2017年4月8日土曜日

「セツコ、38歳よ」【62歳変態老人の誘惑】




「愚息を惑わすのは止めてくれないか」

朝っぱらから、エヴァンジェリスト氏が電話してきた。朝とはいっても、10:00だ。しかし、ビエール・トンミー氏は起床したばかりであった。

毎日、夜通し蠢いているビエール・トンミー氏は、朝7時に床につき、10時前後に目を覚ます。

「なんだね、今から、オシッコしに行くところなんだが」
「君がまさかあんなことをしているとは思わなかった」
「あんなこと?」
「君は62歳だろう」
「君と同じだ。同級生だろ」
「やはり62歳だったのか」
「わざとらしい言い方はやめろよ」
「君が変態だということは承知していたが」
「ああ、変態だ。それがどうした?」
「しかし、女装趣味もあるとは知らなんだ
「女装趣味?......ないぞ、そんなもの」
「まあ、公には云えないよな。奥様にバレたら大変だ」
「相変らずくだらんことを云う奴だ」
「はああ?どっちがくだらないんだ。君は、女装して『セツコ』と名乗っているというではないか」
「またお得意の妄想か」
「『セツコ』になるだけならまだしも、『38歳よ』と云いはるとはなあ」
「何を妄想しても構わんが、それより、ボクはオシッコをしたい」
「まあ、『38歳よ』と云いはってもいいが、愚息を惑わすのだけは止めてくれないか」





「はあ、愚息っていってももう31歳の立派な大人なんだろ」
「そうだ。君は愚息に家を建ててやる、と云っているらしいではないか」
「ボクは変態だが、君の息子に手は出さん。ソノ時、君の顔が浮かぶと萎えてしまう」
毎月、5-6万円は愚息にお手当てを渡しているとも聞いたぞ」
「勝手に妄想しろ。それより、ボクはオシッコをしたい
「お手当の額をもう少し上げてやってくれないか?」
「君は一体、どうしたいのだ。惑わすなと云いながら、金をもっとやれ、って」
「お手当のおこぼれが欲しい。アッキーに頼めば、君は忖度してくれるのか?」
「あああ、そんな忖度している暇はない。それよりも、ボクのオシッコを忖度してくれえ!漏れるう….




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