※ ビエール・トンミー氏のアーカイヴ『B-Files』だ。
小学6年生のエヴァンジェリスト氏の記録を知り、ビエール・トンミー氏は、ひとしきり歯ぎしりをした。
50mを「6秒9」は、悔しいが驚異的な記録だ。
エヴァンジェリスト氏は、最高の友人だ(正しくは唯一人の友人だが)。
しかし、最高の友人であると共に、最大のライバルでもあるのだ。
ビエール・トンミー氏も、エヴァンジェリスト氏同様、ほぼ勉強は万能であった。
だから、エヴァンジェリスト氏が、フランス文學界の最高峰のOK牧場大学大学院の修士課程を修了したのに対し、ビエール・トンミー氏は、OK牧場大学の一番のライバル校であるハンカチ大学の商学部を卒業しているのだ。しかも、フランス語経済学では、『優』を取っているのだ。
そのライバルが、小学6年生の時、50m走で「6秒9」という驚異の記録を出していたとは………
「しかし、ボクだって…..」
ビエール・トンミー氏は、口の端をやや歪めながら呟いた。
「ボクは、ヘイズに並んだんだ」
(続く)
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