(住込み浪人[その5]の続き)
「あ..」
と声を発したが、ビエール・トンミー青年は、『そのまま』部屋を出て、OK牧場大学の『住込み浪人』用の『寮』の共同台所に向った。
「まあ、これを誰もパジャマだとは思うまい」
『住込み浪人』ビエール・トンミー青年は、パジャマを着たまま、部屋を出たのだ。彼のパジャマは、所謂パジャマパジャマしたものではなく、茶色で、ジャージに近いものであったのでパジャマとは見えないといえば、そうであったかもしれない。
「うっ!」
台所の入口で、ビエール・トンミー青年は、思わず唸った。
台所には、他の『住込み浪人』が二人いた。そこは、『住込み浪人』用の『寮』なのだから、それ自体は不思議ではなく、驚くことではなかった。
「(何をしているんだ?)」
台所には、他の『住込み浪人』が二人だけではなく、明らかに『寮』生ではない男、つまり『住込み浪人』ではない若い男が、1人いたのだ。
「君たちねえ…….」
(続く)
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