(うつり病に導かれ[その1]の続き)
「(それにしても気持ち悪すぎる!)」
と思うBlog『プロの旅人』であるなら、見なければいいのだが、ドクトル・ギャランドゥは、そう思いつつも見てしまうのだ。
「(ここ(診察室)で見ないととんでもないことになる)」
『プロの旅人』には、お下劣な内容もさることながら、時々、いやかなり頻繁に、卑猥というか悪趣味としか云いようのない画像が掲載されるのだ。
「(あんな気持ち悪い女子高生の画像を妻が見たら….)」
結婚して20年以上経ってもなお、自分を尊敬する妻の信頼を失いたくないのだ。
「アータ、変態だったの!?」
あんな画像が見つかったら、そう思われることは確実であった。
「(だけどなあ……『武川和人』かあ……)」
Blog『プロの旅人』の最新シリーズ『ハブテン少年』は、エヴァンジェリスト氏の中学時代を描いているが、『クッキー』子さんや『パルファン』子さん、『肉感的な』少女への恋心を、
「(んぐっ!)」
という訳の分からぬモノの連発で描く、面白くもおかしくもない内容だ。
「(しかし、『武川和人』を出してくるとは!)」
Blog『プロの旅人』は、時々、いやいやかなり稀に、真面目な内容となるのだ。『ハブテン少年』も最後の方になって、主人公のエヴァンジェリスト少年の心の成長を描く為、『倉本聰』脚本の(『A・Jクローニン』・原作だが、殆ど『倉本聰』オリジナルと云った方が正しい)テレビ・ドラマ『わが青春のとき』を持ち出してきた。『武川和人』は、その主人公だ。
「(『野兎病』の研究かあ……)」
『武川和人』は、大学の医学部で周囲の反対を押し切って自分のしたい研究(『野兎病』の研究)を押し進めようとする。
ドクトル・ギャランドゥは、テレビ・ドラマ『わが青春のとき』の本放送は、その時はまだ6歳で見ていなかったが、理論社から出版された脚本を読み、DVD-BOXを買ってドラマを見ていたのだ。
「(僕だって……)」
診察室の椅子に腰深く腰掛けたドクトル・ギャランドゥは、唇を噛んだ。
(続く)
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