2014年7月31日木曜日

鹿、ザ・ワイルド



「ワイルドだなあ」

ドキッとした。背中越しに聞こえてきたその言葉に、エヴァンジェリスト氏は、ドキッとした。

「アオニーお前、今日、ワイルドだなあ」

「そうですかあ?」

通りすがりに声をかけて来た上司の上司の上司の上司であるコニャニャチワ氏に、アオニーこと、アオニヨシ君が答えた。

「ワイルドだよお」

コニャニャチワ氏は拘る。

「いや、ホント、ワイルドだぜえ」

「ま、いいですけど」

ブフっ!思わず笑って振り返った。会社でアオニヨシ君と背中合せの席に座るエヴァンジェリスト氏が、笑うというか、吹き出した。

「ワイルド...ブフっ!」

コニャニャチワ氏は、エヴァンジェリスト氏が何故吹き出したか分からないまま、その場を離れた。

「ワイルドかあ。いいねえ」

エヴァンジェリスト氏は、満面の笑みでアオニヨシ君に話しかけた。

「あの人は気づいたのか?いや、そうとは知らずに感じたままを云ったんだろう。知らないんだろうなあ、君が...であることを」
「しっ!それは秘密だろ?」
「そうなんですか?」
「みんな、うすうす気づいてるとは思うが」
「気づいてますか?」
「そんなことはアナタ以外の人からは云われませんよ」
「それにしてもウケるよなあ」
「ワイルドがそんなに面白いですか?」
「だって、鹿だぜ。鹿は大体が野生、つまりワイルドだろ」
「ふーん、なるほど」
「元々ワイルドな(野生な)相手に、『今日はワイルドだ』って云うか、普通」
「髪を切ったので、ワイルドに感じただけじゃないっすか」
「この際、改名したらどうだ?」
「改名?ああ、杉アオニヨシですか」
「うっ」
「アナタ、単純ですね。『ワイルド』だから、『スギちゃん』ってね」
「いや、まあ、そのお」
「なんなら、『アミューズオーディションフェス2014』に応募しましょうか?」
「な、な、何故、そのことを知っている?」
「『鹿』部門に応募しましょうか?(参照:『鹿』が応募?!...アミューズオーディションフェス2014』。

アオニヨシ君に畳込まれ、エヴァンジェリスト氏はたじろいだ。

「キー!」

親子程、いや親子以上に歳の差があるエヴァンジェリスト氏をやり込め、勝ち誇るようにアオニヨシ君が鳴き声のようなものを上げた(参照:【続・足底筋膜炎】バラクとジョンウン、そして、エヴァンジェリスト氏)。

...と、エヴァンジェリスト氏の眼が光った。

アオニヨシ君の体のある部分を見つめ、一瞬だが眼を光らせた。そのことにアオニヨシ君は気付かなかった。







2014年7月28日月曜日

「嘉納伝助になる!」




「嘉納伝助になる!」

エヴァンジェリスト氏が叫んだ。

このところ、友人のビエール・トンミー氏に「妄想王」のお株を奪われかけて慌てたのか(参照:大人SMAP!?...「SMAP解散危機」に対処(後編)【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】)、わざわざ私のところに、そう云いに来た。

「ワシは、嘉納伝助になる!」
「ああ、NHKの朝ドラ『花子とアン』に出てくる石炭王の嘉納伝助ですね」
「ああ、そうたい」
「妙な九州弁は止めてくれますか」
「よかよか、気にせんでよか」
「実在の炭坑王で、福岡銀行も設立したと云われる伊藤伝右衛門をモデルにしたんですよね、嘉納伝助は」
「そげんかこつ、どげんでもよか。とにかく、ワシは、嘉納伝助になるたい!」
「ああ、分りました。嘉納伝助が、別れた女房の蓮子のことで騒ぎ立てる蓮子の兄や、自分の部下たちに対して云ったんですよね、『いいか!よ~く聞け!蓮子のこつはこれでしまいにする。あいつはこの嘉納伝助が一度は惚れて嫁にした女やき 手出しする奴がおったら俺がただじゃおかんぞ!末代まで一言の弁明も無用!』と。これで、嘉納伝助は男を上げましたからね。モデルの伊藤伝右衛門も同様の発言をしたようですが」
「はあ?」
「そんな侠気を見せた嘉納伝助みたいになりたいんですね?」
「はあ?」
えっ!?違うんですか?」
「嘉納伝助になれぬのなら、蓮子になってもいい。その場合、ワシは嘉納伝助のもとを離れ、宮本龍一と出奔したりはしない」
「国木田独歩の玄孫であり、また、『花子とアン』のナレーションをしている美輪明宏に見出されたと云われる中島歩が演じる蓮子の駆落ち相手の宮本龍一ですね。でも、そもそもアナタは男なんだから、嘉納伝助の妻には….」
「説明が長い!一体、誰に説明しているのだ。そんなことはワシは興味がない。嘉納伝助のもとを離れるなんて勿体ないではないか」
「えへっ!?アナタまさか、嘉納伝助が金持ちだから…
「とにかく、ワシは、嘉納伝助になるたい!」

