2012年6月30日土曜日

【スパイの告白】「本当は、日刊スポーツを…..」(その8)





「『日刊スポーツをお願いします』っていう奴いる?恥ずかしいよねえ」

エヴァンジェリスト氏が、キタグニカラキタ・スパイ氏にミスター・ギャクタイソンの行状をチクった。

キタグニカラキタ・スパイ氏が云う。

「自分(ミスター・ギャクタイソンのこと)、何考えてるの!?ビジネスマンは日経だろう。お客様の所に行くと、時々訊かれるんだよ。今朝の日経にナンタラカンタラのことが出たましたよね、って。その時、いえ、日刊スポーツしか読んでないんで知りません、て云える!?」
「だって、詰らないじゃないですか、日経って。まあ、読んだことないんですけど」
「お前、駄目だなあ。お前、ビジネスマン失格だよ」


(続く)




2012年6月29日金曜日

【スパイの告白】「本当は、日刊スポーツを…..」(その7)






「日刊スポーツをお願いします」と云う勇気はないくせに、しかし、常にネタ探しをしている非道なエヴァンジェリスト氏は、ミスター・ギャクタイソンのこの「日刊スポーツをお願いします」発言はネタになると判断した

そして、早速、キタグニカラキタ・スパイ氏と一緒の出張の際に、チクッタのである。ミスター・ギャクタイソンも同行していた。

「『日刊スポーツをお願いします』っていう奴いる?恥ずかしいよねえ」


(続く)




2012年6月28日木曜日

【スパイの告白】「本当は、日刊スポーツを…..」(その6)





「だって、朝日や日経より面白いでしょう。面白くないもの読んでもしょうがないでしょう」

ミスター・ギャクタイソンは「正論」を云った。

そうだろう。日刊スポーツの方が面白いであろう。

しかし、エヴァンジェリスト氏には、ホテルのフロントで、「日刊スポーツをお願いします」と云う勇気はないのだ。情けないことである。普段、アントニオ猪木ばりに、「非常識たれ!」と云っている氏なのにである


(続く)



2012年6月27日水曜日

【スパイの告白】「本当は、日刊スポーツを…..」(その5)




「承知致しました」

ホテルのフロント・マンが答えた。

「日刊スポーツをお願いします」と云えるミスター・ギャクタイソンのことを、エヴァンジェリスト氏は、同行者としては少々恥ずかしい、と思いはしたものの、でもどうせ、「お客様、申し訳ございません。生憎、日刊スポーツはご用意しておりませんので…」と云われる、と思ったのであった。


しかし、豈図らんや、「承知致しました」との回答があったのである。

そうなのである。どこのホテルでも、というものではないのでろうが、日刊スポーツも頼めるのだ

「よく日刊スポーツ、頼めるよね」

と、エヴァンジェリスト氏が云うと、

「だって、朝日や日経より面白いでしょう。面白くないもの読んでもしょうがないでしょう」

と、ミスター・ギャクタイソンに極めて正論で返されてしまった。


(続く)



2012年6月26日火曜日

【6/26】猪木を超えろ!



「君たちは、何を怖れているのか?君たちは何故、もっと主張しないのか?」

エヴァンジェリスト氏が吠えている。

「君たちは、何かする前に何故、あきらめるのだ。あの時、世間は、まさかそんなものが実現するとは思っていなかったのだ」

虚空を見つめながら、エヴァンジェリスト氏は続ける。

「アリは……モハメッド・アリは、カシアス・クレイ時代からスーパー・スターだった。世界のスーパー・スターだった。而して、猪木もスーパー・スターではあったが、日本のスーパー・スターに過ぎなかった。海外の人たちは、猪木のことを殆ど知らなかった。アリ自身もそうであった。知らなかったからこそ、アリは猪木の挑戦を受けることにしたのだろう。簡単な金儲けだと思って」

