2015年5月9日土曜日

【撲滅、エロ仙人!】ビールを飲む老人たち(後編)……【桃怪人2号の反撃】




「な、な、なんだと!?整形?エロ仙人が整形だとお?」



私は(桃怪人2号は)、普段は人々を驚かせる怪人という立場を忘れ、胸につけている「桃バッジ」から桃太郎が産まれてしまいかねない程の驚きを見せてしまった。

「ど、どんな風に整形をしたんだ?」

新宿の特派員に訊いた。

「キリンシティ新宿三丁目店でビールを飲む二人の老人たちは、訳のわからない言葉を発していました」
「訳のわからない言葉?...いや、それよりもエロ仙人がんな風に整形をしていたのか教えろ!」
「ご存じですか、『ヘイフリック限界』って?」
「はあ?『ヘイフリック限界』?知らん……いいからエロ仙人がんな風に整形をしていたのか教えろ!」
『ヘイフリック限界』のこと、どうでもいいんですか?そうかなあ….」
「早くエロ仙人がどんな風に整形をしていたのか教えるんだ!」
「キリンラガーを飲んでいた老人が云ってました、『分裂回数には、つまり、増殖にも限界はあるのだ』と」
「はああ?」
一番搾りスタウトを飲んでいた老人は云ってました、『なるほどねえ、そろそろ潮時っていうことなんだね』と」
「はああ?いいからエロ仙人がんな風に整形をしていたのか教えろ!」
「老人たちの会話のこと、どうでもいいんですか?『そろそろ消すか、怪人2号怪人3号怪鹿怪女桃怪人2号も』って云っていたんですよ」
「な、な、なんだと!アイツら、そんな計画をしていたのか。許さん、消されてたまるか!
「でしょ、だから、『ヘイフリック限界』のこと、どうでもいいんですかってお訊きしたんですよ」
「どうでもよくはない。アイツらにワシをこのブログ(『プロの旅人』)から消す権利はない!それに、怪人たちを消すって云うことは、エロ仙人も、つまり自分自身消されるのではないか、それでいいのか」
「でも、キリンラガーを飲んでいた老人が云ってました、怪人たちはレベルが低いから、怪人が消されるなら仙人も消されるだろう、と云うだろう。仙人も『ヘイフリック限界』があるのだというであろうが、仙人怪人と一緒にされては困るなあ、ハハハハハ』って」
「思い上がりも甚だしい奴だ、エロ仙人め」
「一番搾りスタウトを飲んでいた老人も云ってました、『まあ、キミは殺しても死なない奴だからな。君には『Sir2(サーツー) 遺伝子』でもあるのだろう』
『サーロインをよく食べるせいか、サーチュインで一杯だ、なんてね。ヒヒヒヒヒ』って、キリンラガーを飲んでいた老人が云っていましたが、何のことかお判りですか?」
「分る訳がないし、分りたくもない!」
一番搾りスタウトを飲んでいた老人も、『ああ、ガレンテね、レオナルド・ガレンテは君の友人かい?』って訊いていました」
キリンラガーを飲んでいた老人は酔っ払って、『アレクシス・カレルとは残念ながら友人にはなれなかったがね、ワシの生れる10年前に亡くなっていたからな、ケッケッケッケ』と高笑いしていました。整形してかなり妙な顔をさらに歪めていました
「おお、そうだった、整形だ!エロ仙人は、どんな風に整形をしていたのだ?」
「知りたいですか、やはり」
「おお、知りたい」
「どっ、しようかなあ」
「クネクネの中邑真輔的な言辞は止めろ!勿体をつけず、教えろ!」
「仕方ありませんね。では、お見せしましょ」

と新宿の特派員は以下の写真を見せた。





「な、なんだ、これは!アイツ、目を整形したのか。そんな整形ありなのか!?エロ仙人め、こんな顔で街に現れていいのか!?しかも、怪人たちを、ワシを消すだなんて、許さん!」
「許さん、ってどうするんですか?それに、一番搾りスタウトを飲んでいた老人も『消すか』って云っていましたよ」
「ああ、エヴァンジェリスト氏か。確かに彼は彼で『消す』という発言だけではなく、美形すぎるとことが気に食わん」
「で、どうするんですか?」
「うん、ワシに考えがある」

と、私は(桃怪人2号は)は、いつの間にか手にしていた桃をフリッツ・フォン・エリックばりに握りつぶしていた。


(終り)






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