「(ひえ~!)」
『マダム・トンミーとなる前のマダム・トンミー』の体が飛んだ。『逆さクラゲ』の部屋に入ったところで、ビーエル・トンミー氏から、口で口を塞ぐ窒息技を掛けられ、更に、左手で右臀部に対して、右手で左『胸』に対してクロー攻撃を掛けられたままの状態であった。
「(うっ…)」
飛ばされ落下したマダム・トンミーの体が、跳ねた。ビーエル・トンミー氏に乗っかかられたまま、ベッドの上に倒れ込み、ベッドのスプリングで跳ねたのだ。
「(何?何、何?...ああ、ボディ・プレスね!いえ、テーズのフライング`ボディシザース・ドロップの変形かしら?)」
マダム・トンミーは、抑え込まれたまま、ルー・テーズの得意技を想起していたが…
「ふ、ふーっ!」
久しぶりに息を吹いた。ビーエル・トンミー氏が、口で口を塞ぐ『窒息技』を解いたのだ。しかし…
「え、ええー?」
仰向けになったままのマダム・トンミーが見上げている天井が回りじ始めたのだ。…と、
「(う、うっ…)」
再び、『窒息技』を掛けられたのだ。
「(何故?何故?どうして、天井が回っているの?...あ!リングが、円形リングが回っているのね!私が、回っているのね!)」
ビーエル・トンミー氏が、『窒息技』を一瞬解いたのは、ベッドの回転スイッチを押す為であったことに、マダム・トンミーは気付いていなかった。
(続く)
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