「猪木Xアリ」戦のことを云っているようだ。

「猪木がアリに挑戦状、いや応戦状を叩き付けた時、私は興奮した。世間は猪木さんを馬鹿にした。アリに挑戦なんて叶う訳がないと云った。しかし、私は云った。『猪木さんは、挑戦したのではない、アリが先ず、自分と戦おうという東洋人はいないのか、と云ったのだ』と。アリは、例のビッグ・マウスを叩いたのだ」

いつの間にか、「猪木」から「猪木さん」に変っている。

猪木さんは、アリの挑戦に応えたのだ。だからアリに手渡されたのは挑戦状ではなく応戦状であったのだ。しかし、誰も私の云うことなんか聞かない。プロレス・マスコミやプロレス・ファン(いや猪木ファン)は別として、マスコミも人々も猪木さんの売名行為だと云った」

当時は、プロレス・マスコミといっても、雑誌はゴング(月刊)とプロレス&ボクシング(月刊)しかなかったはずだ。新聞は、プロレスを熱心に取り上げていたのは、東京スポーツ(東京以外の地では、名古屋スポーツ、大阪スポーツ、九州スポーツ)であった。

「対戦が決ってからも、本当に実現するか疑いの目で見られ、実現するとしても、どうせ八百長だろう、としか思われなかった。しかし、ついにその日は来たのだ。1976年6月26日だ

そうか、今日は6月26日だったのだ。だから、エヴァンジェリスト氏は興奮しているのか!

「そして、その戦いは茶番と酷評されたことは、皆、知っているだろう。その日、上井草の私の下宿に(住所で云うと下石神井だが、最寄駅は上井草なのだ)、友たちが集り、共に、昼間から(試合は午後、昼下がりであったのだ)テレビを凝視した

テレビ中継したのは勿論、猪木の新日本プロレスの中継をしていたNET(日本教育テレビ=今のテレビ朝日)だ。

「15ラウンドの試合が終り、私も含め、皆、脱力感に襲われた。多分、私の下宿にいた皆だけでなく、日本中の、そして世界中の視聴者、試合会場の観客が皆、そうであったであろう。世間は,猪木さんのことを『寝てばかりいた』と非難した。そして、私は、『アリは立ってばかりいた』と非難したが、誰も耳を貸さなかった

世間の固定観念ってそんなものである。視点を変えて見れば、確かにエヴァンジェリスト氏の云う通り、『アリは立ってばかりいた』ことになる。アリはボクサーだから、ずっと立っていてもおかしくはないのであろうが、猪木はプロレスラーなのだから、寝技もあるので、猪木が寝ていてもおかしくはないのだ。エヴァンジェリスト氏はそう云いたかったのであろう。

「周知の通り、茶番だ、八百長だをののしられ、猪木さんは莫大な借財を背負うことになる。しかし、だ。しかし、このアリとの戦いにより、猪木さんは世界中に認知され、その後、世界のスーパー・スターになっていくのだ。アリ戦がなければ、カストロと親しくなることもなかったであろうし、イラクで人質になった在留邦人の解放をフセインに認めさせることもなかったであろう

猪木さんが、イラクの在留邦人の人質解放をしたことを知らない人も結構いるらしい。時の流れはそういうものなのか。

「そして、今日(こんにち)、『猪木Xアリ』戦の評価は違ったものになっているのだ。真剣勝負だったと高く評価されるようになっているのだ。戦いの後、アリは猪木さんに蹴られ続けた脚が血栓症になり、入院までしたことは朝日新聞でも取り上げていたが、戦いの凄まじさの証左としてそのことを幾ら云っても誰も聞いてはくれなかった。しかし、最近でも読賣新聞が『猪木Xアリ』戦を評価する記事を掲載したとも聞く

そもそも試合のルールがひどいもので、猪木には寝て相手を蹴るぐらいの今年かできなかったのだ、とエヴァンジェリスト氏から聞いたことがある。アリは、遊び半分で(エキシビション・マッチでもして小遣い稼ぎでもするつもりで)来日してみたら、猪木って「セメント・ボーイ」だと知り、自分たちの云うルールを飲まないなら試合をキャンセルして帰国する、と試合開始直前まで猪木陣営を脅したらしい。「その辺の詳しいことは、新間さん(新間寿=猪木のマネージャー)から聞いてくれ」と云われたこともあったが、残念ながら私は新間さんとは面識がなく、「その辺」の事情を聞くことはなかったが。

