2017年2月28日火曜日

【疑惑】パジャマでデート?




「ふうううん、そうだったのねええ」

な、なんだ、なんだ….

「変だと思ってたのよ」

妻の思わせぶりな言葉に、何故か怯えてしまっていた。

「アナタ、若い娘好きだものね」

うっ。ビール・トンミー氏は、身に覚えはなくはなかった。●●●子先生のことか…..でも、今になって何故….しかも、まだ先生とは何も…..

「あんな臭いものをどうしてなの?とは思っていたのよ」

は?臭いもの?

「何週間も洗濯もさせないし」

は?は?洗濯?●●●子先生のことではないのか…..

「泉ちゃんとだったのね、まさか、だったわ」

へ?へ?泉ちゃん?

「ひかり(星)ちゃんでは、若すぎるものね」

ひ?ひ?ひかりちゃん?

森泉って、もう34歳だそうだけど、森星(もり・ひかり)って、泉ちゃんの10歳下だから24歳だもの。さすがのアナタも24歳は若すぎでしょ?」

そうだ。昔は、24歳も『射的圏内』であったが、こちらも歳をとったので、今は30歳台半ばが『下限』だ。…しかし、何故、森姉妹の話になるのだ?

「聞いたわよ、昨夜の(2017年2月27日の)『しゃぺくり007』で」

て、て、テレビの話か。

「森泉もパジャマで外出するんですって」

ほ、ほ、ほうそうなのか。

「しらばっくれてもダメのことよ!」

何を云いたいのだ、妻は?

「アナタがパジャマで外出するのは、森泉とデートする為だったのね!」

ええ、ええ、ええ、そんな疑惑だったのか。

「隠そうとしても無駄よ、分ってるんだもの。アナタ、最近、これまで以上に、エヴァンジェリストさんに会ってるでしょ」

まあ、エヴァとのことはその通りだが。

「エヴァンジェリストさんって、森泉の知り合いなんでしょ?」

いえ、それはちょっと違う。エヴァは、彼女のお父様(「森顕」(もり・あきら)氏)のことは存じ上げていると聞いている。「アキラ」さんは以前、奴の上司であったからだ。




しかし、エヴァの奴は、森泉さんと面識はないはずだ。それに、エヴァが森泉さんの知り合いだったとしても、どうだというのだ。

「アナタ、エヴァンジェリストさんに森泉を紹介してもらったのね!その為に、エヴァンジェリストさんに頻繁に会ってたのね」

そ、そ、そういう発想か。エヴァと会っているのは、奴が病気で、その『治療』の為のようなものなのだ。友情の行為なのだ。

「アナタ,それで森泉みたいに、パジャマで外出するようになったのね、フン!」

も、も、妄想だあ!


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ビエール・トンミー氏は、iMessagaの着信音に目を覚ました。汗をかいていた。

「君、昨晩の『しゃぺくり007』を見たか?」

エヴァンジェリスト氏からのメッセージであった。

そうか、そうだ。夢か、夢だったのだ。

昨晩、『しゃぺくり007』を見たのは自分であった。自分だけであった。妻は、その時、ソファで居眠りしていた。

ホッとした。妻が、昨晩の『しゃぺくり007』を見ていたら、正夢になっていたかもしれない。妻は今でも、自分のことを恋人のように思っているからだ。





「君は、いつから『いずみ』ちゃんと関係を持つようになっていたのだ?」

エヴァンジェリスト氏は、相変らず巫山戯たメッセージを送ってきていた。








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