようになったのはいい。その方向性を否定するものではない。しかし、この件に関しては、その対応振りはいいことではないのだ。ねえ、小林専務?」
「え?小林専務と連絡を取合っていらっしゃるんですか?」
「君には関係ないことだ」
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