2017年6月6日火曜日

【野獣会、再び?】六本木に『ケダモノ』、現る!(その2)



「君なのか、『野獣会』復活を目論んでいるのは?君は、かつて『原宿の凶器』と云われたモノの持ち主だからな。どうだ、答えよ、ビエール・トンミー氏よ」

かつて六本木にあったとされる『野獣会』が、およそ60年の時を経て、復活されようとしている、という噂を耳にし、ビエール・トンミー氏に問うたのであった。




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「おお!『野獣会』が復活か....いや、すまん。正直に云おう。『野獣会』のことは初めて知った」

ビエール・トンミー氏にしては、珍しく正直だ。

「まあ、『野獣会』と聞いて、先ずワシのことが君たちの頭に浮かぶのも無理はない。若い頃のワシは、まさに『野獣』そのものであったからな、ハハハハハ」

やはり、うぬぼれ屋のビエール・トンミー氏だ。

「しかし.....」

と、ビエール・トンミー氏は、年相応の老人らしく、肩を落とし、ため息混じりに言葉を吐いた。

「しかし....だ。ワシも老いた。かつて『原宿の凶器』と呼ばれたアレも、今や『○○の小器』となってチンマリしておる




そんなことは、とうに承知だ。

「アソコに白いものも増えた.....」

元カノのアグネスや、オープンカレッジの美人講師と怪しい関係を持ちそうになる夢を見る、というよりも、そんな妄想ばかりしていることは、バレているのだ。

「妻が最近、かなり大きめのウインナー・ソーセージを食事に出すことが多いのが気になる。どういう意味なのだ?」

夢にせよ、妄想にせよ、元カノや美人講師と怪しい関係を持ちそうになる、というところで止まるのが、情けない。

「いやいや、老いたから、ということではなく、ワシは元々、『野獣会』のメンバーになる存在ではないのだ」

気を取り直したようだ。強がりだ。懲りない老人である。

「ただの『野獣』ではなかったのだ。『インテリ野獣』であったのだ。理性と野生が共存した稀有な存在であったのだ」




変態老人の言い訳は聞き苦しい。

どうやら、ビエール・トンミー氏は『野獣会』復活とは無縁のようだ。

では、『野獣会』復活にかんでいるのは、誰なのか?



(続く)






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