2021年4月10日土曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その54]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。



[トランクを忘れた寅さんなAクラス・Bクラス]



「え?トランクのないベンツってあるんですか?」


セダンではないベンツ、つまり、トランクのないベンツをベンツとは認めないと云うビエール・トンミー先生に、生徒エヴァンジェリスト氏は、iMessageで質問する。


「ああ、あるで。『Aクラス』、『Bクラス』なんかやなあ」

「『Aクラス』、『Bクラス』って、どんなベンツなんですか?」

「『ハッチバック』や」

「おお、懐かしーい!『ハッチバック』ですかあ」

「なんや、『ハッチバック』の何がそないに懐かしいねん?」

「ファミリアですよ。ファミリアの『ハッチバック』が出た時には、『おお、こんなクルマがあるのか!』と思ったものです」

「ああ、マツダのファミリアか。あんさんのお父さんは、マツダに勤めとったからやな」

「いえ、父は、マツダの社員ではありませんでした」

「はあ?あんさん、あんさんのお父はんは、マツダの社員、設計技師だったあ、云うてたやないか」

「そんなことは申しておりません」

「ええ?初代の『コスモ』の設計もしてはったんやないのけ?」

「確かに、父は、マツダ車のボディ設計をしていましたが、マツダの社員ではありませんでした」




「へ?なら、今で云う非正規社員、派遣かなんかやったんか?」

「いえ、正社員でした」

「あんさんの父親のことなんかどうでもええんやが、ホンマ、相変らず訳分らんこと云いよるな」

「私の父親のことがどうでもいいとは聞き捨てなりませんな」

「ま、それは云い過ぎやったかもしれんが、結局、あんさんのお父はんは、なんやったんや?」

「父は、『トーヨー』の社員だったんです」



(続く)



0 件のコメント:

コメントを投稿