もっと先まで行くと何か観光スポットでもあるのかと思い、暑いけれどまだ歩いていくのだろう、と勝手に決めていたエヴァンジェリスト氏は、見事に肩透かしです。
早くホテルに入りたく、もうそれ以上、熱暑の火山灰の道は歩きたくはありませんでしたが、下着だけでなくYシャツも汗に濡らし、靴は火山灰で真っ白にし、10分ほども歩いてきたのに、ただ歩いただけで、思い出のユースホステルを見て(エヴァンジェリスト氏はちゃんとは見ていません。見る必要もありませんでした)、また15分の道を項垂れて還るだけなんて、そんな目に遭おうとは思っていませんでした。
「……………(それはないだろう。ただ、思い出の、しかもシショーの、シショーだけの思い出のユースホステルを見に来ただけかよ。フォークダンスを踊った可愛い女子大生の手の感触を思い出しに来ただけかよ)」
しかし、そうだったのです。ただ、思い出の(シショーの思い出の)ユースホステルを見に来ただけ、だったのです。
シショー・エヴァンジェリストにとっては、最高の出張になりました(私にとっては……….)。しかも、その夜、シショー・エヴァンジェリストには、更に嬉しいことがあったのです。
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