「(三代目『浦島太郎』というのも、どうせ、どこかに『浦島太郎』という名前の人物がいる、ってことなんだろうよ)」
と、ビーエル・トンミー氏は、友人エヴァンジェリスト氏の云う『浦島太郎』なる人物について、クダラナイとは思いつつ、予め想定してみたが、エヴァンジェリスト氏からのiMesageは、少々違った方向のものであった。
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「ああ、『浦島太郎』が、仮に室町時代の人じゃったとしても、そっから何百年も経っとるのに、三代目じゃあ、おかしい、云うんじゃね?」
「いや、そう云うこととは、ちゃうねんけど、室町時代は、1336年から237年間やさかい、最後でも1573年頃や。今から450年は昔やな」
「おお、さっすが『広島皆実高校』での我が担任の『村木勉』先生を超える日本史の大家!」
「いや、ワテが今、興味あって勉強してんのは、鎌倉時代やさかい、室町時代のことはまだよう知らんのやけどな」
「まあ、室町時代から400-500年経っとったしても、何しろ問題の人物は『浦島太郎』じゃけえ、そのくらいの年数は問題にならんじゃろ」
「はああ?理屈が解らへんで」
「『浦島太郎』は、玉手箱を開けたら700年くらい経っとったんじゃろ?」
「700年かどうか知らへんが、まあ、長い年月が経っとったあいうことやろな」
「アンタ、お父様から『ウラシマ効果』のこと教えてもろうたんじゃろ?」
「はああ?『ウラシマ効果』は知っとるけど、テテ親のことは関係あらへんやろ」
「『【牛田デラシネ中学生】変態の作られ方』に書いてあったで」
(参照:【牛田デラシネ中学生】変態の作られ方[その206])
「やから、あないなケッタイなBlogに書いてあることを真に受けたらアカンでえ」
「『ウラシマ効果』で、『浦島太郎』さんは、玉手箱開けたら、何百年もスキップできるんじゃけえ、今、香川県三豊(みとよ)市詫間町におりんさる『浦島太郎』さんが三代目じゃってもおかしゅうないじゃろうがあ」
「なんや、その詫間町ちゅうとこに『浦島太郎』がおるいうんは?」
「三代目『浦島太郎』の『山田要』さんがおりんさって、大人気なんじゃと。三豊市観光交流局の事務所がJR詫間駅近くに移転した記念式典で、『乙姫』さんとテープカットもされとるみたいなんでえ。三代目『浦島太郎』さんは、もう95歳なのに、『乙姫』さんとそうようなコトして、まだまだ元気なもんじゃ。アンタも負けんと、回春して奥様と頑張らんとのお」
「もー、エエ加減にせえや!なんやて、三代目『浦島太郎』は、『山田要』いう人なんかいなあ?『浦島太郎』やあらへんやないか」
「『浦島太郎』は、昔から芸名みたいなもんかもしれんけえ」
「それに、式典でテープカットかいな。観光キャンペーンで『浦島太郎』役でもしとるだけやろ!それもや、オナゴとテープカットするくらいで、『そうようなコト』やないやろし、回春とも関係あらへんやろが」
「一緒にテープカットしたいうんは、2人が『カップル』いうことなんじゃないん?並んどったら、隣の『乙姫』のエエ匂いも嗅げて、『元気』になるんじゃないんかのお?」
「やめえや、オゲレツは!その『山田要』はんちゅう人にも失礼やろ」
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「(アイツ、ある種、オゲレツの天才だ。どんなところからでも、話をオゲレツに持っていく才能がある)」
と、ビエール・トンミー氏は、友人エヴァンジェリスト氏のオゲレツに呆れながら、再び、ベッドサイドのテーブルに置いた本『アーミッシュの老いと終焉』を手に取り、その本を買った書店のレジの娘の匂いを嗅ぐべく、鼻を表紙に近付けていった。
(続く)
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