搭乗したJANA機内でのことである。
「お仕事中、失礼します。飲み物は何になさいますか?」
と、飲み物サービスのスチュワーデス(CA)に訊かれ、
「りんごジュースをお願いします」
と、ビエール・トンミー氏は答えた。
スチュワーデス(CA)は、りんごジュースを入れたコップをビエール・トンミー氏にそっと差し出し、ビエール・トンミー氏は、手をコップに伸ばした。
その時、ビエール・トンミー氏のごつい指とスチュワーデス(CA)の白く細い指が触れ合った。
「はっ」
として、ビエール・トンミー氏はコップから視線を上げた。
スチュワーデス(CA)は、顔にスマイルを浮かべた。
「いえ、わざとじゃないんです!」
ビエール・トンミー氏は、そう云いたかった。
粒揃いJANA機のスチュワーデス(CA)の中でも、その時、飲み物サービスをしていたスチュワーデス(CA)は、特に美人であったが、顔だけではなく、指もなかなかに綺麗であった。
前方席の乗客に飲み物を渡すそのスチュワーデス(CA)の白く長い指を見た時、
「舐めたい」
ビエール・トンミー氏は、思わず、心の中でそう呟いた。
「でも、わざとじゃないんです!」
自分のごつい指とスチュワーデス(CA)の白く細い指が触れ合ったことについて、そう抗弁したかった。
「ええ、『舐めたい』とは思いました。少し前から貴女の指を見て、『ああ、舐めたい』と思ったことは否定はしません」
抗弁するつもりが、スチュワーデス(CA)の白く細い指を思い出し、更に『舐めたい』気持ちが募ってしまった。
「ああ、貴女の指と指の間の谷間も舐めてしまいたい!」
と思いながら、スチュワーデス(CA)の指が触れた自分の指を口に持っていくと、舌を出して舐めた。
半開きの口から、涎が流れた。
(続く)
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