<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
[トランクを忘れた寅さんなAクラス・Bクラス(続き11)]
「おお、おお、エエで。『Cクラス』、『Bクラス』、『Aクラス』は、どんどんどん蔑んでエエで。『Cクラス』なんかは、所詮、『C』の分際なのに『ドヤ、ワテはベンツやで』と勘違いしてる人が多いと思うで。そこはワテら『Sクラス』と『Eクラス』いう正統派がちゃんと責任をもって指導せんとアカンな」
ビエール・トンミー先生は、ベンツの『Aクラス』、『Bクラス』に関する説明を聞いて、今後、『Aクラス』、『Bクラス』を見かけたら、『君、それでもベンツかねえ』と蔑んでやる、という生徒エヴァンジェリスト氏の考えをiMessageで認める。
「特に『Bクラス』は、『アンタそんなにしてまでベンツ乗りたいんかいな』と云ったてえや。ただな、微妙なんは、『Aクラス』やで。Aのゼダンは何にも知らない人が見たら、『アッ、ベンツ』」と思うかもしらんで。パッと見ィは『S』や『E』や『C』と同じ格好しとるさかいな」
「え!?『Aクラス』にセダンがあるんですか?『Aクラス』、『Bクラス』は、ハッチバック車ではなかったんですか?」
「それがな、最近、セダンタイプの『Aクラス』が出てきたんや。けどな、『プアマンズCクラス』やな。室内装備見ると、『あ、値段どおりの内装やな』ちゅうのが第一印象やったで」
「『Cクラス』自体が、プアマンの為のものと云っていいのに、その『Cクラス』を更に貧乏人向けにしたのが、セダンタイプの『Aクラス』なんですね」
「そうやで。『Aクラス』のゼダンは、『なんちゃってベンツ』、『プアマンズCクラス』やから、素人さんへの啓蒙が大切やて」
「プアマンの為の『プアマンズ・ベンツ』なんですね。『Aクラス』のゼダンを見て、涎を垂らしている人がいたら、あんなのはベンツじゃないぞ、と注意してやります」
「そうしい。でもな、そうするん、結構、難しいで。『Aクラス』のゼダンはな、なかなか格好エエことはエエねん。去年、ヤナセで『Aクラス』のゼダンを一家で見に来た家族(夫婦とその両親)がおったんや。隣りには『Cクラス』や『Eクラス』や『Sクラス』も展示してあったが、そちらはハナから『ワテらには関係ない』という感じやった。でも『Aクラス』のゼダンはえらく気にいったみたいで話が弾んで目ェがキラキラしとった」
「愚かですねえ」
「でもな、そんなもんなんよ。クラスに関係無く魅力に溢れる車種があるんや。ワテも最初に『Cクラス』を買った時はな、ワテには『Eクラス』も『Sクラス』も関心外の外、と思って『Cクラス』が眩しい存在やったで。あの家族もそうなんやで」
「ふん!『Aクラス』のゼダンのどこがいいんですか!たかが『Aクラス』のくせして」
「まあ、その通りやが、あんさん、『Aクラス』のゼダン見たことないのに、よう云うなあ」
「先生の眼を通して『Aクラス』のゼダンは見たことがあるんです!
「何、云うてんねん?」
「私は、先生の『ベンツ講座』で、ベンツのなんたるかをしっかり学んできています。そして、その結果として、先生と一体化してきているんです!」
「あんさん、何、アホぬかすんや。ワテと一体化やなんて、気持ち悪いこと云わんといてえな」
「私、今やもう、イトーヨーカドーのパンツを履いた先生な気分なんですよ。ほれ」
「ううーっ!な、な、なんや、これえ!やめんかーい!」
「講義の合間の箸休めみたいなもんです」
「いらんわい、そないなモン!」
「昔、猪木さんの試合を見たこともないのに、プロレスって、八百長だとかショーだとか非難する人が多くいたもんです」
「は?なんや、今度は?」
「しかも、八百長とは何か。ショーとは何かの定義もせずになんです。しかし、私は、先生の『ベンツ講座』で、ベンツのなんたるかをしっかり学んできているんです。先生の眼を通して『Aクラス』のゼダンは見たことがあるんです!」
「また強引にプロレスの話かいな。ま、あんさん、もうかなりベンツのことは詳しゅうなっとるとは思うで。でもな、間違えんときい。『Aクラス』のゼダンがエエ、ちゅうことではないで。正確に云うと、『Aクラス』ではゼダンがエエ。ちゅうことなんや」
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