「『猪木Xアリ』戦で猪木さんは本当にビッグな存在になったのだ。しかし、当初誰も、『猪木Xアリ』戦が実現するとは思っていなかったのだ」

そのことはもう十分分っている。くどい人だ。

「君たちは、何を怖れているのか?君たちは何故、もっと主張しないのか?」

エヴァンジェリスト氏がまた吠える。

「君たちは、何かする前に何故、あきらめるのだ。猪木さんだって、若い頃はあったのだ。最初からメイン・イベンターではなかったのだ。ましてや、世界のアリと戦うようになるとはご自身も思っていなかったはずだ」

そりゃそうだろう。猪木がグリーン・ボーイであった頃、猪木より1歳年上のアリは猪木よりは早く世に出てはいたが、まだスーパー・スターではなかったのだから。

「猪木さんがまだ若手レスラーであった頃、バトルロイヤルに出ていたのを覚えている。その時は、まだそれが『猪木』という存在とは知らなかったが、大勢のレスラーの中、一人、日本人離れしたスタイルのいい青年、というよりも少年に近いレスラーがいたことを覚えている。そのことを記憶しているくらいであったから、当時からやはり何か『持っていた』のではろうが、当時はやはりただの若手レスラーに過ぎなかったのだ」

猪木がバトルロイヤルに出ていたって、力道山時代であろうか、豊登時代であろうか?

「猪木さんは最初から特別な存在ではなかったのだ。しかし、猪木さんは何も怖れず(本当は怖れていたかもしれないが、それは見せず)、主張し、行動したのだ。だから、アリ戦も実現させたし、ビッグな存在、スーパー・スターになったのだ。然るに、君たちは、何を怖れているのか?君たちは何故、もっと主張しないのか?君たちは、何かする前に何故、あきらめるのだ」

少々五月蝿くなってきた。

「猪木を超えろ!」

いや、そうは云っても…….

「不可能と思うな!猪木を超えろ!」




2012年6月25日月曜日

【スパイの告白】「本当は、日刊スポーツを…..」(その4)





「日刊スポーツをお願いします」

ミスター・ギャクタイソンのその衝撃の言葉を聞くまでは、ホテルの朝刊サービスに頼めるのは、朝日か毎日といった一般紙か日経だけだろう、と思ったこともない程、エヴァンジェリスト氏は、そんなことは(頼めるのは、朝日か毎日といった一般紙か日経だけだろう、ということは)当り前だというアタマでいたである。

スポーツ新聞を頼もうとも頼めるとも、想像だにしなかったのだ。

「日刊スポーツをお願いします」と聞いた時、エヴァンジェリスト氏は、いつも固定観念に縛られないように自身気を付けようと思っているのにも拘らず、結局は固定観念に縛られている自分を知り、反省した。

そして、堂々と臆することなく、「日刊スポーツをお願いします」と云えるミスター・ギャクタイソンはやはり大物だ、でも、同行者としては少々恥ずかしい、と思ったのであった。

日本経済新聞を頼むゴタンダ・タワー・レディに対して感じたのとは別の恥をミスター・ギャクタイソンに感じたのであった。



(続く)



2012年6月24日日曜日

【スパイの告白】「本当は、日刊スポーツを…..」(その3)


エヴァンジェリスト氏は、朝日新聞を頼む。サービスでホテルの部屋に入れてもらえる翌朝の新聞は、自宅で購読しているのと同じ朝日新聞を頼むことにしていた。

やはり当時、エヴァンジェリスト氏の部下であったゴタンダ・タワー・レディ(現在は、改名して、ヒロオ・ヴィンテージ・レディ)は、日本経済新聞を頼んでいた。

「やはりキャリア・ウーマンの象徴的存在は違うなあ」と思ったものである。

ゴタンダ・タワー・レディが日本経済新聞を頼むまでは、日本経済新聞を頼むという発想はエヴァンジェリスト氏にはなく、上司として少し恥ずかしい気持ちがしたものであった。

