2014年11月30日日曜日

年棒4千円 < 石原プロ ?



「折角だが、月給100円で教師になる訳にはいかない」

エヴァンジェリスト氏が独り言ちた。

ああ、「マッサン」(朝ドラ)系の妄想だな。仕方がない、付合ってやるか。

「ええ、ええ。アナタには石原プロがありますからね」
「いや、そういう訳では…」
「マッサンにウヰスキー作りという夢があったように、アナタには石原プロ再建という使命があるんですからね」
「まあ、それもなくはないがな」
「アナタがなんとかしないと、このままでは館さんが倒れてしまいますよ」
「ああ、徳重(聡)、宮下(裕治)、池田(努)、金子(憲史)には、もっとしっかりしてもらわないとな」
「神田(正輝)さんは?」
「まあ、それは云うな」
「館さん、孤軍奮闘ですからね。石原プロを辞めた渡辺邦斗は、今(2014年11月)、綾瀬はるかの『きょうは会社休みます。』に出ていますものね」
「まあ、玉木(宏)も出ているからな」
「えっ、どういう意味ですか?」
「ギョーカイのことは深く詮索するな」
「なににせよ、アナタは仮に、年棒4千円(現在の価値に換算すると、数千万円とも云われる)積まれても、サントリーには入社しないんでしょ。石原プロの為に」
「君は一体、何を云っているのだ?年棒4千円?そもそも、そんな端た金でワシが動くものか!ワシの手取りは月8万円もあるんだからな、ハッハッハ」

そうだ、そうだったのだ。エヴァンジェリスト氏は今、手取り8万円の再雇用者なのだ。(参照:『マルチ』VS『再雇用者』(その6=最終回)

エヴァンジェリスト氏は病んでいる。

私はそれ以上、冗談を云うことができなくなった….





2014年11月24日月曜日

【リアル】宮藤官九郎は真実を描く



「カンちゃん、頑張ってるなあ」

ああ、また始った。エヴァンジェリスト氏が「カンちゃん」って云うときは、猪木さん(本名:猪木寛至)のことではなく、宮藤官九郎のことなのだ。「『官』ちゃん」なのである。


まあ、いずれの「カンちゃん」も、エヴァンジェリスト氏が「カンちゃん」と呼べる程の仲とは思えないが。

「カンちゃんの書くものは、リアルなんだ。観音菩薩が、なんて、荒唐無稽のようでリアルなんだ」

どうやら、宮藤官九郎の最新作「ごめんね青春!」のことのようだ。

しかし、観音菩薩が亡くなった母親で、主人公の平助やその兄の一平には、母親の姿で現れるなんて、リアルではなく、やはり荒唐無稽だと思うのだが…

「君は相変らず何も分っちゃいないんだなあ」

失敬な!

「最近のドラマや映画は、すぐに登場人物をタイムスリップさせたり、霊を登場させたりする。それは気に喰わん。ご都合主義だな」

「ごめんね青春!」の観音菩薩もその類ではないのか?

「ああ情けない。君には分らないのか、カンちゃんの手法が。いいか、観音菩薩は、心の声なのだ。平助の、そして、一平の自身の心の声なんだ。登場人物自身の真実の声なのだ

それはそうだが…

「一種の演劇的手法なんだ。タイムスリップや霊とは根本的に異なるのだ」

エヴァンジェリスト氏は、一体、どうしたというのだ。この間は、Windows偏重、USB禁止、セキュリティ問題について語ったかと思ったら(参照:【新総理誕生?】何故、Windowsを使うのか?何故、USBを禁止するのか?)、今度は宮藤官九郎・論か。演劇論だ。

「君は少しは反省したらどうかね。このところ、君のブログは、ビエール・トンミーに毒されて、グロな話ばかりではないか!」

うっ、それを云われると云い返せない。ビエール・トンミー氏のお下劣が伝染したようなのだ。

「少しは真面目なテーマに変えてやろうと思ってな」

一応、感謝はしておこう。







2014年11月23日日曜日

【新総理誕生?】何故、Windowsを使うのか?何故、USBを禁止するのか?



