「(それに、アイツ、時々、『みさを』の名前を出してくるが、『みさを』は実在していたんだろうか?)」
と、ビエール・トンミー氏が、実在も定かではない女性の名に、痛みと甘さとを感じていると、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏は、しつこくも『みさを』攻めのiMessageを送ってきた。
====================================
「アンタ、『みさを』のことを覚えとらんフリしとるけど、確かに、『みさを』はいつの間にか姿を消したみたいじゃ。アンタ、ひょっとして、『みさを』を隠しとるんじゃないん?」
「はああん?大の人間をどこに隠しとる云うねん?いや、そもそもワテ、『みさを』なんでオナゴ知らへん」
「オトボケじゃね。きっと、『みさを』にスモールライトでも当てて、瓶に入れて、アンサンの部屋にかくまっとるんじゃないん?」
「アンサン、危ないで。それ、妄想の域を超えとる。でも、一片の真実がないことはないで」
「おお、やっぱり。『みさを』は、アンタんとこにおったんか」
「アホ。『みさを』のことちゃうねん。『瓶』や『瓶』。一片の真実云うたんは、『瓶』のことなんや」
「んん?アンタ、夜な夜な、『瓶』に入った『みさを』を見て、『ビンビン』になっとるん?」
「ほんま、どつくで!エエ加減、オゲレツやめへんと。隣人のオヤジとそのテテ親が、ワテの前に『瓶』を出してきよったんや」
「なんねえ、隣人のオヤジとそのテテ親が、『みさを』を『瓶』に入れて隠しとったん?」
「しつこい!隣人のオヤジとそのテテ親は、ワテの前に出した『瓶』の中から、『モグラ』を出してきよったんや」
「ひゃーっ!『みさを』は、『モグラ』にされとったん?!」
「自分が『モグラ』になって、土ん中にずーっと入っとれ!一生、出てこんでエエ!」
「それじゃあ、アンタの元気のうなった『アレ』みたいじゃないねえ。『アレ』も、もうしばらく、グイッと顔をのぞかせてくること、のうなっとるんじゃろ?」
「オンドリャア!」
====================================
「(おい!お前も、黙ってないで、怒れ!)」
と、ビエール・トンミー氏は、視線を真下に落し、股間の『モグラ』に檄を飛ばした。
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