※ ビエール・トンミー氏のアーカイヴ『B-Files』だ。
小学6年生のエヴァンジェリスト氏が、町内(翠町)の小学生ソフトボール・チームでは、控えの投手兼9番ライト、つまり、『ライ9』であったことを知り、ビエール・トンミー氏は、ひとしきり笑った。
「情けない奴だ、へへへへへへ!」
ライトに飛んできたフライは毎回、万歳をして後ろに球を逸らし、打席に立つと、これも毎度、3球3振だなんて、笑止千万だ。
エヴァンジェリスト氏は、最高の友人であるが、滑稽なものは滑稽と云うしかない。
しかし、なんだか悔しい。
エヴァンジェリスト氏は、自身のスポーツ劣等生ぶりを『売り』にしているようではないか。
エヴァンジェリスト氏は、最高の友人であると共に、最大のライバルでもあるのだ。
「いや、ボクの方こそ…..」
ビエール・トンミー氏は、口の端をやや歪めながら呟いた。
「ボクは、『ライ9』以上だったのだ」
(続く)
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