ああ、またまた呆れてしまった。

エヴァンジェリスト氏は、嘉納伝助のような金持ちになりたいだけなのだ。或は、嘉納伝助の、もしくは、嘉納伝助のような男の妻になりたいのだ(自分が男なのに、でもゲイでもないのに、男の妻になるなんて妙な人だ)。

嘉納伝助の侠気に感銘したのかと思ったのだが…まあ、生活に困窮しているのだから分らなくはないが(参照:「僕は自殺しない」……..再雇用者の呟き。)。






大人SMAP!?...「SMAP解散危機」に対処(後編)【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】






エヴァンジェリスト氏への報告
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致し方なく、エヴァンジェリスト氏に連絡を入れた。

「なにい!?ビエールの奴、そんことを云っていたのか。くだらん」

ああ、確かにくだらない。

「SMAPのことをそんなに思うのなら、自分が大人SMAPになればいいではないか」

ああ、その通りだ。その発想がなかった。

「しかし、まあ、奴には無理だろうな」

容姿の問題であろう。

「ワシの口からは云えん。奴は、君も痛切に感じたであろうが、『レイボーイ』だ(参照:「ブレイボーイ」参上.....【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】

その通りだ!

「しかし、一応、友人ではあるからな。友人の容姿のことをとやかくは云えん」

そんな友人思いとは知らなかった。

「問題は、奴が何故、そんなことを云ってきたかだ」

えっ!

「君は相変らず何も分かっちゃあいないんだなあ。奴には魂胆があったのだ」

魂胆?

「ワシがまき子夫人(石原プロモーション代表の石原まき子さん)のことを見捨ててSMAP入りする訳にはいかんことは、君も奴も分っているはずだ」

いや、分っちゃいないが…..

「それなのに、大人SMAP云々と云ってきたのは、誤摩化す為だ」

誤摩化す?

「ほら、もう誤摩化されているではないか。ゴミだよ」

ゴミ?

「そう、ゴミ出し妄想だ」

ゴミ出し妄想?

「君はこのブログに書いたではないか。奴のゴミ出し妄想のことを」

ああ、そのことか。確かに、ビエール・トンミー氏がゴミ出しの際によからな妄想をしていることを書いたのだ(参照:ゴミは不倫の匂い?…【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】)。

「奴は焦ったのだ。君に『応戦状』は叩き付けたものの(参照:公開!「応戦状」。「銀座NOW!」も「公開」されていた…【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】、君の攻撃にたじろいだのだ」

そうか、そう云えば、ゴミ出し妄想のことを暴露したのに、何も反応して来なかった。

「そこで、矛先をワシにむけ、またこのグログをワシの行状記主体としようと思ったのだろう」

まんまとやられてしまった!

「奴に云っておけ、その手には乗らんとな、ナハナハナハナハ」

よし!云ってやる。….が、何故、ビエール・トンミー氏もエヴァンジェリスト氏も直接会話せず、私を介して互いに思いを伝えようとするのであろうか?


(終り)







2014年7月27日日曜日

大人SMAP!?...「SMAP解散危機」に対処(前編)【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】




ビエール・トンミー氏からの連絡
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「SMAPの方がいいんじゃあないかなあ」

ビエール・トンミー氏が連絡して来た。

「エヴァちゃんは(エヴァンジェリスト氏のこと)、SMAP入りした方がいいんじゃあないか?石原プロ、石原プロって云ってるけど、まき子夫人(石原プロ代表取締役の石原まき子さんのこと)からは一向に連絡はないみたいだし」

確かにまき子夫人からは、エヴァンジェリスト氏に「そろそろウチにいらっしゃいよ」という電話は未だに入っていないみたいだ。

「大人SMAPだよ。大人SMAPになるんだ」

大人SMAP?

「ああ、大人AKBならぬ、大人SMAPさ」

エヴァンジェリスト氏は相当な妄想家だが、ビエール・トンミー氏も負けずに妄想王のようだ。

「SMAPって解散危機なんだろ?大人SMAPでテコ入れするのさ」

大人SMAPって云うが、SMAPはもう十分大人だ。

「だったら、初老SMAPでもいいさ」

いい加減な奴だ。

「ボクがそう云ってたと伝えておいて、エヴァちゃんに。大人SMAPでも初老SMAPでもいいからさ」

えっ?何故、私がそんなくだらないことをエヴァンジェリスト氏に伝えなくてはならないのだ。ビエール・トンミー氏が自らエヴァンジェリスト氏に云えればいいのに。


(続く)





2014年7月25日金曜日

ゴミは不倫の匂い?…【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】



火曜日、水曜日は、つまらない。ゴミの日でないからだ。

59歳にして悠々自適な老後生活に入ったビエール・トンミー氏(参照:「ブレイボーイ」参上.....【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】)の唯一といっていい楽しみは、ゴミ出しなのだ。

