「(♪あのとっきーは、なにげな~く、あーあーったあ~)」
と、ビエール・トンミー氏は、心の中で懐かしい歌を唄い出していた。「あおい輝彦』が唄う、テレビ・ドラマ『三人家族』の主題歌であった。
「(あんな女性との恋愛に憧れたものだった…)」
と、ビエール・トンミー氏が思い出していたのは、『三人家族』での『栗原小巻』の強いけれど憂いを秘めた眼差しであった。
しかし、その感傷を、友人エヴァンジェリスト氏からのiMessgeが、打ち砕いた。
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「『平愛梨』は、タレントよおね。神戸出身じゃけえ、『神戸愛梨』いうことになるんかねえ?」
「知らんがな、そないな女」
「『長友』は知っとるじゃろ?」
「『長友』?」
「『長友佑都』よおね」
「何やソレ?」
「サッカー日本代表の」
「ああ、サッカーのか?『ブラボー!』の『長友』か?」
「そうよね。『ブラジャー!』じゃないけえね。間違えんさんなよ」
「アホ!誰が間違えんねん!『ブラボー!』の『長友』が何の関係あんのや?」
「『平愛梨』は、『長友佑都』の奥さんじゃけえ」
「ふん!アンタ、墓穴掘ってもうたな」
「え?何が?」
「『長友佑都』は、本名なんか?」
「ああ…本名なんじゃないんかのお。サッカー選手には、『ペレ』とか『ジーコ』とか『カズ』とか愛称はあるけど、『長友佑都』は、どう見ても『愛称』じゃあないけえね」
「『長友佑都』は、その『平愛梨』んちに婿養子で入ったんか?」
「そうようには聞いとらんのお」
「ほいじゃったら、『平愛梨』は、もう『平愛梨』じゃないじゃろ」
「え?あ…ああ…」
「ようよう気付いたかいなあ。『平愛梨』は今は『長友愛梨』やないんけ?」
「すまんかったのお。『元神戸愛梨』ということじゃね」
「あんな、なんや、そn『元神戸』ちゅうんは、なんやら怪しい新幹線の新しい駅みたいやんけ。もう、話はぐらかさんと聞きいや。ええか、『北条政子』は、『平時政』の娘やから『平氏女』や。せやけど『政子』が普段は何と呼ばれていたかは不明なんや」
「『お母ちゃん』じゃないん?」
「はああ?」
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「(うーっ…アイツと話してると、まあ、メッセージだけど、頭が痛くなる)」
と、ビエール・トンミー氏は、iPhone 14 Proを持っていない方の手、左手で、自らの頭をトントンと叩いた。
(続く)
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