「アイツ(「プロの旅人」氏)は、分ったようなことばかり書いて、実はなーんにも分っちゃいない」
注文したコーヒー「エーデルワイス」を待ちながら、ビエール・トンミー氏は、誰にともなく呟いた。
「ボクが、オープン・カレッジ通いとゴミ出ししかしてないと思っているようだが、それは大きな間違いだ」
自宅最寄りの駅から徒歩3分のマンションの1階にある喫茶店だ。
「仕事を完全リタイアして確かに暇だ。確かに、『退屈だあ、ああ、退屈だあ』とは云った」
そんなに高級店ではないが、シックな作りの店だ。
「暇で退屈だから、オープン・カレッジに通うことにしたのは、その通りだ」
出窓風のところに、壺やお皿が飾られている。
「オープン・カレッジには、アイツが思うような下劣な(美熟女や女子大学生と出会えはしないかと)期待をして行くようになった訳ではないものの、失礼な言い方になるが、●●●子先生の講義は拾い物だった」
出窓風のところには、帆船の模型も飾られている。
「●●●子先生は素晴らしい、いや、●●●子先生の講義は素晴らしい!しかし、●●●子先生目当てで通っている訳ではないんだ。勉強、勉強、勉強なんだ」
カウンター席もあるが、店員と向かい合うのも嫌なので、3人席に一人で座っている。
「『フレグランス作戦』なんて、とんでもない。ボクはもうソッチ(女性との色々なこと)の方は枯れているんだ」
と、若い女性二人連れが店に入り、隣席に座った。
(続く)
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