「君ねえ、一体どうしてなんだい?」

いきなりエヴァンジェリスト氏が質問を投げかけてきた。

「一体、みんな、って云うか、企業は、どうしてWindowsを使うんだい?」
「いやまあ、それは標準だからじゃあないですか」
「企業は今、矢鱈、セキュリティに五月蝿いじゃあないか」
「ええ、ウチの会社もそうです。たまったものではありません」
「そんなにセキュリティに五月蝿いのに、ウイルスなんかに弱いと云われるWindowsを何故、使うのか?」
「だから、世界標準のOSだからではないかと…」
「世界標準だったら、セキュリティは弱くても構わないっていうことなのか?」
「いや…」
「つまり、企業はセキュリティを重視していると云っているが口先だけのことなんだな」
「まあ、そう云えばそういうことになるかもしれませんが」
「それに何故、USBを使っちゃいけないんだ?」
「それはデータ漏洩を防ぐ為でしょ」
「それはUSBが可哀想じゃあないか」
「はあ?」
「USBが悪いのではなく、パソコンがいけないんじゃないか。そもそもパソコンでデジタル・データを作成するのがいけないんじゃあないか?利用を禁止するなら、USBよりもパソコンの方ではないか?」
「まあ、それはそうかもしれませんが、それでは仕事になりません」
「昔は、パソコンはなかったが、仕事はちゃんとできたぞ」
「確かに、私たちが社会人になった30数年前にはまだパソコン無いに等しい状態でした。でも、仕事はしていました、みんな」
「じゃあ、なくてもいいではないか」
「そんな屁理屈を仰らずに」
「では、USBを禁止すれば、データ漏洩は防げるのかね?」
「それは、絶対に、ではないでしょうね」
「そうだろうなあ。だったら、USB禁止も屁理屈みたいなもんだろ。USBではなくとも、ワシが誰かに拉致されて拷問をされたら、吐いちゃうぞ。情報漏れ漏れだぞ」
「えっ?何を吐くんですか?」
「君の正体だ!」
「ええーーーーっ!そ、そ、それだけは止めて下さい」
「『プロの旅人』氏の正体はだなあ、実は…」
「と、と、と、と、と、ダメよダメダメ!」
「だったら、USBを禁止でもすればいいだろう」
「いや、そんなことをしても…」
「では、パソコンを禁止すりゃあいいだろう。そうすれば、データ漏洩は防げる、と思っているんだろ」
「いや、それは私がそう思っている訳ではなく…」
「USBやパソコンの中のデータよりも、ワシを拷問にかけた方が、もっと有益な情報を得られるぞ」
「ええ、ええ、アナタの仰る通りです」
「デジタル情報よりもアナログ情報の方が、もっと行間の分かる情報になるものさ」
「ええ、そうですね」
「『プロの旅人』氏の正体も、ビエール・トンミーの性癖も何もかも、云っちゃうぞ、拷問にあったらな」
「ビエールの性癖は幾ら云っても構いませんが、私のことは….ダメよダメダメ!」
「ど、しよっかなあ~」
「そんな悪キャラなった中邑真輔みたいな言い方は止めて下さい」
「じゃあ、USB禁止を解除しろ。Windows使用は禁止しろ。内部統制なんてなくしちまえ。個人情報保護法も無効にしろ!」
「そこまで仰るのであれば、貴方が総理大臣になったらいいではないですか」
「うっうっうっ。そう来たか」
「それはその通りなんだがなあ。アベには任せておれんからなあ」
「そうだ!そうだ!」
「だが、まき子夫人のこともあるしなあ」
「アナタは、石原プロと国と、どちらが大事なんですか!?」
「うっうっうっ。それ以上は、ダメよダメダメ!」


エヴァンジェリスト氏はすっかり狼狽えてしまった。こうして、Windows攻撃、USB攻撃をなんとか凌ぐことができたのであった。








2014年11月16日日曜日

【フン飾】忠猫….【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】



「そうか、カレーかあ」

ビエール・トンミー氏が独り言ちた。

「たまには為になるんだなあ、『プロの旅人』も」

こちらが聞いていないと思って(一応、聞こえていないことになっているのだ)、失敬である。

「さすがにカレーはバレるだろうが、『プロの旅人』氏の推測は示唆的であった」(参照:【懺悔】ウンコも嘘をついた….【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】

何を企んでいるのだ?

