2018年4月23日月曜日

【曲がったことが嫌いな男】石原プロに入らない?入れない?[その67]



「エヴァさん、曲がれるよね?」

列のすぐ前にいた女性が振り向いて云ったその言葉を聞いた時、エヴァンジェリスト氏は、変態である友人ビエール・トンミー氏に、「『曲がったことが嫌いな』君は、女性に(奥様以外の女性に)、『今日ね、抱きしめていい?縛っていい?』とストレートに云うのではないか」と後に訊くと、「『オッパイ触っていい?』も必須ワードだぞ』と言い返されることになることを、まだ知らなかった


-------------------------------


1983年、エヴァンジェリスト氏は、『3.75畳』に『女』を連れ込み(いや、招き入れ)、ソレをする時、押入れの襖をキチンと締め、出来るだけ『女』に大きな『哭き声』を上げさせないよう気を付けることにした

安普請の下宿で他の部屋に聞こえるようにソレをしてはならない、と思ったのだ。

だったら、そもそもそんな安普請の下宿に『女』を連れ込まなければいいものであるが、

「不可抗力であった」

とエヴァンジェリスト氏は思う。

「だって、高熱が出ていたのだ」

1983年のその時、確かにエヴァンジェリスト氏は、高熱を発していた。

「辛い……熱がある。高い熱だ……」

エヴァンジェリスト氏は朦朧としたまま、下宿を出て、明治通り沿いにある近くの公衆電話ボックスにいた。

「だからあ、私にどうしろ、と云うの?」

電話の向こうの女性は、イライラしていた。

「いいんだ、いいんだよ。ボクは熱があって辛い。買い物もできない」
「分ったわよお!」

女性は、そう言い放つと電話を切った。






それから1時間半あまりしてからであろうか、エヴァンジェリスト氏の上池袋の『3.75畳』の下宿に、その女性はいた。

ジュースやら何やら食べ物を買って来ていた。

エヴァンジェリスト氏は、『3.75畳』ほぼ一杯に敷き詰められた布団に寝ていた。

女性は、他に座るところがなく、エヴァンジェリスト氏の寝る布団の端に膝を折って座った。

「大丈夫?」
「ダメだあ……死ぬう……」
「だったら、死ねば」
「うう…..」
「本当に熱あるの?」
「あるよ」

と云うと、エヴァンジェリスト氏は、女性の手を取り、自らの額に当てた。


「ま、熱いのは熱いわね」

と女性が云う間も無く、エヴァンジェリスト氏は、取った女性の手をグイッと引き、女性を自らの布団の中に引きづり込んだ。

「何するの!」
「いいから」
「いいからじゃないでしょ!」
「いいから」

と云うと、エヴァンジェリスト氏は、仰向けであった身を返し、女性の方を仰向けとした。

「やめなさい!」


(続く)


0 件のコメント:

コメントを投稿