ビエール・トンミー氏の自宅地域のゴミ出し日は、以下の通りだ。


月 燃やすごみ
火 なし
水 なし
木 プラスチック製容器
金 燃やすごみ
土 缶・びん・ペットボトル


そう、火曜日、水曜日は、ゴミ出し日ではないのだ。

悠々自適な老後生活に入った当初、ゴミ出しは、妻から命令されたものであった。

「あーた、何もやることないんだから、ゴミ出しくらいやりなさい」
「いや、男がそんなことを…」
「つべこべ云わず、やるのよ。自分が粗大ゴミとして出されたくないんだったらね」

致し方なく始めたゴミ出しでしであったが、これが程なく、楽しみとなったのだ。

ゴミ集積場所が、近所の奥さん連中との交流の場になったのだ。

日によって顔をあわす奥さんは異なるが、熟女あり、新妻あり、美人あり、顔はともかくグラマラス・ボディの持ち主あり、なのだ。

「おはようございます」
と声をかけられる。グラマーな奥さんだ。
「あ、おはようございます」
「お偉いですわね、ご主人がゴミ出しされるなんて」
「いや、まあ」
「ウチのなんて、燃えるゴミ、燃えないゴミの分別すらできないんですのよ」
「まあ、そのくらいはねえ」
と頭を掻く。

ゴミ袋を置くのに、奥さんとの距離が近くなる。

もうしばらく妻からは感じることもなくなった女の香を近距離で感じて、妄想が膨らみ始める。ゴミ袋を置く際に前屈みになった奥さんの胸の谷間が見え、妄想は更にかき立てられる。

「あら、イヤですわ。ご覧になりましたのね」
「いえ、見えてませんよ」
「いいんですのよ。主人は見てさえくれないんですから」
「ええ、そうなんですか。そんな立派なものをお持ちなのに」
「ほら、やっぱりご覧になったのね」
「いや…」
「いいんですのよ」
「え!?いいんですか」
「ええ、いいんですのよ。お触りになります?」
「いや、さすがにここでは…」
「では、今度、別のところで」

と妄想しているうちに、

「おはようございます」
と別の奥さんがやって来る。

今度は新妻だ。まだ眠そうだ。

『若いからなあ、昨晩も励んだのだろう。いいなあ。励みたいなあ(妻とはしばらく、ない)。でも、体が持つかなあ、こんな若いヒトと…ラサール石井が羨ましい」

こうして妄想の膨らむゴミ出しが、ビエール・トンミー氏には楽しみとなっていったのだ。

『さて、今日(金曜日)は、缶・びん・ペットボトルだ』

不埒な奴め。君をがゴミ出し妄想をしている頃、そう、近所の奥さんの匂いを嗅いでいる頃、シガナイ再雇用者の私は(参照:「僕は自殺しない」……..再雇用者の呟き、満員電車で加齢臭のオジサンたちに囲まれているのだ。







2014年7月24日木曜日

公開!「応戦状」。「銀座NOW!」も「公開」されていた…【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】



「こうなったら仕返しだ。新シリーズ決定である。「ブレイボーイ」こと、【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】シリーズを始めることとする。ビエール・トンミー氏よ、覚悟はいいか?!」

という私の挑戦に対し(参照:「ブレイボーイ」参上.....【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】)、ビエール・トンミー氏は「応戦状」を返して来た

以下に、その「応戦状」を公開する。

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いいじゃないですか。
面白いじゃないですか。
受けてたちましょう。

有ること無いこと。無いこと無いこと。
どうぞ、存分にお書きください。

それでこそ、あの誉れ高き「プロの旅人」というものです。
大切な「読者皆さん」(誰かは知りませんか・・・)への
義務をどうぞ果たしてください。


刺激的なモノに飢えているビエール・トンミーより

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「応戦状」とは、猪木さんばりではないか(参照:【6/26】猪木を超えろ!)。

しかも、それが公開されるとは、まるで白蓮事件」ではないか

しかし、ビエールよ、君には「花ちゃん」はいないんだぞ。「世間がなんと云おうと、私は蓮様の味方よ」と云う村岡花子さんは付いていないんだぞ。

逆にこちらには、多分、エヴァンジェリスト氏が味方するはずだ。

君は云う「有ること無いこと。無いこと無いこと。どうぞ、存分にお書きください」と。後悔先に立たず、とはこのことだぞ、ナハナハナハ!

分るか、「ナハナハナハ」だぞ。「せんだみつお」だぞ。「銀座NOW!」の司会で一世風靡した「せんだみつお」のギャグだぞ。

行けば入場できる訳でもないのに、君が無知にもわざわざ出向いた「銀座テレサ」で公開生放送されていたあの人気番組の司会者のギャグだぞ。君はアイドル歌手目当てに銀座まで向ったのだ。

どうだ、昔のことを云われると恥ずかしいであろう。

私は君の「総て」を知っている。アノことも、コノことも、ソノことも……

もう遅いぞ、有ること無いこと。無いこと無いこと。どうぞ、存分にお書きください」と云ったことを後悔しても。








2014年7月22日火曜日

「ブレイボーイ」参上.....【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】



失礼極まりないったら、ありゃしない

マドモワゼル・ブレイガールも、名前の通り、かなりな無礼者であるが(参照:「ブレイガール」参上!.....エヴァンジェリスト氏には、内緒だよ。)、ビエール・トンミー氏は彼女に勝るとも劣らない無礼者である。

