「アータ、起きてえ。そろそろお昼にするわよ」
11:45だ。
妻の声に目覚めたビエール・トンミー氏であったが、快感と良心の呵責とが入混ざった複雑な感覚に、ベッドからしばらく立ち上がることができなかった。
「トラック野郎になっていた.....」
そうだ。ピエール・トンミー氏は、今しがたまで見ていた夢の中で、デコトラを運転していたのだ。
頭に手拭いを巻いていた。
汗臭かったが、自身はその臭いに酔っていた。
「俺は男だ」
この汗臭いオトコに『彼女』は参ったのだろう…….(ふふ)
ピエール・トンミー氏の快感も、良心の呵責も、いずれも『彼女』に起因したものであったのだ。
(続く)
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