2024年7月4日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その539)

 


「(アイツ、何かあると、すぐに金、金、と自分の貧乏をウリにしているが、ボクだって、金を無尽蔵に持っている訳じゃないんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、大きな買い物をする時には、妻の厳しい審査を受けなかればならないことを思いながら、『天窓』を付けた際の自身の心理を語るiMessageを友人のエヴァンジェリスト氏に送った。



====================================


「要するに単位の問題なんや。家を建てる時は異常心理で、10万円、ヘタすれば50万円単位で物事を考えとったんや」

「ワシなんか、単位じゃのうて『基準』なんじゃが、100円かどうかが問題なんよ。ワシ、出来るだけ物を買うんなら、100円ショップで、と思うとるんよ。今は、大体の物が100円ショップで買えるけえね。たまに、100円じゃのうて、300円とか500円、1000円のもんもあって、そうようなもんも買うけど、それも普通の店じゃったら、もっと値段が高いけえのお」

「ワテ、Excelで細かく費用を管理してたんやけど、20万円や30万円単位で費用が増えても、Excelの長い数字の列の右側の数字が変わるだけで全体の数字は全然変わらん(ように見えた)さかい気ィにせんという異常心理やったんや」

「アンタあ、オナゴ見る時も異常心理なるけえ、気を付けんさいよ。なんかあったら、まあ、ワシ、『小菅』に面会に行ったるがのお」

「ああ、アンサン、『小菅』に面会に行った経験あったんやったなあ」

「ほうでえ。あたらしゅうなった『小菅』はどうか知らんけど、当時(1985-1986年頃)は、中に入ったら、なんか病院におるみたいに、やけにクレゾールみたいなもんの臭いがしたんを覚えとる」



「経験者しか知らん情報やな。参考になるで。いや、ちゃう、ちゃう、なんで、そないな情報が、ワテの参考になるねん!」


====================================



「(危ない、危ない。危うく服役者になることを前提にするところだった)」


と、ビエール・トンミー氏は、誰が見ている訳でもないのに、大きく、大きく頭を左右に振った。


(続く)






2024年7月3日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その538)

 


「(ウチの『天窓』がベルギー製だったことは、後になって、スイッチに『VELUX』と書いてあって調べて、初めて知ったんだ。スイッチの説明は、日本語と英語だったんだが)」


と、ビエール・トンミー氏は、『VELUX』の小洒落たスイッチを思い出し、『VELUX』とはどんなメーカーか調べたことも思い出し、今になって気付いたことを友人のエヴァンジェリスト氏にiMessageで送った。



====================================


「ウチの『天窓』は、ベルギー製の高機能で小洒落たもんなんやけど、その分、修理代金は高うつきそうなんや」

「『天窓』いうだけあって、修理代金も高いところにあるんじゃろうねえ」

「冗談云うてる場合やないねん。ワテ、『天窓』付けた時、『どーせ付けるなら、雨天感知機能付けたろ』と思って、雨が降ったら自動で閉まる機能をオプションで付けたんや。けど、後々のメンテナンス費用は、その分高いはずやねん。複雑なモンは壊れやすい、という考えは全くなかったんや」

「ワシも『雨天感知機能』欲しいのお。スーパーのカートやカゴの整理の仕事行く時、雨降ると大変なんよ。じゃけえ、雨が降ってきたら、自動で、ワシの体にカッパ(レインウエア)が装着されるようになったら嬉しんじゃけど」



「『天窓』は快適やけど、若気の勢いで後先考えんとオプション付けてまうと、年数が立って(その時は老後の年金生活や)、高額のメンテナンス費用に悩むことになるんや」

「まあ、要するに金じゃね。アンタ、本当のところは、使い切れん程の金は持っとるんじゃろうが、この際、アンタも、アンタんとこのシルバー人材センターに入会して、スーパーのカゴやカートの整理とパソコン指導の仕事始めてみんね?で、金稼いで、修理したらエエんよ」


====================================



「(ふん。アイツ、こっちが何を話しても、自分のことに話を持っていこうとしやがる)」


と、ビエール・トンミー氏は、友だちの顔をして、こちらの話に相槌を打ちながらも、自分の話のネタを考えつ心ここにあらずな様子のアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏を思い描き、嫌悪から口の端を歪めた。


(続く)






2024年7月2日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その537)

 


「(足場代が高く、外壁塗装も300万円、と見積もられて、当面、家の修繕もやめたんだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、組まれた足場が崩壊する様を想像していると、友人のエヴァンジェリスト氏から、茶化すようなiMessageが入ってきた。