エール・トンミー氏は、エヴァンジェリスト氏と私の共通の友人である。

ビエール・トンミー氏は、59歳にして(今年60歳になる)、既に優雅な老後生活をお楽しみだ。

昨年(2013年)の10月で、日本を代表する超一流企業を退職し、今は何の職に着くこともなく、「退屈だあ、退屈だあ」とお過ごしである。それで生活できるのだから、いいご身分だ。

ビエール・トンミー氏の退職前は、お互いに忙しく、10年近く会っていなかったが、最近、久しぶりに会うこととなった。

新宿伊勢丹本店近くの「キリンシティ」で(ビエール・トンミー氏は顔がきく店なのである)、ビールを飲みながら旧交を温めた。

その際に、このブログ「プロの旅人」を紹介したところ、暇を持て余している者の格好の暇つぶしに最適、と熱心な読者となった。

最近、このブログの更新が頻繁となっているのは、ビエール・トンミー氏が日々チェックをするからである(ちゃんと更新ないと、お叱りを受ける)。

熱心な読者になってくれたのはいいが、最初の感想が「相当変です」であった。

それはまあ、仕方ない。エヴァンジェリスト氏の行状記と化したブログであり、エヴァンジェリスト氏自体が、確かに「相当変」だからである。

しかし、昨日(2014/7/21)の彼からの質問は許し難いものであった。

「いつブログを“感知”してもTODAYのカウンターがゼロのことはなく誰かが読んでいるようですが、私以外にいったい誰が読んでいるのだろう(=物好きもいるものだ・・失礼)と思っています」

ビエール・トンミー氏は、そう訊いてきたのだ。

何たる無礼であろうか!

このブログは、まあ、超人気ブログとは云えないが、以下のグラフを見て欲しい。そこそこにアクセスがあるのが分るであろう。




ブログを始めて以来のページビュー数である。2011年の頃は、震災と石原プロの関係でアクセスが猛烈にあった(このブログが、エヴァンジェリスト氏と石原プロとの『関係』から石原プロ・ネタが多いことはご承知かと思う)。

「うどんを飲む」関係では、日本を代表するブログではないかと思う。googleで、「うどん 飲む」なんて検索すると「プロの旅人」がかなり上位に出て来るのである。

最近は、「森顕 ハナヱモリ」で検索してもかなり上位に出て来る。

そんなブログのことを、「私以外にいったい誰が読んでいるのだろう(=物好きもいるものだ)」とは、何たる無礼であろうか!

ビエール・トンミー氏は、そうだ、「レイボーイ」だ。

氏の言は、私に対する侮辱であるだけでなく、この「プロの旅人」の読者皆さんへの侮辱である。

こうなったら仕返しだ。新シリーズ決定である。

レイボーイ」ならぬレイボーイ」こと、【ビエール・トンミー氏の優雅な老後】シリーズを始めることとする。

ビエール・トンミー氏よ、覚悟はいいか?!












2014年7月21日月曜日

「ブレイガール」参上!.....エヴァンジェリスト氏には、内緒だよ。



エヴァンジェリスト氏には、内緒にして欲しい……


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エヴァンジェリスト氏は他に類を見ない程の無礼者であるが、その女性もエヴァンジェリスト氏に負けない程の無礼者である。

エヴァンジェリスト氏の若き日の写真が見つかり、たまたまそこに居合わせたエヴァンジェリスト氏の同僚の女性に訊いた。

「この写真の中にエヴァンジェリスト氏がいる。中学1年生の時のものだ。多分、遠足の際のものだ。さて、この写真の中で、エヴァンジェリスト氏はどの子か分るかい?」




その女性はしばらく写真を眺めていた。iPhoneの拡大鏡アプリで拡大してみたり、裏返してみたりしていたが、どの子がエヴァンジェリスト氏か分らない、と云うのでヒントを与えた。

「イケメンを探せ」
「イケメンですね」
「ああ、イケメンだ。当時はそんな表現は使わなかったが、まあ、要するに格好いい子だ」
「格好いいんですね」
「ああ、エヴァンジェリスト氏は、今と違い、昔はスリムで格好良かったのだ」
「どの子かなあ」
「今のエヴァンジェリスト氏の姿形に囚われてはならない」
「ええ、格好いいんですね。あっ、この子かなあ(と、ある子を指した)」
「いや、その子が格好いいか?」
「格好いいじゃあないですか?」
「そうかなあ」
「じゃ、この子かなあ(と、また別のある子を指した)」
「違うなあ。イケメンを探せばいいだけなんだけどなあ」
「分りませんよお」
「そうかあ、仕方ないなあ。教えよか?」
「ええ、教えて下さい」
「この子だ(と、以下の写真の子を指した)」


