現場検証が終わると、被害者とその両親、そしてエヴァンジェリスト氏は、警察が供述調書を作成するのに協力する為、警察署まで刑事さんたちに同行して行きました。
エヴァンジェリスト氏がパトカーに乗ったのは、それが初めてです。そして、多分、最後になるんでしょうけれど(本人は、「刑事ドラマで乗ることになるかもしれんなあ」とは云ってますがねえ)。
エヴァンジェリスト氏は、刑事事件に関ったことはありましたが、自身がパトカーに乗る(或は、乗せられる)ようなことはなかったのです。
小菅の拘置所まで「ある人」に面会に行ったことはありました。待合所では、多くの「その筋」の人たちや、「お姉さん」たちと一緒になりました。拘置所の中は、クレゾールの臭いがしたことが印象に残っています。
また、弁護士と一緒にその「ある人」の弁護の為に色々と打合せ、弁護戦略を立てもしました。法廷を傍聴したり、更に、法廷で証人台に立ちそうになったこともありました。
その刑事事件の法廷で修羅場を見ることにもなってしまったのです。
「義兄(アニッキー)!お袋は最後まで、アニキのことを実の子どもだと思っていたんだぞぉー!」
「義兄(アニッキー)!お袋は最後まで、アニキのことを実の子どもだと思っていたんだぞぉー!」
ああ、それはM-Files No.0とでも云うべき事件でした。それに関してはご存じの方(察しのついた方)もいらっしゃるかとは思いますが、いつかこのM-Files No.2のように記すことができるでしょうか。
……パトカーは乗ってしまうと、夜で暗かったこともあってか、普通の自動車と何ら変らない感じがしました。
「いやあ、大変でしたねえ。立派です。お手数をお掛けし,申し訳ありません」
刑事さんから、ねぎらいの言葉がありました。
(続く)
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