「君は本当に暇なんだなあ」
エヴァンジェリスト氏が、iMessageを送ってきた。
「なんだ、なんだ!アイツに『暇なんだなあ』なんて云われる覚えはないぞ」
ビエール・トンミー氏は、いつも通り、遅い朝食を摂りながら呟いた。朝10時を過ぎている。
「アイツの方が、余程、暇ではないか。まだ働いているとはいえ、もう2-3ヶ月で再雇用も満了の、会社では厄介老人だろうし、日々、くだらないアイコラばかり作っているという噂だ。Blog『プロの旅人』にアイコラを提供しているのは、多分、アイツだ。しかも、気味の悪いアイコラだ。オエーッ!」
『内田有紀』に酷似した女性のアイコラを思い出し、思わず、喉元を通したばかりのトーストを戻しそうになった。
「大人が一人2万円、小・中学生が一人1万円は、高過ぎないか?」
エヴァンジェリスト氏が、次のiMessageを送ってきた。
「はああ?なんだ?なんだ、なんだ?」
ビエール・トンミー氏は、左手にトースト、右手にコヒーの入ったマグカップを持っており、首を傾げるだけで、返信はしないでいたが、
「ほほー、お惚けかい?」
エヴァンジェリスト氏は、ビエール・トンミー氏の気持ちを見透かしたかのようなiMessageを送ってきた。
「君は今、今朝録画した『羽鳥慎一モーニングショー』を見ているだろう。それを見ればわかるはずだ」
ビエール・トンミー氏は、食卓に座ったまま、周りを見回した。
「アイツ、まるで何処かから覗いているみたいだ」
確かに、録画した『羽鳥慎一モーニングショー』を見ていたのだ。
『大人が一人2万円、小・中学生が一人1万円』という言葉聞こえてきた。
「え!?.......『貴乃花…..』」
「そうだよ、ビエール。君も、『貴乃花』に負けず、『ビエール・トンミー氏を応援する会』を設立するというではないか!」
「え?え?ええー!?」
ビエール・トンミー氏は、左手から、食べかけのトーストをテーブルに落とした。
(続く)
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