2023年2月4日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その23)

 


「(いや、あり得ない。この部屋が、アイツに盗撮なんかされている訳がない。当てずっぽうに云ったことが、たまたま当っただけだ。アイツの手に乗ってはならない)」


と、ビエール・トンミー氏は、冷静を取り戻し、いや、取り戻そうと、友人のエヴァンジェリスト氏へのiMessageへと向った。



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「アンタ、直ぐ話を脱線させんのやなあ。一向に前に進まんへんやないか」

「アンタこそ、話を脱線させてばっかりじゃないね。今、『プロの旅人』で連載中の『【牛田デラシネ中学生】変態の作られ方』なんか、アンタが博識ぶりを披露しまくるけえ、もう一年以上、ダラダラと話が続いとるじゃないね」

「またそないして、話を脱線させんのやな。もうその手には乗らへん。ワテ、も一回、訊くで。アンタが、ワテに『アンタらしゅうもない』云うんは、ワテのどういうとこやねん?

「アンタ、『アーミッシュ』のエロ本に、『定価(本体2700円+税)』と書いてあって、その『税』分を含めた金額を支払うたけえ、消費税を払うた、思うとるんじゃろ?」

「もう、エエ加減にせえよ、『アーミッシュの老いと終焉』をエロ本呼ばわりすんは。著者に失礼やで」

「いや、その本自体をエロ本とは云うとらん。アンタの手と頬と鼻と唇にかかったら、エロ本になるいうことよおね」

「また屁理屈云いよって。まあ、エロ本のことは置いといてや、ワテは、消費税を払うた、思うとるんやないで。実際、270円分の消費税を払うたんや」

「アンタ、買う商品に『税』と書いてあったら、素直にその『税』を払うん?」

「相変らず、くどいで、アンタ。善良なる消費者のワテは、ちゃーんと消費税を払うんや」

「誰に払うん?」

「はあ?取り敢えずは、この本の場合やったら、買うた本屋やな。あ、あの店員にやないで。あくまで本屋にや。そこんとこ、ちゃんと云うとかんと、アンタ、『あの娘』にか、とか、また屁理屈つけてきよるさかいな」

「消費税は、税務署に申告して払うんじゃないん?」

「はは~ん。アンタ、オゲレツやけど、頭は、ワテの次くらいにエエと思うとったが、案外、常識知らずやな。まあ、案外でもないか。アンタに『常識』いう言葉は、元から似合わへんか。ふふん!」

「ああ、ワシ、『常識』なんか知りとうないし、持合せとうもないが、ワシに、どうような『常識』が欠けとる、云うんね?」




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「(ふん!ようやく、コッチのペースになってきたぞ)」


と、ビエール・トンミー氏は、満足気に、薄らヒゲを伸ばした下顎を撫でた。



(続く)




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