Macのメーラー(Macに標準装備のメール・ソフト)は、凄い!
警察もノーマークの変態を見破るのだ。
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3か月ぶりに会うビエール・トンミー氏からのiMessageにエヴァンジェリスト氏は首を傾げた。
「昨日メールしましたが、読みましたか?今日の待合せ、18時に時間を早める件は如何でしょうか?」
昨日(2015年12月29日)、ビエール・トンミー氏からのメールなんて届いていないからだ。
「18時で全く問題なしですが、昨日、メールもらいましたか?」
エヴァンジェリスト氏はiMessageで返信した。今日(2015年12月30日)、二人で忘年会をする約束なのだ。
「では、再送します」
とあったものの、一向にメールは届かない。
まだ来ないよ、とiMessageを送ろうとして、ふと感じるところがあり、Macのメーラー(Macに標準装備のメール・ソフト)の「迷惑メール・フォルダー」を開いてみた。
そこには、昨日、そして、今日とビエール・トンミー氏からのメールが入っていたのだ。氏の口癖の『どうもどうも』というタイトルであった。
「な、な、なんと、君からのメールが、何故か、迷惑メール扱いになっていました(迷惑メール・フォルダーに入っていました)。今日もメールが届かないので、ひょっとして、と思い確認したら、そうなっていました。ごめんなさい。では、今日、18時に」
と、エヴァンジェリスト氏は珍らしく素直に謝った。
「何故に迷惑メールに?? 早急なる改善を求めます」
「大変失敬!察するに、携帯のアドレスからのメールで、且つ、タイトルが『どうもどうも』というのが、怪しいとMacのメーラーが判断したのではないかと。君は変態だけど、怪しい人ではないと、メーラーに云いきかせます」
「あちゃー。やっぱり変態が世間さまに知れ渡ったか!」
「変態だけど、多分、ロリコンではない、と云いきかせます。高校に忍び込んで、女子高生の制服を盗んでもいないはずだと」
「女子高生より女性大学講師に変態を感じます。特に西洋美術史に」
「ああ、確かに、そうだったな。西洋美術史で情欲を燃やすのは、こりゃあ、かなりの変態だあ」
「そうです。私は西洋美術史変態です」
「新種の変態だなあ。警察もノーマークのはずなので、逮捕されることはないだろうなあ。Macのメーラーは誤魔化せなかったけれど」
「変態の話は、『あ と で ね』」
「諒解!一緒にいることで、こちらも変態と勘違いされないよう気をつけます。では後で」
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「しまった!アイツ(エヴァンジェリスト氏)がいくら『心友』だといっても、自分で変態だということを、西洋美術史変態だということを認めてしまった。そのことが万が一、●●●子先生にばれてしまったら….」
ビエール・トンミー氏は、歯軋りした。
「しかし、アイツ(エヴァンジェリスト氏)がまだ知らないことがある。最近、本屋に入ると、ついつい美術コーナーに足が向いてしまうのだ。若い頃、エロ本コーナーに向かったようにだ」
その独白を誰が聞いているでもないのに、ビエール・トンミー氏は、赤面した。
「美術コーナーでも『西洋美術史』の本にばかり目がいくのだ。『西洋美術史』の本の背表紙を見ているだけで……..」
ビエール・トンミー氏は、股間を抑えた。
「ましてや、手に取った本の中にドラクロワが描いた『民衆を率いる自由の女神』があったりしたら、もう……..!!!」
このことだけは、そう、最近、本屋に行く時にティッシュを忘れないようにしていることだけは、エヴァンジェリスト氏に悟られてはならない、とビエール・トンミー氏は気を引き締めた。
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