「ええー!この子ですかあ?」
「ああ、この子がエヴァンジェリスト氏だ」
「うそー!ハンサムじゃあないですかあ」
「ああ、悔しいが、ハンサムだ。だから云っただろう、イケメンを探せと」
「ええ、まあそうですけどお」
「エヴァンジェリスト氏は、今と違い、昔はスリムで格好良かった、と教えただろう」
「ええ、教わりました」
「じゃあ、何故、分らん?」
「だって、この子ハンサム・ボーイじゃあないですか」
「この子がハンサムだと思っていながら、何故、それがエヴァンジェリスト氏だと思わなかったんだ?」
「だって、格好いいじゃあないですか。いやあ、ハンサムですよ。だから、まさか、って思いますよ」


開き直りにも程がある。エヴァンジェリスト氏のことを上記の写真中で一番ハンサムと思っていたのに、それをエヴァンジェリスト氏とは認識しなかったのだ。

私が、「エヴァンジェリスト氏は、今と違い、昔はスリムで格好良かった」、と繰返し云ったのに、むしろ、一番ハンサムだからその子をエヴァンジェリスト氏とは思わなかったと云うのだ。

ホント、失礼にも程がある。だから、「アナタ」は「レイガール」ならぬ「レイガール」なのですよ、マドモワゼル・ブレイガール!

尚、「レイガール」は、昔、東京12チャンネル(今のテレビ東京)で放映されていたお色気女性アクション・ドラマであった。

沢たまき、大信田礼子、西尾三枝子、片山由美子、渡辺やよい、宮園純子、ひし美ゆり子たちが、ミニ・スカートで悪人に蹴りを入れ、その際にパンチラがあり、若き日の(大学生で下宿住いであった頃の)エヴァンジェリスト氏は興奮していたものだ(その程度で興奮していたとは、今からすると可愛いものだ)。

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レイガール」のことも、「レイガール」のことも、エヴァンジェリスト氏には、内緒にして欲しい……







2014年7月20日日曜日

大村崑は、「鞍馬天狗」ではない。しかし...



「ああ、どうせワシは『鞍馬天狗』にはなれないだろうよ」

エヴァンジェリスト氏が、私の皮肉(参照:白馬に乗った王子様になれなかった.....が、「鞍馬天狗」に?)にようやく反応して来た。

一週間も経ってから反応して来たのは、先日(2014年7月12日)、静岡の清水で8時間講演をし、この一週間死んだようになっていたからであるようだ。



私は、エヴァンジェリスト氏がまたぞろ石原プロ入りするかの如き発言をするので、氏の若き日の白馬に乗った姿(写真あり)にかけて、「石原プロに入り『鞍馬天狗』にでもなるのか」、と皮肉ったのだ。

申すまでもないであろうが(いや、若い人は知らないであろう)、アラカンこと嵐寛寿郎が演じて有名な時代劇ヒーロー「鞍馬天狗」(原作は、大佛次郎)は、白馬に乗って颯爽と現れるのだ。

2008年に放映されたNHK木曜時代劇の「鞍馬天狗」でも、主役の野村萬斎が黒頭巾を被り、白馬に乗ったと記憶する。

「ええ、そうです。アナタがなれるのは、せいぜい『頓馬天狗(とんま天狗)』でしょうよ」

8時間講演でまだ弱っているエヴァンジェリスト氏を更に責めてみた。いつも妄言を吐き、こちらを困らせている氏をたまには懲らしめてもよかろう…….と、

「ぶ、ぶ、ぶ、無礼者!」

エヴァンジェリスト氏は、疲れも吹き飛ばす興奮で怒鳴って来た。

「き、き、君は大村崑さんを馬鹿にするのか!」
「は?いえ、大村崑さんを馬鹿には…」
「せいぜい『頓馬天狗(とんま天狗)』、という言い方は、大村崑さんを馬鹿にしているではないか」
「いえ、頓馬天狗を演じた大村崑さんのことは問題ではありませんよ」
「いや、『頓馬天狗(とんま天狗)』と云えば、大村崑さんだ。そして、大村崑さんと云えば『頓馬天狗(とんま天狗)』なんだ。『頓馬天狗(とんま天狗)』は、大村崑さんは、子どもたちのヒーローであった」
「ええ、昭和30年代の子どもたちのヒーローでした。私も大好きでした」
「そして、『頓馬天狗(とんま天狗)』は確かに『鞍馬天狗』ではないが…」
「ええ、そうでしょ。『頓馬天狗(とんま天狗)』は『鞍馬天狗』のパロディでしょ」
「ああ、確かに『頓馬天狗(とんま天狗)』は花登筐さんが『鞍馬天狗』のパロディとして書かれたものではある」
「でしょ」
「しかし、だ。君は知らんのか!『頓馬天狗(とんま天狗)』は『鞍馬天狗』の息子なのだ」
「えっ!?」
「確かに、大村崑さんは、『頓馬天狗(とんま天狗)』は、『鞍馬天狗』ではないが、『鞍馬天狗』の息子なのだ。ほぼ、『鞍馬天狗』と云ってもいいのではないか」
「ううっ…..でもですね。『鞍馬天狗』は『倉田』典膳なのに、『頓馬天狗(とんま天狗)』は『尾呂内(オロナイン)』南公(ナンコウ)ではないですか!姓が違ってるではないですか!(『頓馬天狗(とんま天狗)』は、オロナイン軟膏の大塚製薬がスポンサーであった)
「そうか、野村萬斎の『鞍馬天狗』は二代目で、襲名前は『頓馬天狗(とんま天狗)』であったのかもしれんなあ」
「アナタっていう人は…」

倉田典膳は離婚して、息子の南公は母親に引き取られ、母方の姓「尾呂内」を名乗るようにでもなった、とでも誤摩化すのかと思ったら、さすが「妄想王」である。










2014年7月13日日曜日

白馬に乗った王子様になれなかった.....が、「鞍馬天狗」に?