====================================


「『スパイダーマン』に頼んだら、足場組まんでも、上手いことやってくれるんじゃないんかのお」

「てへ!ほなら、アンサン、『スパイダーマン』紹介してえな」



「ええで。ほいじゃったら、『スパイダーマン』の携帯電話番号かなんか、連絡先教えてえや」

「懲りんやっちゃ。エエか、『天窓』の修理代の問題は、『足場代』だけやあらへんのや。ウチの『天窓』は、『VELUX』なんや」

「おお!さすが、『SNCF』の大家!」

「『天窓』になんで『SNCF』が関係すんねん?」

「じゃって、『VELUX』いうたら、『fenêtre de toit』じゃろ?」

「んん?...ありゃ、アンサン、ひょっとしてもうデジタル・ハンターしたんか?『fenêtre de toit』は、ひょっとして、フランス語か?」

「『フランス語か?』じゃて、オトボケが相変らずうまいのお。『天窓』は、フランス語で『fenêtre de toit』じゃろ?」

「おお、そやねん」

「ベルギーの公用語にゃあ、フランス語、ドイツ語、オランダ語があって、国内の地域によって使われとる言葉が違うんじゃろ?で、『VELUX』のHP見たら、フランス語じゃったけえ、フランスじゃないけど、『SNCF』の大家のアンタのことじゃけえ、『天窓』に、ベルギーのフランス語圏の会社の『VELUX』を選んだんじゃろう?」

「んん、まあ、当らずとも遠からず、ちゅうところやろか」


====================================



「(アイツ、相変らず、爆速のデジタル・ハンターだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が、すかしたiMessageを送ってくる裏で、必死になって、パソコン(Mac)で検索処理をしている姿を思った。


(続く)






2024年7月1日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その536)

 


「(だけど、オナゴたちが、『ビエさまって、あっつ~い!』って云っていたのは、事実だ…あ!いかん、いかん)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏並みのオゲレツ発想をしてしまった自らの頭を、iPhone14 Proを持たぬ左手でコツンと叩くと、あらためて自宅の『天窓』問題を語るiMessageをエヴァンジェリスト氏に送った。



====================================


「要するに、ウチの『天窓』はえろう高いさかい、万一、雨漏りしたら手ェが出せん。雨は漏る、手ェは出せん、となるととドナイすればエエんやろ?修理するにしても即にはデケンやろし、雨漏りの間ドナイ対策すればエエんやろ?」

「傘さしたらええんじゃないん?」

「他人の話、真面目に聞きいや」

「ああ、合羽いうか、レインウエア着るんじゃね!レインウエアじゃったら、『ワークマン』のがええよ。ワシ、今着とる半袖のポロ・シャツも『ワークマン』のなんよ。1枚、780円なんよ。安いけど、しっかりしとるけえ、ワシ、色違いで、合計5枚も買うたんよ」

「あんなあ、ワテ、『天窓』から雨漏りするようになったら、ちゅうこと話してんねん」

「ほうじゃったね。そしたら、唄うたらええんよ」

「へ?」

「『♩Singin' in the Rain』じゃあ」



「唄うてる場合やあらへん。アンサン、アイコラ作るのに、無理無理、話をあらん方向に持っていくんは、エエ加減にしいや」

「何、云うとるんか、分らん」

「エエか、話戻すで。ブルーシート用意しても、結構、高うて、覆いようがないんや。修理費用かて、『修理代+足場代』で50万円もすんねん」


====================================



「(そうなんだ。家の修繕で何に金がかかるか、というと、修繕の為に、足場を組まないといけない場合なんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、組まれた足場を見上げるように、自室の中ながら、視線を天上へと向けた


(続く)






2024年6月30日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その535)

 


「(『天窓』から、セールスマンでも泥棒でも、入って来れるもんなら入って来い、だ)」


と思うビエール・トンミー氏の表情は、『天窓』から侵入してくるセールスマンか泥棒か、はたまた友人のエヴァンジェリスト氏にむけたものは、極めて厳しいものになり、その厳しさそのままなiMessageをエヴァンジェリスト氏に送った。



====================================


「ウチには、『天窓』が2つあんのや。一つが、リビングの『天窓』、もう一つが、階段廊下の『天窓』や。両方の『天窓』とも2階から3階の吹抜部分にあるさかい(普通の家の2階の天井の高さやな)ムチャ高い場所やで。訪問セールスの営業が飛び込んで来れるかいな」

「ああ、サンタさんじゃったら、入って来れるかもしれんね」

「サンタさんやったら、『天窓』から入ってきても歓迎するで。アンサン,サンタさんになって、『天窓』からクリスマス・プレゼント持ってきいな。けどな、ウチの『天窓』は、脚立を使ってもとても届かん高さや。地面に落っこちて怪我しても、知らへんで。自己責任ちゅうやっちゃな」



