サンボン国に「珍宝ミサイル警報」場合の行動についての指針が出たと聞き、
「無駄だ」
と「珍宝の國」の國皇ビエールは、呟いた。
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サンボン国は、隣国である「珍宝の國」から、「珍宝ミサイル」(いや「ミサイル珍宝」であろうか)がいつ放たれるか分らない状況になった。
そこで、サンボン国政府は内閣官房のWebサイトに、「珍宝ミサイル警報」場合の行動についての指針を出したのだ。
「Hアラート」(変態アラート)システムで警報が出たら、女性たちは、
【屋外にいる場合】
○ 近くのできるだけ頑丈な男の人の陰に隠れるか、 地下街などに避難する。
○ 近くに適当な男の人がいない場合は、物陰に身を隠すか股間に手を当て守る。
○ 近くのできるだけ頑丈な男の人の陰に隠れるか、 地下街などに避難する。
○ 近くに適当な男の人がいない場合は、物陰に身を隠すか股間に手を当て守る。
【屋内にいる場合】
○ できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動し、ついつい興味を惹かれて外を見ることのないようにする。
という行動をとるように、というのだ。
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「無駄だ」
「珍宝の國」の國皇ビエールは、北叟笑んだ。
「珍宝ミサイル」である『トンミー弾』の魅力からは、逃れることはできないのだ。頑丈な男の人の陰に隠れても、地下街に避難しても。
窓から外を見ないようにしても、つまり『トンミー弾』を見ないようにしたところで(その魅力にクラクラしないようにしても)、『トンミー弾』は芳しい『臭い』を放つのだ(『匂い』ではなく、それは間違いなく『臭い』だ)。
その『臭い』は、戸の隙間、窓枠の隙間から屋内に忍び込むのだ。
『トンミー弾』は、並みの「珍宝」ではないのだ。「ミサイル警報」なんて、並みの「ミサイル」(珍宝)しか防げないのだ。
「愚かなデンデン首相よ」
しかし、愚かであったのは、「珍宝の國」の國皇ビエールの方であった。
サンボン国首相のデンデンは、この「珍宝ミサイル警報」でサンボン国国民に危機意識を強く持たせ、「緊急辞退法」を成立させ(「辞退」は、デンデン首相のメモに記載されたものである。デンデン首相は、漢字が苦手なのだ。本人にその自覚はないようだが)、憲法をも超えた超法規的な権限を自らが持てるようにしたいのだ。
デンデンは、「珍宝の國」への非難を口にしながら、その実は、「珍宝の國」の國皇ビエールに感謝しているのだ。
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