<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[宇宙服着てスーパーに行くGクラス(続き5)]
「でもな、『ゲレンデヴァーゲン』(Geländewagen)は、ヒトラーともナチスとも関係あらへん。『ゲレンデヴァーゲン』がでけたんは、1979年やから第2次大戦後のことや」
ビエール・トンミー先生は、ベンツの『Gクラス』の前身の『ゲレンデヴァーゲン』(Geländewagen)の出自に関する説明を、生徒エヴァンジェリスト氏にiMessageで続ける。
「でも、『ゲレンデヴァーゲン』(Geländewagen)は、軍用、つまり戦争の為に作られたんですよね」
「戦争の為に、ちゅうんはどないかと思うで。あくまで軍用や」
「でも軍隊って戦争をする為の組織なんでしょ?」
「いや、自衛の為やろ。自国を守る為や」
「は?自衛の為の戦いは、戦争ではないんですか?」
「五月蝿いやっちゃな。隣国から攻められたら守らなしゃーないやろ。あんさんかて、隣の奴が殴ってきたら戦うやろが」
「機関銃もミサイルも使いませんよ。それ以前に、隣の人のことを殴ってくるような人とは思っていません。信用しています」
「個人と国とを同じ次元で話すんやないで」
「先生が、同じ次元で話して来られたんですが…でも、個人と国とで何が違うんですか?」
「そりゃ、全然ちゃうやろ」
「いえ、国って、個人の集合体でしょ。私が隣の人のことを信用し、その隣の人が更に隣の人を信用し、と信用が続いていけば、その関係はいつか隣国の人へとつながるでしょう」
「もうええわ。そないな話、オゲレツなアンタらしゅうないで」
「先生は、自らの体にミサイルをお持ちでしょうが、私は、自分の体にミサイルも小銃も持っていません」
「あんさん、やっぱ超オゲレツやで。それ云いたあて、軍隊がどうのこうの云うてきたんやな。ホンマ、呆れるで。それにな、『ゲレンデヴァーゲン』(Geländewagen)が作られたんは、正確には、軍用やないかもしれんのや」
「ええー?!そうなんですか?元々は軍用車だった、と仰ったではないですか」
「アンタ、よう聞かなあかんで。ワテが云うたんは、『元々は軍用車だったあ、云われてんねん』やで」
「はあ?仰る意味が分りません」
「元々は軍用車だった、と断言はしとらんやろ。あくまで、そう云われとる、ちゅうたんねん」
「では、『ゲレンデヴァーゲン』は、何用に作られたんですか?」
「イランや」
(続く)
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