「そうか、カレーかあ」
ビエール・トンミー氏が独り言ちた。
「たまには為になるんだなあ、『プロの旅人』も」
こちらが聞いていないと思って(一応、聞こえていないことになっているのだ)、失敬である。
何を企んでいるのだ?
「そうだ、何も自分のウンコを提出する必要はないのだ。代替物を出せばいいのだ」
ハハ・エヴァンジェリストの「協力」(ウンコ偽装)のことは、私も知らない(ことになっている)が、ビエール・トンミー氏も知らないはずだ。
「実は、小学生のときに、一瞬、『犬の雲古を・・』と考えたことはあった。さすがに実行はしなかったがな。当時は、幼いなりに理性というものがあったのだ」
『理性』という言葉程、ビエール・トンミー氏に相応しくないものはない。彼には、『知性』はあるが(まあ、頭は良かった)、『理性』なんてあろうはずがない。
「しかし、もう自分も還暦だ。『理性』なんてかなぐり捨てよう」
一体、何をするつもりだ?
「ウチのキティに、ひとフンばりしてもらうとするかあ、来年の人間ドックではな」
な、な、なんと、胃炎と誤飲による炎症で治療に3万一千円も要した猫(キティ・トンミー)のウンコを代りに提出しようというのか!?それは、『フン飾』ではないのか。
「キティにとってもいいことだ。健康状態が分かるんだからな。ナハナハナハナハ!」
おお、忠猫キティか……世も末だ。
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