「そうだ、何も自分のウンコを提出する必要はないのだ。代替物を出せばいいのだ」

ハハ・エヴァンジェリストの「協力」(ウンコ偽装)のことは、私も知らない(ことになっている)が、ビエール・トンミー氏も知らないはずだ。

「実は、小学生のときに、一瞬、『犬の雲古を・・』と考えたことはあった。さすがに実行はしなかったがな。当時は、幼いなりに理性というものがあったのだ」

『理性』という言葉程、ビエール・トンミー氏に相応しくないものはない。彼には、『知性』はあるが(まあ、頭は良かった)、『理性』なんてあろうはずがない。

「しかし、もう自分も還暦だ。『理性』なんてかなぐり捨てよう」

一体、何をするつもりだ?

「ウチのキティに、ひとフンばりしてもらうとするかあ、来年の人間ドックではな」

な、な、なんと、胃炎と誤飲による炎症で治療に3万一千円も要した猫(キティ・トンミー)のウンコを代りに提出しようというのか!?それは、『フン飾』ではないのか。

「キティにとってもいいことだ。健康状態が分かるんだからな。ナハナハナハナハ!」

おお、忠猫キティか……世も末だ。







2014年11月15日土曜日

【懺悔】ウンコも嘘をついた….【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】



ビエール・トンミー氏の衝撃的な告白について、

「あきれたもんですねえ」

とエヴァンジェリスト氏に同意を求めたところ、エヴァンジェリスト氏は異様と云っていい程に狼狽えたのであった。

そう、ビエール・トンミー氏は、人間ドックで検便のゴマカシをしたのであった。

ウンコは検査当日を含め6日以内のものを2回採取しないとならないのに、1週間前に一度の採取で2本の検体を作り、日付を適当に書いて提出したのだ(今回に限らず、毎回そうしている、というのだ)。(参照:【疑惑】ウンコは嘘をつかない….【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】

しかし、臨床検査技師の眼は誤魔化せず(実際のところ、眼で見抜いたのか、鼻で嗅ぎ分けたのかはわからないが)、再提出を求められたのであった。


還暦にもなって恥ずかしい所業である。そのことに同意を求めたところ、エヴァンジェリスト氏は異様と云っていい程に狼狽えたのである。

「あ、あ、ああそうだな。あきれたもんだ…」
「なんだか、アナタ、様子が変ですね」
「いや、そんなことはない」
「いえ、変です。アナタ、嘘をつくと鼻の穴を拡げる癖があること、自分で分ってますか?」

すると、慌てて鼻を抑えて云い繕った。

「うっ、いや、ちょっと鼻炎気味なんだ」
「アナタ、ひょっとして……そうか、アナタもやったんですね。ウンコ偽装」
「し、し、失敬な!」
「アナタも一度の採取で2本の検体を作って提出したんですね」
「いや、それは違う!そうではない。絶対にそんなことはしていない」
「では、どんな偽装をしたのですか?」
「五月蝿い!これ以上の質問は、事務所を通してくれ!」

ついに、お得意の科白(「事務所を通してくれ」)で誤魔化しに入った。

まあ、エヴァンジェリスト氏が検便嫌いであることは知っている。(参照:【人間ドック】「いやああん、そこだけは止めて!」(その3)

「アナタ、ウンコに代りにカレーでも提出したんでしょ」
「う、う、五月蝿い!これ以上の質問は、事務所を通せ!」

そう云って、エヴァンジェリスト氏は立ち去った。


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ふうう……いやいや、危ないところだった。

アイツ、今日は妙に鋭いなあ。「代りにカレーでも提出したんでしょ」には驚いた。

尤も、カレーで誤魔化せると思う程、ワシは愚かではない。が、アイツ、いいところを突いてきやがった。

しかし、ハハの名誉の為に真相を明かすことはできないんだ。

そう、まさか、小学生の頃、ワシが提出した検便の中身が、ハハのウンコだったと白状する訳にはいかないんだ。

子供の頃から検便は大嫌いだった。しかも、昔のトイレは水洗ではなくボッチャン式(汲み取り式)だったから、自分のウンコを新聞紙で受け止めなくてはならなかった。

便所自体が臭くて、できれば行きたくはないところであったが、更に、ウンコを新聞紙できとんと受け止めるにはワザが必要であり、面倒で、嫌で仕方がなかった。

臭い上に面倒な検便は、それはもう大嫌いであったのだ。

そこで、見るに見かねたハハは自分のウンコを検体として提供してくれたのだ

これには、さすがの臨床検査技師も気付かなかったのだ。参ったか、ビエールよ!