「アンタあ、冷たいのお」

「ああ、ワテは冷徹な人間や」

「その冷たさが、オナゴたちにゃあ、堪らんのじゃろうのお」

「オナゴたちは、ワテの冷たさに、逆に熱うなってまうようなや」

「冷徹なアンタも、アソコだけは凄い熱いらしいけえ、ソレに触れたんじゃないん?」

「コラッ!エエ加減にしいや。話を戻すで」


====================================



「(アイツ、ちょっと隙を見せたら、図に乗ってきやがって!)」


と、ビエール・トンミー氏は、鼻腔を大きく、大きく膨らませた。




(続く)






2024年6月29日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その534)

 


「(アイツ、ボクの『松ベンツ』の話をまともに聞く気がないんだ。でも、いい。語るぞお!)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏のチャチに負けない覚悟を自らの胸に膨らませ、ついでに鼻腔も膨らませながら、エヴァンジェリスト氏向けのiMessageを続けた。



====================================


「『松・竹・梅』のどのグレードの車両も、『理想のE』の装備にするんには。オプションが必要なんや。例えば、スライディング・ルーフはどの車両もオプションになってんねん」

「おお!『スライディング・ルーフ』!そのオプションだけで、新車のコンパクトカーが買える位なんじゃろ?」

「せやで。よう知ってんやないか」

「確か、どっかのBlogに書いてあったんよ」

「ああ、あのオゲレツBlogやな」



(参照:【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その14]



「『スライディング・ルーフ』は、クルマの『天窓』じゃろ?」

「そないに思うたことあらへんけど、まあ、そう云えんこともないなあ」

「アンタあ、家(自宅)にも高価な『天窓』付けとるんじゃろ?」

「ああ、せやで。あれは、『若気の至り』やったんや。『何でコナイなヤヤコシイ奴付けたんやろか』と、老人になって反省や」

「ああ、『何でコナイなヤヤコシイ奴(オナゴ)とシタんやろか」みたいな感じじゃったんじゃね」

「いや、ワテ、ヤヤコシイ女子と付合うたことないし、オナゴとはヤヤコシイことなってへんねん。そこは、人徳ちゅうとこやろな。けど、『天窓』は、人徳では解決せえへん」

「ああ、『天窓』がヤヤコシイいうんは、『天窓』から訪問セールスの営業が飛び込んできたりすることなん?」



「アンサン、ほんまアホなんとちゃうか?」


====================================



「(アイツ、『天窓』のこと、全く分ってない)」


と、ビエール・トンミー氏は、今いる自室には付いていない『天窓』を見上げるように、上目遣いになった。


(続く)






2024年6月28日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その533)

 


「(いや、違う、違う。ボクたちの高校生時代のことなんか話してるんじゃないんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏のオトボケで、思わずタイムスリップしそうになっていた自分の目を覚ますように、頭を左右に振ると、再び、友人の罠にはまらぬよう、やや強い口調のiMessageをエヴァンジェリスト氏に送った。



====================================


「あんなあ、ワテの話す『ディーゼル』は、ベンツの駆動方式の一つのことで、『宇品線』とは関係あらへんねん」

「『丹那』とも関係ないんじゃろ?」

「あらへん!『当り前だ』や。もう一遍、云うけど、新型『Eクラス』の駆動方式は、こうなってんねん。


・松→「プラグインハイブリッド」(ガソリン駆動+電気駆動)

・竹→ディーゼル駆動

・梅→ガゾリン駆動


となってんのや。で、今のワテの『Eクラス』は、『ガソリン駆動』や。せやさかい、『ディーゼル駆動』は、馴染みがないし、『ガソリン駆動+電気駆動』は。オーバースペック。よって新型『Eクラス』もガソリン駆動がエエ、ちゅうことになんのや」

「アンタ、同じ説明何回もして、くどいで」

「アンサンが、話を逸らしていくからやないか。で、それでやな。車両価格は当然 、『松>竹>梅』やねん。で、この段階で梅が購入候補となるんや。『竹』は、想定外。『松』は、高価で問題外。『松=梅+94万円』やさかいな」

「その『94万円』はもう聞いたで。アンタ、くどいのお」

「今のワテの『Eクラス』の装備は、『理想のE』、つまり、『オプション全部入りE』や。せやさかい、新型『Eクラス』も先代と同じく『理想のE』を目標としたんや」

「『う~ん!最高にE(イー)わああん!』ちゅう感じなんじゃね」



「ほんま、E(イー)加減にしいや」


====================================



「(うっ!しまったあ)」


と、ビエール・トンミー氏は、思わず友人のエヴァンジェリスト氏並みのダジャレを口にしてしまったことを悔いた。


(続く)