若き日の(それも、かなり若き日の)エヴァンジェリスト氏である。この頃、エヴァンジェリスト氏は、将来、自分がある一人の女性の人生を狂わせることになるとは夢にも思ってはいなかった。



エヴァンジェリスト氏は、還暦直前でようやく「家」を持った(中古マンションを購入した)。

長年の賃貸住まいからようやく抜け出せたのかと云うと(目出度いのか、と云うと)、そうではない。再雇用者としての収入、その先の年金収入では、それまでの家賃(15万円)を払っていけず、その為、80歳までという、考えただけでも恐ろしい住宅ローンを組んだのだ。その方が毎月の支払が安く済むから、というだけのことである(参照:「僕は自殺しない」……..再雇用者の呟き。)。

決して前向きな購入ではなかったのだ。

住宅費は多少安くなるはずだが(まだ、確定拠出年金での後追いの頭金を払っていないので、実際のところは、まだ、住宅ローンの方が賃貸料より高くなっている)、再雇用の給料が予想を遥かに下回る低さで(手取りで10万円台である)、早々に食費に困るようになっているのである。

マダム・エヴァンジェリストは、以前、エヴァンジェリスト氏に云っていた「ヒトの人生を狂わせやがって!」と。

エヴァンジェリスト氏は、今また妻にそう云って、自分を責めて欲しい。しかし、マダム・エヴァンジェリストは黙って、少ない食費、生活費をやりくりしている。むしろ、責めてもらった方が気が楽なのに。

エヴァンジェリスト氏は、マダム・エヴァンジェリストの白馬の王子様にはなれなかったのだから。

しかし.........

「まき子夫人(石原まき子さん)から、そろそろ連絡が来るはずだ。そうすれば.....」

幾つに(何歳に)なっても懲りない人だ。まだ石原プロに入るつもりらしい。

だが、石原プロに入りすれば、氏は窮状から救われるのであろうか(参照:石原プロ】たかがお年玉、されどお年玉?)?

エヴァンジェリスト氏が石原プロ入りすれば、石原プロにとって、そして、マダム・エヴァンジェリストにとって、氏は「鞍馬天狗」にでもなれるのであろうか?

今更(還暦過ぎて)、王子様ではないが、白馬に乗ったあのヒーローに(アラカンこと、嵐寛寿郎が演じて有名な「鞍馬天狗」に)なれるのであろうか?

(ところで、若き日のエヴァンジェリスト氏が白馬に乗った写真はどこで撮られたものか、お判りか?)






2014年7月9日水曜日

【続・足底筋膜炎】バラクとジョンウン、そして、『ワシ』



「これには、やはりアナタが関与しているのですか?」

これは、エヴァンジェリスト氏に訊かないではいられなかった。

「何のことだ?」
「それに、猪木さんが、超党派の国会議員を連れて、今日(2014年7月9日)、北朝鮮に発ちましたが、そこにもアナタが関与しているのですか?」
「これ、だとか、それ、だとか、五月蝿いぞ。『これには』の『これ』と『そこにも』の『そこ』は別物か?」
「猪木さんはまた、来る8/30と8/31に平壌でプロレス大会(インターナショナル・プロレスリング・フェスティバルin平壌」)を開催するそうですが、そこにもアナタが関与しているのですか?」
「1995年の平壌での大会(「平和のための平壌国際体育・文化祝典」)では、ケンスケ(佐々木健介)とホクト(北斗晶)が参加して、あの二人、それが縁で結婚したんだったなあ。懐かしいなあ」
「え?1995年の時も、アナタが関与していたのですか?」
「ノーコメントだ。事務所を通してくれ」
「今回は、ひょっとしてアナタ自らリングに立つんですか?」
「ノーコメントだ。事務所を通してくれ」

