「今でも未練タラタラの君は、ネットで『●●●子 西洋美術史 カルチャーセンター』と検索している」
エヴァンジェリスト氏は、iMessageで攻撃を続ける。
「（検索してどこが悪い！ボクは、先生を尊敬しているのだ。尊敬する先生の動静を知ろうとするのは当然だ！）」
「検索して、君は、●●●子先生が、4月からまた、あのカルチャーセンターで講義を始められることを知り、『申し込む』ボタンをクリックした」
「（何故、そこまで………エヴァの奴、フランス文學修士のくせにやけにITに詳しいから、ハッキングでもしているのか）」
「『申し込む』ボタンを押すと、申込確認内容画面に変り、そこで、『確認』ボタンを押した」
「（ううーっ！その通りだ）」
「だが、ふふ…..ふふ…..ふふ…..」
「（何がおかしい！）」
「だって、おかしいだろう。次に出た画面は、『申込受付は、3月◯日から』と出たんだからな」
「（チクショー！折角、勇気を出してボタンを押したのに）」
「まだ申込できないと知った時の君の顔ったら……ハハハハハ！」
「（ギ、ギ、ギ、ギ、ギギーッ！）」
（続く）
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