「アータ、『AjiPanda®️』ショップに行きましょ」
妻に促され、ビエール・トンミー氏は、『味の素うま味体験館』の2階の調理体験室から階下に降りた。
「ねえ、ママあ」
やはり階下に降りた『ユキ』と呼ばれた少女が、母親に質問を投げた。
「ホイコーローって、どうして『回る鍋の肉』って書くの?」
「あら、そうねえ。どうしてかしら?」
「作る時に鍋を回すのかなあ?でも、使ったのはフライパンで、鍋は使ってないし…..」
「元々、中華料理だから、中国では、中華鍋で料理するんだと思うわ」
「そっかあ。でも、フライパンを回したりしなかったよ」
「そうねえ…..」
母娘の会話を聞きながら、ビエール・トンミー氏は、ジリジリしていた。
「アータ、『ユキ』ちゃんに教えてあげたら」
マダム・トンミーが夫にそう声を掛けた。
(続く)
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