2018年2月26日月曜日

【曲がったことが嫌いな男】石原プロに入らない?入れない?[その17]



「エヴァさん、曲がれるよね?」

列のすぐ前にいた女性が振り向いて云ったその言葉を聞いた時、エヴァンジェリスト氏は、広島市内の少年ソフトボール大会の決勝で、9回裏2アウト、ランナーなしの状況から、いつものように三球三振を喫したが、周りが『走れ!』と云うので、脇見をふらず、一塁まで『真っ直ぐに』走ったら、一塁塁審に『セーフ!』と云われ、『振り逃げ』に成功したんだ、と知ったことを思い出した。

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「ふううーっ……」

1979年、上井草のエヴァンジェリスト氏の下宿の『汲み取り式便所』でのこと、『用』を足し、尿意から解放された心地よい脱力感に浸りながら、ビエール・トンミー氏は、自身の『お宝』を眼下に見た。

そして、やや右に傾、しなだれた『お宝』をいじりながら、

男という者は皆、『お宝』は右か左かに傾いているものなのだ。これは自然の摂理なのだ。アインシュタインか誰かもそう云っていたような気がする」

と『自身』を『慰めて』いたが…….

「うーっ!」

思わず噎せた。

「しまった、忘れていた」

そうだ、見下ろした自身の『お宝』の先には、猛烈な臭気を吹き上げてきている逆ブラック・ホール』とも呼ぶべきものがあったのであった。






自身の『お宝』から放出した『お湯』が立ち上らせていた『湯気』が、しばしの間、臭気をかき消していたが(自身が放出した臭気は臭くない!)、その『湯気』が消えた今、再び、猛烈な臭気がビエール・トンミー氏を襲ったのだ。

急いで、便所の壁に立てかけていた便器カバーを取り、便器に被せた。

しかし、個室の中は、まだ『ダーク・マター』とも呼ぶべき臭気に満たされていた。

ビエール・トンミー氏は、『お宝』や便器カバーを持った左手ではなく、汚れていない右手で自身の鼻をつまんだ。

「うーっ!鼻がひん曲がるう!!!アイツめえ!ああ、この臭気の元は大部分、アイツの排出したものなのだあ」





息を止めたまま、急いで『汲み取り式便所』の扉を開け、1畳の間の出ると、即、今度はガラス戸を開け、6畳の部屋に戻った。

「ウオーッ!」

ビエール・トンミー氏は、虚空に叫び声を上げた。


(続く)




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