「カモーン、ギブアップ!?」
『マダム・トンミーとなる前のマダム・トンミー』は、社内のエレベーター・ホールで、自らの躰を、手を脚を使って、蔓のように同僚のトシ代の躰に巻きつけ、トシ代の躰を締め付けていた。そう。マダム・トンミーは、トシ代にコブラツイストをかけていたのだ。
「うっ!」
トシ代は、声を上げたかったが、呻き声しか出なかった。
「カモーン!カモーン!」
更に捻りあげる。
「うっ、うっ!」
トシ代は、躰だけではなく、顔も歪む。しかし、歪んだ顔の皮の下に、一瞬、喜悦の表情が浮かんだ。
「カモーン、ギブアップ!?」
渾身の力で、しかし、最後の一線を超えない、プロレス的な力でトシ代をコブラツイストで締め上げる。
「(い、痛い!...でも、気持ちいい!)」
トシ代は、マダム・トンミーに締め付けられ、声も出ない程の痛みを感じていたことは確かであったが、絡みついているマダム・トンミーの躰のある部分が背中にあたっていた。
「(んぐつ!)」
マダム・トンミーの躰の柔らかな2つの『山』の幸せな圧迫を感じていたのだ。
(続く)
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