男は、.........もう犯人と呼んでもいいでしょう............そう犯人は、その時初めてエヴァンジェリスト氏夫婦に、即ち、自分と自分が襲っている女性以外の人間の存在に気が付いて、さっと、はっと、女性から離れました。
そして、エヴァンジェリスト氏夫婦と向かい合いました。エヴァンジェリスト氏は身構えました。痴漢にしろ、暴漢にしろ、今度はこちらに向かって襲ってくるかもしれないからです。
「くるか!?」と、エヴァンジェリスト氏が思い、犯人と顔を見合わせたのは、ほんの一瞬でした。
次の瞬間、犯人は直ぐ横にあるマンションの出口から外に逃げ出して行きました。
「ならぬ」と、エヴァンジェリスト氏は後を追ってマンションを飛び出して行きました。マダム・エヴァンジェリストも直ぐ後に続いています。
(続く)
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