「そして…..それにも、やはりアナタが関与しているのですか?」
「だから、その『それにも』の『それ』とは何なんだ?」
「金正恩(キム・ジョンウン)です」
「ああ、ジョンか?」
「ジョン、と呼んでいるんですか?」
「ノーコメントだ。事務所を通してくれ」
「そうです。キム・ジョンウンです」
「だから、ジョンがどうした?」
「足をひきづっていたそうです」
「それがどうした。ジョンだって、足をひきづることくらいあるだろう」
「アナタが関与しているのですか?」
「はああ?」
「ニュースでは、痛風か怪我か、となっていましたが、私にはピントきました」
「なんだ、妄言か」
「ミスター・モーゲンのアナタには云われたくはないですね」
「もういい加減にしてくれ」
「バラクとおんなじなんですね?」
「うっ……」
「金正恩も足底筋膜炎(ソクテイキンマクエン)なんですね。日本と北朝鮮との二国間だけではなく、米国も合せた三ヶ国での間の調整をなさっているんですね、アナタは?」
「キサマ、正気か?」
「オバマ大統領が足底筋膜炎になったことを、アナタ、お怒りでしたが、あれはポーズだったんですね足底筋膜炎】バラクとワシ
「それ以上云うと、国際問題になるぞ」
「オバマ大統領も金正恩も足底筋膜炎になり、アナタも足底筋膜炎に罹っている、ということは、偶然であるはずがありません。私には分ります」
「おいおい、国際問題ではなく、国際紛争になるぞ。そうなっても、ワシは知らんぞ」
「米国、北朝鮮、そして日本のキーマンがいずれも足底筋膜炎に罹っているということは、何かの合図なんですね?」
「ノーコメントだ、ノーコメント、ノーコメント、事務所を通してくれ」

慌てたエヴァンジェリスト氏の姿が、何かを物語っている、と見えた。

―――――――――――

「キー」

私とエヴァンジェリスト氏の会話を聞いていたアオニヨシ君が、そんな会話は不毛だと云わんばかりに、鳴いた。






2014年7月6日日曜日

【鹿男】カノジョと元カノとの間[後編]





長崎市は築町で、昼食を摂る為、二人は「和食旬彩いまじん」に入った。

エヴァンジェリスト氏も「人間鹿」ことアオニヨシ君も共に、天丼を頼んだ。


――――――――――


「まあ、要するに、居酒屋で飲んだくれて、酔いつぶれていた女を『連れ込んだ』ってことだな。それが君のカノジョってことだ」

食後のコーヒーを飲みながら、それまでアオニヨシ君にやられ放しであったエヴァンジェリスト氏が反撃に出た。

「違いますよ」
「じゃあ、『連れ込まれたのか』?」
「お下劣ですね。違いますよ。そんな女性ではありません」
「じゃ、どんな女性なんだね?」
「●●●●銀行に勤めてます」
「ほう、メガバンクか。メガバンクに勤めている女は、男を『連れ込む』ことはしない、って云うのか?」
「いえ、そうじゃありません。とにかくそんな女じゃないんです。嫉妬深くはあるんですが…..」
「ほ、ほーっ。君の魅力にメロメロなんだ、ムヒヒヒヒ」
「まあ、どうなんでしょうねえ?しつこいんですよ。長崎に着いてからも何回もメールしてくるんですよ」

確かに、「和食旬彩いまじん」に入るまで歩きながらも、また、「和食旬彩いまじん」の中でも、アオニヨシ君は常にiPhoneを触っていた。

「はああ!?そいつ、本当に●●●●銀行に勤めてるのか!?勤務時間中だろうが!
「勤務時間中にモト・ヤミシツチョーの部署に油を売りに行っているアナタに云われたくはないですね」
「ほ、ほーっ。カノジョを庇うのか」
「ま、いいじゃないですかッ」
「その『ま、いいじゃないですかッ』はやめろと云ったのが分らんのか。ヒトサシユビKを思い出させるな」
「ま、いいじゃないですかッ」


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「和食旬彩いまじん」を出て歩きながら、エヴァンジェリスト氏は訊いた。その質問が、「事件」を呼んだのだ。

「で、結婚するのか、カノジョと?」
「いや、カノジョとは、それはないです」
「何故だ?」
「いやあ、参っちゃいますぉ」

また、iPhoneをいじりながら答えた。

「カノジョからメールか?」
「元カノです」
「なにいっ!元カノ」
「ええ。仕事中なのにメールしてくるんですよ」
「元カノって、どこに勤めてるんだ?」
「●●●●銀行です」
「ええーっ!元カノも●●●●銀行に勤めてるのか。君は、余程、●●●●銀行の女が好きなんだな」
「はあ?元カノって、カノジョですよ」
「なに?なに、なに、なに?云っている意味が分らん」
「今、メールしてきた元カノはカノジョです」
「君、大丈夫か?正気か?元カノがカノジョって、何を云っているのか、分っているか?」
「分ってますよ」
「じゃ、どういう意味だ?」
「もう別れたんです」
「別れた?」
「ええ、別れました」
「君は、たった今まで、カノジョのことを『カノジョ』と云っていたんだぞ」
「ええ」
「それが、一歩、たった一歩歩いただけで、そのカノジョのことを『元カノ』と呼ぶようになったんだぞ、分るか」
「分ります」
「これは、どういうことだ」
「そういうことです」
「その一歩の間に別れたのか?」
「まあ、そういうことにしておいて下さい」
「なんだ、その投げやりな言い方は!」
「ま、いいじゃないですかッ」
「その『ま、いいじゃないですかッ』はやめろと云ったのが分らんのか。ヒトサシユビKを思い出させるな(参照:【行方不明】「あっちゃんも一緒だったんですか?」(その1)
「ま、いいじゃないですかッ」


