エヴァンジェリスト氏が、誰に対してということもなく一人、北叟笑んでいたところ、
「どうして、『エッチ』なの!?」
と、JANAのスチュワーデス(CA)のヒステリックな声に我に返った。
「どうして、Internet Explorerがなくなったの?」
「ああ、『エッジ』(Edge)ですね」
「Internet Explorerも大嫌っいだったけど、『エッチ』も使えたもんじゃないわ!アドレスバーに文字を入れて検索すると、何あれえ!勝手に、『bing』で検索するじゃないの」
「だったら、そう、そんなにWindowsがお嫌でしたら、Macに切り替えたらいいのではないですか?」
「あら、そうですの?ムフ!」
エヴァンジェリスト氏は、スチュワーデス(CA)の体から漂ってきた淫靡な匂いというか、臭いに鼻を歪めた。
「そんなにMacへの切替をお勧めになるのなら……ムフ!」
スチュワーデス(CA)は、自分の体が蒸れてきているのを自覚していた。
『ブルルン!』
その時、エヴァンジェリスト氏のYシャツの胸ポケットが震えた。
エヴァンジェリスト氏は、Yシャツの胸ポケットに手を入れ、ローズゴールドな物を取り出した。
『ブルルン!』
と震えていたのは、エヴァンジェリスト氏が、iPhone5sから切替えたばかりのiPhone SE であった。
「ビエールか…..」
親友のビエール・トンミー氏からiMessageが届いたのだ。
「エヴァよ、気をつけろ!」
「福井空港」に向けて飛行中であったが、JANA機内では、WiFiが無料で使えるのだ。
「そのスチュワーデス(CA)の誘いに惑わされるのではないぞ」
何故か、ビエール・トンミー氏は機内の様子を知っているようであった。
「きっと、今頃、『そんなにMacへの切替をお勧めになるのなら』なって云ってきている頃であろう」
ビエール・トンミー氏のしたり顔が目の前に浮かぶようであった。
(続く)
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