(うつり病に導かれ[その27]の続き)
「(クダラナイ画像だが、実は似ていた…)」
と、iPadで開いた『プロの旅人』というBlogを見ながら、ドクトル・ヘイゾーは、美少年だった自らの高校生時代を思い出した。
「(『怪人』という言葉も引っかかった…)」
同級生の誰も知らないことであったが、下校すると、自分の部屋に籠って文章を書いていた。
「(両親も兄たちも知らなかったはずだ)」
書いていたのは、小説であった。
「(医者になんかなるつもりはなかったんだ)」
父親は開業医だった。急病の人がいると夜中でも出掛けていく父親を見て、医者の大変さは知っていた。
「(兄は二人とも医大に通っていたし)」
両親からも医者になることは期待されていなかった。
「(北杜夫が好きだった)」
Blog『プロの旅人』の登場人物エヴァンジェリスト少年が、遠藤周作の影響を強く受けたことに、妙な親近感を覚えたのはそのこともあるだろう。周知の通り、北杜夫と遠藤周作とは親しかったのだ。
「(書いた小説の題名は、『怪人ジバコ』だった)」
(続く)
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