<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[トランクを忘れた寅さんなAクラス・Bクラス(続き14)]
「シンガポール航空は、その豪華さやサービスの良さや洗練さで知られとるやろ。その点、ベンツと同じやで」
ビエール・トンミー先生は、ベンツの『Aクラス』のセダンについて、生徒エヴァンジェリスト氏にiMessageで講ずるにあたり、シンガポール航空を引き合いに出していた。
「普通の航空会社では、ファースト・クラスやビジネス・クラスが豪華で洗練されとるんが当り前やが、シンガポール航空はエコノミーでも洗練されとるんや。その証の一つが、さっき云うたエコノミー客へもワインのフルボトルなんや。せやからエコノミー客でも『あの有名なシンガポール航空に乗ったで』と満足するんや。大事なんは、エコノミー客はハナからファーストやビジネスを考えとらんことや」
「ああ、『Economy Class』を『Eクラス』と勘違いされたのではなく、『E(conomy)Class』なのに『Eクラス』ってことですね!」
「上手い!あんさん、ダテに文学修士やってんのとちゃうなあ。まさにアンタの云う通りなんや。エコノミー・クラスやのに、他の航空会社と違うて、シンガポール航空では、ワインのフルボトルを出してくれたちゅうことで、『ワテはシンガポール航空に乗ったで』と満足させられるんや」
「しかし、先生は、それだけでは満足なさらなかったんですはないですか?」
「おいおい、今度は何、云い出そうとしてんねんや?」
「そのワインのフルボトルをワイングラスに注ぐのに、『ネエちゃん、ワテの隣に座って注いでえな』と我儘を仰ったのではありませんか?」
「アホか!そねいなことする訳ないやろ。あんさんかて、さっき、『シンガポール航空は、ピンサロではない』と云うたやろ」
「いえ、ピンサロなら、先生ももっとご満足されるサービスがあるのではありませんか?」
「え?そうなんか?...あ、いや、そやない。ピンサロやなかったら、ラウンジでもキャバクラでもなんでもエエが、シンガポール航空は、真面目な一流の航空会社やで、そんなサービスある訳ないやないか」
「しかし、先生は、欲望を抑えきれなくなったのではありませんか、CAの『サロンケバヤ』に」
「そりゃ、まあ、欲望は確かに….おっと、何、云わすねん。そねなことないで。第一、隣の席には女房が座っとったんやで。女房とモルジブでタイピングしに行った時に乗ったんや。モルジブまで直行便がないさかい、JALでシンガポールまで行って、シンガポールからモルジブ間がシンガポール航空やったんや。やさかい、隣にはいつも女房がいたんや」
「おお、それは残念でした」
「ああ、残…ちゃうちゃう!」
(続く)
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