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2014年11月8日土曜日

【疑惑】ウンコは嘘をつかない….【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】



「コイツめえ、やりやがったな。」

臨床検査技師はため息まじりに呟いた。

「何故、普通にできないんだろう。ウンコは、検査当日を含め6日以内のものを2回採取なのに」

OCセンサーを前にして、ある採便容器に書かれた名前を見た。

エール?いや、エールか、妙な名前だ」

そう、採便容器の名前欄には、「ビエール・トンミー」と書かれてあった。

「一度の採取で2本の検体(ウンコ)をとるんじゃあないよ。コチラはプロだ。直ぐに分かるんだよ、偽装はね」

しかし、検査結果用紙には、『再提出:1本の日付が古すぎます』と書いた。

「武士の情けだ」

『一度に2本分とってありました』って書かれたら恥ずかしいだろうと、『ビエール』とかいう見知らぬおじさんを思いやったのだ。


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11月の三連休明けにビエール・トンミー氏からメールが届いた。

エヴァンジェリスト氏が若い女性と国立市にある一橋大学の学園祭や天下市を巡ったことに嫉妬したのだ。(参照:【疑惑の旅スペシャル】一橋祭・天下市・市民祭(シーン国立)


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今回のプロの旅人を見て疑問に思いました。

「休日に=仕事がらみではなく」
「国立で=仕事がらみではなく」
会った「若い」女性とは誰かということです。
  
可能性として考えられるのは次の4つかと考えられます。
(1)奥さんと行った
(2)娘さんと行った
(3)一人で行った
(4)本当に若い女性と行った

(1)の可能性
  一番可能性がありそうだけど、「バイトの後輩」の説明が付かない。

(2)の可能性
  「バイトの後輩」の説明は付くし、その他の状況も矛盾なく
  説明が付く。が、しかし、20代の若い女の子が還暦のオヤジ
  と一緒に学園祭に行くという状況が不自然。

(3)の可能性
  意外と可能性は高い気がする。しかし本当にそうなら寂しい!

(4)の可能性
  全く100%可能性は無いと断言します。

本当のところはどうなのでしょう?

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そして、その後に、告白が書いてあった。


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ちなみに私の三連休の主な出来事は病院がらみの以下の二点でした。

(1)検便偽装発覚
  人間ドックに検便を2回に分けて採取して持参しなければなりません
  でしたが、便秘ぎみのため用心のため1週間前に一度の採取で2本
  の検体を作り、日付を適当に書いて提出しました(今回に限らず
  毎回そうしています)。ところが今回はそのうちの一本の日付が古すぎる
  と再提出を求められました。したがってもう一回、雲古だけを持って
  電車に乗って病院へ行かなければなりません。

(2)猫の病院
  ウチの猫が夏以降500グラムも体重が減少し、食べ物を吐いたり咳をしたり
  するので病院へ連れていきました。結果は胃炎と誤飲による炎症だろう
  ということで薬をもらいましたが。治療費はアッと驚く3万一千円。猫には
  保険がないので人間より圧倒的に高いのです。

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「あきれたもんですねえ」

とエヴァンジェリスト氏に同意を求めたところ、エヴァンジェリスト氏は異様と云っていい程に狼狽えた………








2014年11月3日月曜日

【疑惑の旅スペシャル】一橋祭・天下市・市民祭(シーン国立)



【疑惑の旅】高岡か奈良か(シーン13)の続きのような続きではないような...)


「あにさん、あの二人、今度は国立に来ましたで」

京都の特派員に「あにさん」と呼ばれる覚えはないが、それはさておき、何故、京都の特派員が国立にいるのだ?

それに、あの二人とは誰のことだ?


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2014年11月2日、エヴァンジェリスト氏と連れの若い女性は、東京は国立市にある一橋大学に入って行った。




前日(11/1)から学園祭である。一橋祭(いっきょうさい)だ。

エヴァンジェリスト氏は、試しにと誘ってみた(メールを送ったのだ)。

「テンカイチ、一緒に行く?」

と、珍しく、

「なんで?」

と返信が来た。

これは脈がある。行く気がないなら、メールを無視するか、「イヤだ」と云ってくるからだ。

「ソーセージでも食べたくなったから」

と回答したところ、

「ウエルシア行く気ある?」

と来た。これはもう間違いない。行く気なのだ。

しかし、何故、ウエルシアなのか?