厚顔無恥の権化とも云えるエヴァンジェリスト氏にも恥の概念が全くない訳ではなかったのだ。少なくとも10年前(2002年の頃)には。

ゴタンダ・タワー・レディが日本経済新聞を頼むのを聞いて以降は、

「日本経済新聞を頼んでもいいんだ。日経を頼むって何だか格好いいなあ」

とは思ったものの、日本経済新聞を読むと頭が痛くなるので、今に至るまで、エヴァンジェリスト氏は、ホテルの朝刊サービスに日本経済新聞を頼んだことはない。



(続く)



2012年6月23日土曜日

【スパイの告白】「本当は、日刊スポーツを…..」(その2)






「新聞は何になさいますか?中日新聞か日経新聞か中日スポーツがご用意できますが」

と、ホテルトラスティ名古屋栄のフロントの女性に訊かれた時、エヴァンジェリスト氏は、キタグニカラキタ・スパイ氏の告白を思い出した。

そして、その先に、ミスター・ギャクタイソンを思い出したのだ。


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当時………そう、今から10年前(2002年の頃)、ミスター・ギャクタイソンはエヴァンジェリスト氏の部下であり、二人は連日のように一緒に出張をしていた。

その日も一緒に出張し、宿泊するホテルのフロントで(確か、広島全日空ホテル[今のANAクラウンプラザホテル広島]であったかと思う)、訊かれたのだ。

「明朝、お部屋に新聞をお届けしますが、何新聞が宜しいですか?」
「日刊スポーツをお願いします」

ミスター・ギャクタイソンは躊躇なく答えた。

その言葉を聞き、エヴァンジェリスト氏は驚いた。そして、ミスター・ギャクタイソンの希望は叶えられないだろうと思った。



(続く)



2012年6月22日金曜日

【スパイの告白】「本当は、日刊スポーツを…..」(その1)


「告白します。ええ、日刊スポーツを本当は読んでいました」

…….キタグニカラキタ・スパイ氏が白状した。


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名古屋に出張し、久しぶりに「ホテルトラスティ名古屋栄」に宿泊したエヴァンジェリスト氏が、ホテルのフロントの女性からの問いに、キタグニカラキタ・スパイ氏の告白を思い出した。

「新聞は何になさいますか?中日新聞か日経新聞か中日スポーツがご用意できますが」

「ホテルトラスティ名古屋栄」では、誕生日を告げるだけで会員になれ、会員になると、朝刊サービスが付くのだ。

以前に幾度か宿泊した際にそのような制度があったかどうか記憶にないが、今回の宿泊ではフロントで、誕生日を云って会員にならないかと誘われ、新聞目当てではないが、まあ手軽に(会費もなく)会員になれるなら、と誕生日を告げたのである。

会員になり、フロントの女性に

「新聞は何になさいますか?中日新聞か日経新聞か中日スポーツがご用意できますが」

と訊かれたその時、エヴァンジェリスト氏は、キタグニカラキタ・スパイ氏の告白を思い出したのだ。「中日スポーツ」という言葉が喚起させたのだ


(続く)




2012年6月9日土曜日

【朝ドラ】えっ!あっちゃんが「あまちゃん」のヒロインに???



