『少年』は、その年(1968年)、『意地悪ばあさん』で有名であった青島幸男が参議院議員になったのには驚いたが、そんなことではハブテン少年ではあったのだ(そもそもハブテルことでもなかった)。
だって、ハブテルと、
「あんたあ、ハブテンさんな」
と母親に叱られるのだ。
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(ハブテン少年[その104]の続き)
「エヴァ君、キミ、ちょっといいか?」
文化祭が終って少し経った時、エヴァンジェリスト少年は、担任の『オーカクマク』先生に呼び止められた。
「は、はい….」
『オーカクマク』先生は、エヴァンジェリスト少年を教室の隅に連れて行った。
「キミ、出てみないか?」
『オーカクマク』先生は、小声でそう云った。
「は?」
「生徒会長だよ」
「え!」
「もうすぐ生徒会長選挙があるだろう」
「はい…..」
「キミがするといいと思うんだけどなあ」
「いやあ…..」
「まあ、すぐに決めなくていいから考えておきなさい」
と云うと、『オーカクマク』先生は、教室を出て行った。
「(ええー!)」
エヴァンジェリスト少年は、呆然と、教室の隅に立ち尽くしていた。
(続く)
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