「君は、石原プロを見捨てるのか?」
いきなり友にそう切り出され、エヴァンジェリスト氏は戸惑わざるを得なかった。
「君はゲーノー関係に興味もなく、疎いのではなかったのか?」
しかし、そんな切り返しに怯むビエール・トンミー氏ではない。
「ああ、興味はこれぽっちもない。ボクが興味あるのは、歴史であり、美術である」
「商学部卒業なのに、簿記にも関心がないらしいではないか!」
「ああ、ボキ(僕)、ボキ(簿記)知りません」
「やめろ!それは、ワシの持ちネタだ」
「君の持ちネタは、『ボキ(僕)、ボキ(勃起)していません!』ではなかったのか?」
「ビエール、ますますお下劣になっていくんだな」
「ああ、ボクは、NHKを熱心に見る『変態』だ。そのNHKで、昨晩(2017年6月17日)、『裕次郎は死なない~心に刻まれた5つの物語~没後30年企画』という番組をやっていた」
「ああ、裕さんが亡くなられて今年(2017年)で30年になるかならあ。生きていらしたら、今年で83歳だ。最近亡くなられた野際陽子さんの2歳年上だ」
「ゲーノー関係には興味はないから、『裕次郎は死なない~心に刻まれた5つの物語~没後30年企画』という番組は見なかったが、石原裕次郎のことから君を思い出した」
「うっ…..」
「君は、石原プロ入りするのではなかったのか?解散必至と云われる石原プロモーションの窮状を救えるのは君だけだろう」
「ああ、そのことは前にも話し合ったはずだ。『仕事依存症』と云う病気持ちのボクだけでは、負担が大きいと、君も一緒に石原プロに入ってくれることになったではないか」
(参照:【再建策】石原プロを救うのは、君だ!)
「ああ、覚えている。君の病気が落ち着くまでの間、ボクは君のマネージャーではなく、ボク自身が前面に立ち、ボクの美貌を活かして『怪人探偵』ってシリーズをテレビ、映画で放映する、という話だろう」
「その通りだ。あの時、ボクは云ったはずだ、『そうだ、石原プロを救うのは、君だ!君なのだ!』と」
「ああ、確かにそうであった。そのことを忘れている訳ではない。しかし、ボクが前面に立つのは、あくまで『君の病気が落ち着くまでの間』であっただろう」
「まあ、そうだが…..」
「なのに、君は、石原プロモーション入りすることをせず、『アップル』入りするというではないか!これは、どういうことだ!これではまるで、ボクは、猪木さんに『俺も後から行くから』と先にUWFに送り込まれた前田日明ではないか!」
「君はいつから、プロレスにも詳しくなったのだ?」
「詳しくなりたかった訳ではないが、聞きたくもないのに君がいつもいつもプロレスを語るから、ある程度、詳しくなってしまっただけだ」
「では、猪木さんと猪木さんの娘婿のサイモン猪木との対立については、君はどう思う?」
「話を誤魔化すのではない。ボクは、猪木さんに云われて先にUWF入りしたものの、結局、猪木さんが来てくれなかった前田日明のようになりたくはないのだ。ボクの本業はあくまで歴史であり、美術であるのだ。ボクが石原プロ入りするのは、あくまで君が本格的にゲーノ-界で活躍するようになるまでの『つなぎ』だ。それなのに、『アップル』入りとはどういうことだ!」
「知らん、知らん!『アップル』入りなんて知らん!」
「ほー、お惚けかい?今、巷ではもっぱらの噂だ。『アップル』が独自のテレビ番組を製作するらしく、その為に、君をヘッドハンティングするというではないか!」
「知らん、知らん!」
「君の立場も分らんではない。スティーブと君との関係から、『アップル』から支援を求められたら断るのは難しいことは分るさ。しかし、『警視庁捜査一課9係』はどうするのだ?」
「はあ?」
「またまたお惚けか。総て承知なのだ。渡さんの『線』だろ。渡さんの弟の渡瀬恒彦が主演をしていたテレビ朝日の『警視庁捜査一課9係』次期シリーズの主役に君がなることに決っているのではないのか?」
「知らん、知らん!ガセだ!ガセネタだ!」
「渡瀬恒彦さんが亡くなったので、『警視庁捜査一課9係』の主役不在状態になったから、渡さんが、君を正式に石原プロ入りさせることとし、『警視庁捜査一課9係』の主役に推薦したのではないのか。9係の係長『加納倫太郎』役となるのか、或いは、新たな係長となるのかはまだ決ってはいないのであろうが」
「知らん、知らん!」
「実際は、テレビ朝日も悩んでいることであろう。君には、『相棒』で水谷豊の後任の主役になるという話もあったからな」
「知らん、知らん!」
「君がスティーブの遺志に沿わず、『アップル』のCEOにならなかったことで『同級生』のスティーブに申し訳ない気持ちであることは理解できないではない」
「知らん、知らん!」
「君は、『アップル』入りして、時代劇『見よ!肛門』とか、刑事ドラマ『警視庁匿名係絶倫太郎』の主役をしたり、『フランス文学講座』や『フランス語経済学』、『財務分析の基礎~ボキ(僕)、ボキ(勃起)していません!』といった放送講座の講師をするつもりであろう」
「知らん、知らん!」
「しかし、それでは、石原プロモーションはどうなるのだ!解散するしかなくなるではないか!さあ、答えよ!君は本当に、石原プロを見捨て、『アップル』入りするのか?さあ、答えよ!」
「知らん、知らん!事務所を通してくれえ!」
未だ『アップル』と『石原プロ』のいずれが、エヴァンジェリスト氏を獲得するのか判明していない。
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