「咲ちゃんでも彩芽ちゃんでもないかもしれません」
「んむ?っていうことは、全くの新人か?」

来年(2013年)4月から放送予定の宮藤官九郎・脚本のNHKの朝ドラ「あまちゃん」のヒロインのことである(参照:【朝ドラ】「あまちゃん」に出る!?)。


「いえ、あっちゃんかもしれなんいです」
「あっちゃん?…..ま、まさか、あのあっちゃんか?」
「そう、そのあっちゃんです。当り前田のクラッカーならぬ、当り前田のあっちゃん(前田敦子)ですよ」
「『あっちゃん』が『あまちゃん』か、語呂としては面白いが」
「あっちゃんではご不満ですか?」
「いやあ、まあ、そのおお……..」

エヴァンジェリスト氏にはいつも、氏のクダラヌ妄想で振り回されているので、たまには逆に妄想で振り回してやることにしたのだ。

「ヒロインがあっちゃんではご不満ですか?」
「いやあ、まあ、そのおお……..」
「相手役があっちゃんではご不満ですか?」
「いやあ、まあ、そのおお……..」

「武井咲や剛力彩芽はよくて、前田敦子は駄目ですか?」
「いやあ、まあ、そのおお……、『あまちゃん』、つまり海女さんの話だから、海に入ると化粧は落ちてしまうというか、元々、化粧なんかしちゃあいけないんだろうし、そうなると素顔を….」
「一体、何を云いたいんですか!要するに、あっちゃんではご不満なんですね」
「いやあ、まあ、そのおお……素顔でなくとも……いや、要するに、不満ということではなく」
「じゃあ、予定通り、出演なさるおつもりなんですね?」
「折角の官ちゃん(宮藤官九郎)の計らいなんだが……んむ、今回は遠慮しておこう」
「素顔も可愛いと思いますが、あっちゃんでは、お嫌なんですね!?」
「いや、AKBファンの男の子たちに、特に前田敦子ファンの男の子たちに悪いからのお。恋人役がこんな爺さんではな」

余りにくだらないので、もう許してあげることにした。




2012年6月6日水曜日

【朝ドラ】「あまちゃん」に出る!?



「で、何役なんですか?」
「それは、官ちゃんに任せるが、まあ、村長か、あまちゃん(主人公)の恋人役かなあ」

エヴァンジェリスト氏は、すっかり出演する気になっている。

官ちゃん(宮藤官九郎)脚本のNHKの朝ドラ「あまちゃん」(来年、2013年4月から放送)のことだ(参照:【朝ドラ】官ちゃん、出てもいいよ。 )。


北三陸地方が舞台になると知り、

「官ちゃん、分った。みなまで云わずともよい」

と、すっかりその気になったのだ。

マダム・エヴァンジェリストが、三陸鉄道北リアス線が走る北三陸地方のある村出身なのだ。而して、マダム・エヴァンジェリストの夫である自分も北三陸地方関係者という考えらしい。

宮藤官九郎が北三陸地方を「あまちゃん」の舞台に選んだのは、自分に出演して欲しいというサインだと勝手に解釈しているのだ。


それにしても主人公の恋人役とは烏滸がましい。

「年齢差があり過ぎませんか?」
「君は、あまちゃんの年齢を知っているのか?」
「知りませんが、普通は10代、20代でしょ」
「普通なんて固定観念に縛られてはいかんといつも云っているだろう。仮に、君の云う通りだとしても、加藤茶を見ろ」

年の差婚のことのようだ。

「この秋からの(2012年10月からの)朝ドラ『純と愛』の舘ひろしさんに続き、石原プロ関係者が連続して朝ドラ出演ってことになるんですね(参照:【石原プロ】舘さん、申し訳ない!

石原プロ入りする、する、と噂されながらも実際には一向に石原プロ入りしないエヴァンジェリスト氏のことを「石原プロ関係者」と云えるものではないが、冷やかしでそう云ってみたところ、氏は、それには特に反応せず、しかし、満足げな表情を浮かべ、云った。

「ヒロインは誰になるのかなあ?」
「もうオーディションをしているようなので、全くの新人かもしれませんし、でも、最近の傾向を見ると、井上真央や堀北真希のように既に売れている若手女優を起用しているので、武井咲や剛力彩芽といったところかもしれませんね」
「まあ、誰でもいいのだが….咲ちゃんや彩芽ちゃんでも、勿論、構わないぞ」

相変らず目出度い人だ。