どうやら、一橋大学に「後輩」がいるらしいのだ。部活で模擬店を出店しており、お菓子を差し入れるからウエルシアで買って来い、ということなのであった。



エヴァンジェリスト氏は、ほいほいとウエルシアに行き、大袋のお菓子を5つ買い、二人で一橋祭に向かったのであった。大きなおk氏の入ったレジ袋を持つのは勿論、エヴァンジェリスト氏であった。

一橋祭は人人人でごった返していた。兼松講堂では、「総合アミューズメント研究サークルLaBomba」の公演でも待っているのか、長蛇の列ができていた。




エヴァンジェリスト氏と連れの若い女性は、連れの若い女性の「後輩」の部活の模擬店を探した。揚げアイスを売っているらしい。

ところで、申し上げるまでもないであろうが、連れの若い女性の「後輩」は、連れの若い女性の「後輩」であるが、連れの若い女性は一橋大学出身ではない。高校の先輩・後輩という訳でもない。

バイト先の「後輩」なのであった。

揚げアイスの模擬店まで行ったが、「後輩」は忙しそうだ。連れの若い女性は声をかけようとしない。

忙しそうで、邪魔してはいけない、と考えたのだ。

しかし、折角、ウエルシアまで行ってお菓子を買って来たのだ。それを渡さぬわけにはいくまい、とエヴァンジェリスト氏は、連れの若い女性に、声をかけるよう促した。

しかし、そこには邪な心もあったのだ

「後輩」は当然ながら気付くであろう。

「あら、連れの方、どなた?」

そして思うであろう。「素敵な方」、と。

そして、そこからお近づきになって……ムフフ。

連れの若い女性は、「後輩」に声をかけた。「後輩」は「先輩」が顔を出してくれたことに喜んだ。

しかし、残念ながら、「後輩」はエヴァンジェリスト氏からお菓子の袋を受け取りはしたものの、エヴァンジェリスト氏を一瞥だにしなかった。



傷心のエヴァンジェリスト氏は、一橋祭を出た。

まあ、いいのだ。なにはともあれ、連れの若い女性と久しぶりのデートができているのだから。それなのに、他の若い女性ともいい関係になろうというのは望み過ぎというものであろう。


二人は今度は天下市を巡った。

天下市は、国立市商工会青年部が主催するイベントである。国立市にある色々なお店が大学通の歩道脇の空間にテントで青空出店するのだ。




エヴァンジェリスト氏と連れの若い女性は、天下市と業者の露店を一巡りし、ノイフランクのテントまで行った。




例年は、焼きソーセージを買う為、長蛇の列ができているのが、この日は2、3人しか待っていない。

これ幸いと列に並んだが、店の人から「間もなく売切れです」とショックな言葉があった。

しかし、かろうじて二人分は買え、久しぶりのノイフランクのソーセージを味わった。国立市に住む山口百恵さん(正確には、三浦百恵さん)もノイフランクのソーセージを買っている、と聞いたことがあった。

その後、二人は更に天下市を巡った……





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「しかしでんなあ、見失いましてん」

京都の特派員は、地元でないからなのであろうか、人が多過ぎたからであろうか、天下市でエヴァンジェリスト氏と連れの若い女性とはぐれてしまったらしい。二人の方は、特派員の存在には気付いていなかったであろうが。

「あの二人、どこかにしけこんだんでっしゃろ。仕方おまへん」

京都の特派員は、「仕方おまへん」と云って、再度、一橋大学の構内に入って行った。

分っている。女子学生目当てなのだ。エヴァンジェリスト氏と連れの若い女性を本当に見失ったのか怪しいものだ。

二人の後をつける気はなく、敢えて見失ったのではないか、という疑惑が湧く。

「ま、明日も国立に来まっせ」

そう、明日(11/3)は、一橋祭、天下市に加えて、国立市民祭もあるのだ。国立市が一年で最も賑やかな日である。

市民祭では、大学通が歩行者天国になり、そこで色々なイベントもあるのだ。