2017年4月26日水曜日

トラック野郎は、俺だ!(前編)【変態老人の悪夢】



「アータ、起きてえ。そろそろお昼にするわよ」

11:45だ。

妻の声に目覚めたビエール・トンミー氏であったが、快感と良心の呵責とが入混ざった複雑な感覚に、ベッドからしばらく立ち上がることができなかった。

「トラック野郎になっていた.....」

そうだ。ピエール・トンミー氏は、今しがたまで見ていた夢の中で、デコトラを運転していたのだ。

頭に手拭いを巻いていた。

汗臭かったが、自身はその臭いに酔っていた。

「俺は男だ」

この汗臭いオトコに『彼女』は参ったのだろう…….(ふふ)





ピエール・トンミー氏の快感も、良心の呵責も、いずれも『彼女』に起因したものであったのだ。



(続く)



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