2014年12月22日月曜日

「エーデルワイス」を飲みながら(その5=最終回)….【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】


「ウッ……」

「理性」はおろか「品性」まで喪おうとしていたビエール・トンミー氏であったが、二人の若い女性の会話が氏を救った。


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「リンカーンってなんだったけ?」

ミニ・スカートが訊いた。

「大統領じゃない?」

ホット・パンツが答えた。

「ああ、ラフマニノフに似てるやつね」

ミニ・スカートが納得した。

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「….いやあ、危ないところだった」

ビエール・トンミー氏は、ふうーっ、と息をついた。

「やはり、●●●子先生だ。●●●子先生は知的で、そして、綺麗で素晴らしい」

思い直したようにコーヒー「エーデルワイス」を啜った。

「しかし、明日(2014年12月22日)で、今期の講義はおしまいだ。残念だ」

と、●●●子先生に想いを馳せながらも、ビエール・トンミー氏の目は隣席へのチラ見を続けていた



(終り)




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