「MacBookProですか?」
と、声を掛けて来ていたのは、エヴァンジェリスト氏が搭乗している、2018年1月2日、20:05発「福井空港」行のJANA1919便のスチュワーデス(CA)であった。彼女は、エヴァンジェリスト氏の席の横に立っていた。
「?」
エヴァンジェリスト氏は、覗き込んでいたMacBookProから顔を上げた。
「いいんでしょう、MacBookProって?」
スチュワーデス(CA)の言葉遣いは、スチュワーデス(CA)のそれではなかった。
「ええ、いいですよ」
「使い易いんですよね。使っている人に訊くと皆、そう云うんですう」
『ですう』と、恋人に対して、とまではいかないものの、親しい人に対する物の言いようであった。
エヴァンジェリスト氏は、声を掛けて来たスチュワーデス(CA)が、MacBookProとよく分ったものだとは思った。
自分が使っているのが、MacBookAir、MacBookではなく、MacBookProとよく分ったものだとは思った。
MacBookProは、MacBookAir、MacBookとは異なるが、Macユーザーでない者には、その違いは分からないのではないかと思われた。
しかし、エヴァンジェリスト氏は、理解していた。自身が置かれた時空を理解していたのだ。
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