2018年1月3日水曜日

「MacBookProですか?」(その2)



MacBookProですか?」

と、声を掛けて来ていたのは、エヴァンジェリスト氏が搭乗している、2018年1月2日、20:05発「福井空港」行のJANA1919便のスチュワーデス(CA)であった。彼女は、エヴァンジェリスト氏の席の横に立っていた。

「?」

エヴァンジェリスト氏は、覗き込んでいたMacBookProから顔を上げた。




「いいんでしょう、MacBookProって?」

スチュワーデス(CA)の言葉遣いは、スチュワーデス(CA)のそれではなかった。

「ええ、いいですよ」
「使い易いんですよね。使っている人に訊くと皆、そう云うんですう


『ですう』と、恋人に対して、とまではいかないものの、親しい人に対する物の言いようであった。

エヴァンジェリスト氏は、声を掛けて来たスチュワーデス(CA)が、MacBookProとよく分ったものだとは思った。

自分が使っているのが、MacBookAir、MacBookではなく、MacBookProとよく分ったものだとは思った。

MacBookProは、MacBookAir、MacBookとは異なるが、Macユーザーでない者には、その違いは分からないのではないかと思われた。

しかし、エヴァンジェリスト氏は、理解していた。自身が置かれた時空を理解していたのだ。


(続く)



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