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「これで分っただろう。鶏は三歩歩くと忘れる、というが、鹿が忘れるのは一歩だ、ということが」

確かに、「で、結婚するのか、カノジョと?」という質問に対して「いや、カノジョとは、それはないです」と答えた舌の根も乾かぬうちに、「元カノです」と「カノジョ」の位置付けを変える発言をしたのだ。

「カノジョと元カノとの間」は、そう、一歩なのだ。

厳密に云うと、「いや、カノジョとは、それはないです」と「元カノです」との間には、一歩ではなく、三歩でもなく、四、五歩はあったであろうと思う。

しかし、エヴァンジェリスト氏の感覚では、それは「一歩」であり、そのことは分らぬではない。

エヴァンジェリスト氏は、結局、終始、アオニヨシ君に翻弄されたのだ。可哀想に……いや、ざまあみろだ。

いつもは他人を翻弄させてばかりのエヴァンジェリスト氏を翻弄する人間が(アオニヨシ君のことを純粋に「人間」としていいかどうか分らないが)、ヒトサシユビKの他にようやく現れたのだ。スタア誕生だ


(オシマイ)












『鹿』が応募?!...『アミューズオーディションフェス2014』。


「応募するんですか、『アミューズオーディションフェス2014』に?」
「ワシが?何故だ?」
「生活苦なんでしょ?(参照:「僕は自殺しない」……..再雇用者の呟き。
「それはそうだが…」
「脊山麻理子ばりに、水着のDVDを出そうと考えてるんでしょ。だったら、どこか事務所に入っておいた方がいいんじゃないですか」
「なるほどなあ」

予想通り、その気になってきた。アオニヨシ君に負けじと、エヴァンジェリスト氏をからっかってみたのだ。

「だがなあ、『アミューズオーディションフェス2014』は、【俳優・モデル部門】が10 歳~19 歳までの男女、【歌うま・声優部門】が12 歳~25 歳までの男女、【バラエティー・タレント・キャスター部門】 でも16 歳~30 歳までの男女が応募資格だぞ」
「なんだ、そこまで知ってるって、私が云う前からその気なんじゃないですかあ」
「いや、だからワシには応募資格がないんだ
「あなたも普通の人とおんなじなんですね」
「なんだと!?」
「応募資格なんてキマリに縛られるなんて、な~んだ、普通の人なんですね」
「いや、そういう訳ではない」
「だって、応募資格がないって….」
「ヒトの話は最後まで聞け」
「じゃ、なんですか?どういう訳なんですか?」
『キミはまだ、キミの可能性にきづいていない。』っていうのが、このフェスのキャッチコピーだ」
「知ってますよ、そんなことくらい」
「甘いなあ、相変らず君は。いいか、このキャッチコピーには、もう一つの応募資格が隠れてるんだ
「意味が分りません」
「自分の可能性にきづいていない奴が対象、ということではないか」
「それが?」
「ワシはワシの可能性にきづいておる」
「随分な自信ですね。60歳の老人に今更、何の可能性があるんですか?」
「それに、もう一つ気になることがある。各部門共通の条件として『特定のプロダクションやレコード会社と契約のない方』っていう項目があるんだ」
「アナタ、調べ上げてますね、でも、アナタ、どこのプロダクションやレコード会社とも契約していないでしょ
「確かに、石原プロは、石原『プロモーション』であって『プロダクション』ではないからなあ」
「ぶふっ。『プロダクション』ではなく『プロモーション』であるにせよ、石原プロと契約してないでしょ」
「所謂、文書での契約はな」
「では、口頭では契約してるって云うのですか?」
「ノーコメントだ。事務所を通してくれ」
「どこの事務所ですか?」
「兎に角、ノーコメントだ。事務所を通してくれ」
「要するに、『アミューズオーディションフェス2014』に応募しても採用される自信がないんでしょ」
「ふ、ふ、ふざけるな。ワシを誰だと思っておる!」
「エヴァンジェリストさん、でしょ」
「自信ならある。だが、アミューズにワシは要らんだろう
「石原プロだって要らないと思いますがね」
「アミューズは、東証一部上場の優良企業だし、福山も桑田も三宅もいるじゃあないか。寺脇も健(タケル)もいる」
「福山雅治、サザンオールスターズの桑田佳祐、三宅裕司、寺脇康文、佐藤健、ですね」
「然るに、石原プロはと云うと…..」
「分ってますよ、石原プロの窮状は」
「だったら…」
「でも、アナタだって困ってるんでしょ。生活苦なんでしょ」
「ああ、苦しい。だが待て、間もなく7/17が来る
「7/17?」
「ああ、7/17だ」
「そうか、石原裕次郎の命日ですね」
「ノーコメントだ。事務所を通してくれ」
「アナタっていう人は」
「ところで、アミューズには『鹿』部門はないのか?」
「多分、ないと思います」
「『鹿』部門があれば、迷わず、アイツに応募させたのだが….」

勿論、アオニヨシ君のことだ(参照:アオニヨシ君、登場!....老人をあしらう。………サッカー日本代表が敗退した日。)。こうやっていつも誤摩化されるのだ。